のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
質問があれば
gmailのnaosukikan
まで連絡ください

新しい子猫たち No.1065

2017-02-28 00:00:04 | 新しい子猫たち 

総書記と中国の老師は、帰り際に 香奈に呼ばれた。渡したいものがあると香奈は言った。


 


老師と呼ばれる猫は、猫のくせに陶器にうるさかった。エサの皿もあれはドーダ、これはドーダと云うと香奈ハウスチャイナの幹部は言っていたと香奈は聞いていた


 


日本のさる有名な陶芸の人間国宝のジイサンに、貴方の最高傑作を作ってみてほしい、金はいい値でいい と言って大分前に作らせていた


 


総書記にはさる有名な画家の絵を選んでいた


 


総書記と老師は、香奈の会長特別室に呼ばれていた。中国の老師を青不動さんに見てもらう事にしていた。


 


香奈が中国の老師を抱き上げて、青不動さんが見えやいようにした。


 


総書記は、老師は人に触られるのが嫌いと聞いていたので意外そうな顔をしていた、老師は簡単に香奈に抱き上げられていた


 


青不動さんは、


確かにコシロの子孫だね。ただギラギラしすぎる。もっと大人にならないとね 


とか言った


 


香奈は軽く老師にその事を言った。老師は深く頷いた。


 


老師には、この人間国宝のジイサンの渾身の皿、総書記には有名な画家の小品とは云え、本にも載っている 絵が贈られた。


 


ただ総書記がこの絵を持ち帰るとナンダカンダもあるかもしれないので、瑠璃興業で働いている、息子に渡しておくよ と香奈が言って、総書記はご配慮感謝しますと答えた。


 


総書記は大事に皿を持って、香奈オフィスチャイナの幹部に、大切に取り扱うように言いながら渡した。老師も にゃーにゃー と大事にしなと強くいった


 


総書記は老師は触られるのが嫌いと君に聞いていたのに、香奈さんに簡単に抱き上げられたよ、と言った


 


香奈オフィスチャイナの幹部は驚いた。付き合ってからいままで、老師に触った事もなかった。手が軽く当たっただけで 老師は ナニするねん と にゃーと怒った程だった。


新しい子猫たち No.1064

2017-02-27 00:02:49 | 新しい子猫たち 

中国の老師と呼ばれる猫は敷地内に来た時に各方面に挨拶に行っていた


 


短期間の滞在だったのに、できるだけ、中国の猫ハウスの猫たちから言われて、多くの分野の猫たちと会っていた


 


香奈は極秘の来日の総書記を珍しく、自宅の香奈オフィスの会長室であった。老師は香奈ハイテクの幹部部屋に行き、そこで徹、勝そして政則、正人にまで会って、今後とも宜しくと言っていた


 


徹は その不敵の構えの猫を、コシロのように見えた。ただコシロはもっと枯れていたと云うか、哲人の趣があったが、老師はまだ若いのかギラギラしているように見えた。確かにコシロの子孫だちと心の中で徹は思っていた。


 


 


新しい子猫たち No.1063

2017-02-26 00:34:13 | 新しい子猫たち 

中国の老師は 老師と云いながら、そんなに高齢の猫ではなかった。一度日本に来た事があった。動物検疫の問題があって、正式に来るには色々な問題があったが、中国の猫ハウスと協力していた、動物愛護組織、そこに協力していた動物病院の検査で、非公式に動物検疫の代行をさせる事で、内々の承諾も得た。ただ非公式である事は事実だった


 


総書記がこっそりと 香奈オフィスチャイナの代表団に潜り込んでいた。大使館ではなくて、関東のある公使館の公使に、総書記の子分を送り込んで、ソイツに交渉させていた。総書記の一行の中に、猫バスケットがあったのだった。


 


総書記の秘密の訪問は短期間だったが、この時に中国の老師は、敷地内の猫たちと会っていた。


 


中国の老師は、日本の猫たちに対面して、にゃー と挨拶をしたが、その猫たちの中では、リトルホワイトと 二人イヤ二匹だけでこっそりとなにやら話し合っていた。


 


総書記は香奈との秘密の対談の後、こっそりと陽太とも会って、一泊しただけで直ぐに帰国した、老師も直ぐに一緒に帰った。


新しい子猫たち No.1062

2017-02-25 00:01:00 | 新しい子猫たち 

スイスの猫たちはグランマをトップとした集団合議制、グランマが選んだメンバー、子供たちや孫たちに、加えて他から来た配偶猫たちの中で、グランマが選んだメンバーが中央執行委員みたいな形で、物事を決する。ただそれぞれのパート毎に、例えば相場関係でコッソリートと協力している猫たちもやがて 出来て、コッソリートグループの中に入って、猫たち部隊となった。医学とか微生物 とは やがて出来るスイスカナイコン医学研究所のスイスカナイコン牧場支所とかの名前で猫たちの研究所が出来ていた。


 


ネコスキーノの作った 大学院大学の各分野毎に、好きな分野で勉強する猫たちがいた。


 


中央執行委員会と云っても、そんな命令するような委員会ではなく、まとまって、グランマを中心として相談していこうぜと云う穏やかな委員会だった。


 


何より、グランマの 猫は人間と助け合っていこう、猫も興味のある分野でそれぞれの才能を磨く事は必要であって、それぞれの分野で気に入った人間たちと仲良くねと云う程度の緩い関係だった。


新しい子猫たち No.1061

2017-02-24 00:18:16 | 新しい子猫たち 

コッソリート と猫のグランマの関係は、飼い主と飼い猫との関係ではなかった。むしろ友人同士としての関係に似ていた。香奈とコシロは、飼い主と飼い猫との関係ではあるがある意味同志的な要素もあって、コシロは香奈を励まし、勇気づけていた。


 


コッソリートには猫チャンネルが出来て、グランマの言葉、考え方がよく判った。その後猫語翻訳機のドイツ語版が出来たが、それはほとんど意味を持たない程、猫チャンネルは強くなっていた


 


グランマは、ネコスキーノを飼い主だけとは見ず、色々な事も言った。ネコスキーノも グランマの言う事は判った。ネコスキーノの作った、学園が、単に救貧対策の学校ではなく、子供の中の有望な点を伸ばす事が出来たのは、グランマが猫たちから見た生徒についての観察をネコスキーノが真摯に受け止めた事もあった


 


ネコスキーノの学園は、救貧対策の学校からヨーロッパでも有名な学園に変わり、ここの大学院大学で勉強した生徒がヨーロッパ中に分散して、ジブスイス財団がヨーロッパのジブ関係財団の司令塔となっていく原因の一つに グランマの示唆が大きく影響していた。


 


ジブは決して、ゼニがあるだけでヨーロッパで影響力を持ったのではなかった。こうしたジブ関係財団の存在も大きかった