のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.198

2014-07-31 00:00:22 | 新しい子猫たち 

やっと、本題に戻るが、ヨーロッパの偉いさんが、香奈に恩義を売ろうとしたのも、それなりの目論見もあった。あっさり言えば、ジブの金が目当てだった。噂では、膨大な金をジブが持っている。そしてジブとしての投資判断は香奈なら、即決で出来る。当然、やたらと見舞いににきた。




香奈とヨーロッパの偉いさんたちの密談


この会談では、ジブとしての新規投資が減っていたヨーロッパへの新規投資そして救済投資の話が進んだ。




ジブトラストとしては、海外のジブ法人で、多くの企業に出資しているし、傘下の企業では非上場にしてしまった会社もあった。ジブには金があり、上場して資金の融通を簡単にする必要はなかった。






聡美と神元の会社では、結構大きな会社を買収みたいにして非上場にしてしまっていた。上場のまま、売れなくなって保有している会社もあった。そんな各社にも資金で困れば、金を出し、増資する事も可能だった。






切人も、株式を多く保有している企業では、上場していると、ナンダカンダと情報提供しろとうるさいので、切人系の中核企業は非上場にしてしまっていた。切人は、周囲からアーダコーダといわれる事が嫌いな人だった。






勿論、ジブとして保有している上場企業の株式もあった。その会社が上場を望み、ジブが大した株式を保有していないなどはそうだった。相場で儲けたジブのくせに、上場する事にはそんなに乗り気ではなかった。






香奈特別基金は、まったくジブトラストグループとしての例外中の例外と言えた。正人が節税対策などで、やたらと株式を持ち、従来の経営陣の意向に任せたためだった。




香奈は基本的には、任せた人のやる事には、口出ししなかった。相談は受けるが、そんな事にイチイチ口出ししないのが、香奈流だった。






その頃は、何回目かのEUの危機の真っ最中だった。いつもEUは、小さい国の危機が、他の国に波及し、拡大しやすい体質があった。これは、主にドイツの我侭に起因する危機だった。元々、ヨーロッパでのドイツの経済力は、飛びぬけていた。






通貨統合するからには、ドイツが全面的にバックアップすれば、それで終わりの話なのに、他の国の浪費の後始末に、ドイツ国民の税金を使えるかと言っていた。それなら、通貨統合なんぞせずに、ドイツはマルクで通せばいいとは、誰も言えなかった。それはユーロの崩壊を意味したからだった。






しかし、ドイツは、そのユーロなる通貨を作り、拡大したヨーロッパを大きなドイツみたいなものにして、儲けていた。それにユーロが安くなると、ドイツ自身は、ヨーロッパ以外への輸出の時には、有利だと云う事もあった。いつも、単なる風邪みたいな軽い病気を、肺炎の手前まで悪化させ、ドイツ自身に被害がくるようになって、渋々色々なゴタクをさんざん言ってからでないと救済しない変な国だった。






日本を例にとると、東京で支払った税金を地方のために使うのに、文句を言うようなものだった。東京を支えていた人も企業も地方から吸い上げていたし、さすがの東京もそんな事はあまり言わなかった。






ドイツはヨーロッパで儲けていて、統一ヨーロッパなどと綺麗事をいいながら、他のヨーロッパの国のために金を出すのは惜しむ国だった。






それに欧州中央銀行なる銀行は、遠い昔のインフレをドーダコーダといい、リセッションの防止、景気浮揚、各国の信用問題などのために対応を取らない変な中央銀行だった。それは各国政府の責任とか言った。通貨発行権は、インフレ防止のためとしか考えていない中央銀行だった。






IMFとか世界銀行といった組織はあったが、所詮アメリカのポチみたいな存在だった。欧州で解決が出来る筈と逃げた。大体、債務問題が浮上して、リセッションがドーダコーダと言っている時に、財政再建と称して、国民負担を増やし、政府系支出を減らしていては、景気が上向く筈がない。景気が下がり、消費は更に落ち込み、更に税収が減り、財政状況は更に悪化すると云うスパイラルに入っていた。そのため、事態はいつも相当悪化してから、みんなで慌てて、なんとか処理して、また浮上するといったサイクルを繰り返していた。



新しい子猫たち No.197

2014-07-30 01:26:46 | 新しい子猫たち 

各オーバーシーズが預けていた金は、それこれ、各オーバーシーズの金だった。




ジブオーバーシーズは、ジブ本体と各地の海外ジブそして各地のジブ系列の運用会社との共同出資している会社だった。いわば、これもジブ全体の別財布のようなものであった。ジブオーバーシーズは、運用しない金を貯めておく筈の組織であったが、実態は、ジブオーバーシーズの金は現金と株式にわかれ、株式は神子に運用委託され、調整売買そして普通の売買までしていた。その運用は神子のチームが担当、つまり神子の個人会社とジブトラストが出資した運用子会社も入り組んで担当していた。当然、運用利益の一定部分は、運用手数料として、神子のチームに入っていった。




現金は、神之助が預かり、神之助直轄の金融センターみたいになっていた。




カミカミオーバーシーズも同様に現金と株式に別れ、同様の取り扱いがされていた。ただカミカミの海外現地法人と云っても、所詮形だけの組織であり、実態はカミカミの国内資産と海外資産程度の区別であった。そして、カミカミオーバーシーズのみならず、カミカミファイナンシャルは、今や完全に正子の個人的な財産管理会社としての色合いが強くなり、正子と実務を預かる善作程度が詳しく知っていたのに過ぎなかった。






神子は、陽太がそれなりにカミカミの運営に少しは参加してくれる事を密かに望んでいたのにもかかわらず、陽太は、銭勘定には元々疎く、カミカミでの実務にはまったく関心を示さず、判子も善作に預けていた程なので、事務局長なのに、何にも知らなかった。単に報酬を貰い、時々来客に会ったりする程度の完全な名目的の事務局長だった。




神太朗と神子そして神之助も、今では、カミカミには距離を置いていた。






香奈オーバーシーズは、少し特殊だった。その金はほぼ半分に二分され、神之助に運用委託された金と正人が仕切っていた、金貸し、いやノンバンクとしての香奈オーバーシーズとしての資金とに分かれていた。






本来香奈オーバーシーズは、香奈海外と香奈国内が共同出資していた会社であったが、香奈は香奈海外を切人の運営に完全に任せ、香奈国内と香奈オーバーシーズは、正人に完全に任せるようにしていた。






香奈国内が香奈海外に多く出資していたが、その株式の半分を海外に財産管理会社を作り、リトルキャット運用会社にもほんの少し出資させ、運営を切人に任せていた。これは、切人に香奈海外を任せるのと、同じ意味でもあった。その代わりに切人の香奈海外は、香奈オーバーシーズの運営を全て、正人に任せる事になっていた。






グタグタと細かく説明したが、三つのオーバーシーズの金は、神之助に運用委託した金そして神子に運用委託した金そして香奈オーバーシーズだけではあるが、正人の金貸し、いやノンバンクの資金になっていた。






そして神之助は、その金を運用させて、巨額の利益を上げ、その運用利益の中で相当部分の金が運用手数料として、自分の運用子会社を含む神之助チームの運用子会社に流れこんでいた。






神子も神之助とは比較すると遥かに少ないものの、それでも相当の金を神子のチーム、そして神子の個人的な運用会社に運用手数料の形で入っていた。






勿論、各オーバーシーズにも巨額の利益が入っていたが、各オーバーシーズは、ほとんどの金は神之助と神子には運用委託したままで、特にその利益を貰う事もなかった。利益として顕在化させない限り、所詮含み益に過ぎなかった。税金なんぞの問題もあった。こうした会計処理とか運用手数料の取り扱いは、香奈と正子の二人がそれを承諾すれば良かった。






正人は香奈には何にも言えないし、香奈の決めた事に切人が異論を言う筈もなかった。切人は、香奈だけに頭が上がらなかった。香奈は、香奈海外の運営を切人に全面的に任せ、香奈海外の株式の半分を移行させて作った財産管理会社の運営も切人に任せていた。






切人は、マリアホープの株式と香奈国内の株式の半分を基に、実権を持って運営できていた。切人は極めて合理的な人であり、香奈の決めた事に逆らって、これを危うくする恐れのある事をするような人ではなかった。カミカミは、今や単なる正子の財産管理組織であり、神太朗も特に知ろうとも思わなかった。



新しい子猫たち No.196

2014-07-29 00:00:53 | 新しい子猫たち 

話を元に戻すと、ジブトラストとしての儲けも膨大だったが、金融センターは、その運用子会社も含めて、膨大な金を儲け、膨大な金を各国の運用子会社に保留させていた。






勿論、金融センターとは云え、ジブの子会社なので、利益の一部は、配当としてジブに渡していた。ただ、その会計の中身は不透明と言うしかなかった。計上利益が本当の利益なのか、子会社に金をどれほど保留しているのかすらも不明だった。神之助が香奈には説明したよと言えば、それ以上誰も聞かないのが、ジブだった。




そして、その配当も桁違いに凄いものであったので、それはそれですんでいた。神子も社長なので、ジブ海外法人の通常業務、ジブ傘下の企業、そして極めてジブの影響の強い企業、いわばジブの旗本みたいな企業以外の企業の株式は、神子の担当だった。その取引には、神子の個人会社が入った運用子会社が入り込んでいた。






ジブの取引でも、神之助が担当する、商品相場、為替そして債権以外の取引業務は、神子の担当であった。世界に広がったジブの多くの取引は、神子の担当と言えた。系列運用会社での運用も、ジブの資本が入っている各トラストは、やはり神子の管轄でもあった。そして、この取引による利益の相当部分には、神子の資本が入った運用子会社が絡み、その運用子会社からの配当として、ジブの海外法人などが、利益計上をしていた。






神太朗と神子の仕事の担当の方が重複したり、曖昧な事が多く、調整もしていたが、神之助の取引は、まったく独立しているような取引でもあったので、益々神之助の管轄下は、独立しているような雰囲気があった。






それに、桁違いの金を兎も角、ジブに配当として渡し、ジブ本体の神之助チームの稼ぎも凄かった。ジブの普通の役員、つまり世界各地のジブ海外法人の責任者、各地の運用子会社、つまりジブカミとかカヨコトラストとか責任者と言えども、金融センター全体の単年度収支そしてジブへの配当額程度しか判らないシステムになっていた。






金融センターの子会社の収益は当然、別会社であり、そこからの配当益しか記載されていないものではあったが、一応金融センター全体の収支はわかった。しかし各地の責任者クラスは、近くの各地域の金融センターの収支や決算資料などはそれなりにわかっていた。






金融センターはジブの財布で、ジブの秘密だった。ジブとしての税務申告は、確かに正確にしたが、各地の金融センターや各オーバーシーズは、基本的には別会社で、その配当だけを報告すればよかった。上場企業でもないし、連結決算などにする必要もなかった。各オーバーシーズは、それぞれ独立した組織だったし、そこに運用子会社まで持って、各地で運用している事は、ジブの役員クラスは、みんなそれなりに知っていた。秘密をペラペラと喋る役員はいなかった。






しかし、各地の運用子会社そしてジブ海外法人の幹部となると、やはり少しは漏らす奴もいた。そんな奴の知っていた情報は断片的なものだった。しかし、噂は噂を呼ぶものだった。ジブの持っている金は膨大な金額だとみんな信じていた。




それ以上の金を金融センターの運用子会社に貯めており、しかも法人税率の低い国の運用子会社にかなり偏在させているとまでは、知らなかった。それを知るのは、神之助と香奈だけだった。



新しい子猫たち No.195

2014-07-28 00:00:58 | 新しい子猫たち 

兎も角、ジブトラストの金融センターは、このようにして、神之助の個人会社や神之助も出資している神之助グループが入り混じって出資していた運用子会社群を持ち、こうした運用子会社群にも運用利益を運用手数料として、貯めておくようになっていた。それが、特別会計のような金融センターの内情であった。






そのため、金融センターとしての利益も膨大だったが、運用子会社群に保留していた利益はもっと膨大で、それは、神之助の個人的な財産会社の資産が膨大になっていると云う事でもあった。






実は神子も似たようなものであったが、神子は社長であり、ジブの海外法人と云えども、当然、神之助の係る取引以外の全ての取引は、やはり神子の指揮下でもあった。ただ、実業ベースでの出資などは神太朗が管轄し、ジプトラスト傘下の会社そして、ジブの影響力の強い会社が、神太朗直属になっていた。






ジブ海外法人での取引関係はそんなにはなかったが、ジブカミなどの各運用子会社の取引部門の母体でもあり、人も兼任のような形であった。そしてジブカミ、加代子たちは、それぞれの資本となっていたファイナンシャルでも取引していたが、やはりジフトラストが多く出資している各トラストと同額運用が義務づけられていた。






これらの取引関係を調整していたのが、ジブ海外法人の取引管理部門であり、それが独立した会社になり、その会社群は、やはり神子の管轄下でもあった。取引ではなく、実業ベースに絡む出資は、やはり神太朗が直接管轄していた。






ただヨーロッパには、ジブカミ系列の会社や切人系列の会社もあり、より複雑ではあった。実業ベースであっても、従来からジブカミが多く保有していた会社は、経営陣には、切人系列や毛利貴金属だったりする事もあり、ヨーロッパでの実業ベースは、神太朗がすべて管轄しているとは言えなかった。






ヨーロッパでは、ジブは昔からかなりの会社の株式を保有していた事もあり、かなり入り組んでいた。それぞれのグループがそれなりに勢力を持っていたのが、実態だった。ジブトラストグループとしては、どこが主導権を取るとは云えず、それぞれが自分の守備範囲を守り続けていた。それが、ジブトラストとして、ヨーロッパでは新規な投資が出来にくい原因の一つであったのかもしれなかった。



新しい子猫たち No.194

2014-07-27 00:00:49 | 新しい子猫たち 

ここで、ジブトラストの役割分担をもう一度整理してみよう。香奈は、神太朗を副会長にして、ジブの実業分野を任せ、ジブの海外法人まで、総括させた。中国は取引中心だからと言って神子に任せた。取引は、神子そして神之助に任せようと香奈は思い、神太朗も同意していた。






神子は、取引関係を総括するが、神之助の商品相場、為替そして債権には口を出さないと云うルールが暗黙の内に、出来ていた。香奈は、神子と神之助が取引を安心して出来るように、それぞれの取引には、口を出さないようにしてきた、香奈でさえ、神子と神之助から報告を受けるが、余程の事でない限り、口は出さなかった。当然香奈以外の人は、それを守った。その後、会長代理にもなった神太朗でさえ、それは守っていた。そうする事で、三人の位置関係を保っていた。






香奈は化け物みたいな長生きで、頭も冴えているが、やはり人間なので、いつか死ぬ。その場合は、やはり神太朗が、やがてジブの全てを総括していく事になると、みんな思った。神子も神之助も当然そう思った。その時は、神子や神之助は、神太朗の部下になってしまう。神之助は、神子の部下にさえ、なってしまう。取引の天才だった二人には、面白い事ではなかった。






今は、香奈がいるので、役職は別にして、三人はいわば、並列みたいな関係ではあるが、香奈がいないと役職通りの指揮系統が出来ると考えるのが普通だった。






香奈は、神子と神之助のそうした不安もやはり知っていた。そのため、二人のグループには、それぞれの運用子会社を作り、その運用子会社に、神子や神之助の個人的な財産管理会社を出資させる事にしていた。勿論ジブトラストも相応の出資もして、ジブトラストの運用子会社とはするが、そうした運用子会社では、神子や神之助たちの個人的な財産管理会社の出資比率を大きくする事を認めてきた。運用手数料も少しはこっそりと上げていたが、実はそれよりも運用子会社に運用委託みたいな形での運用を黙認した事が大きかった。何回かの運用委託を繰り返せば、かなりの利益移転もできた。






これは、ジブトラストにとっては利益の圧縮を意味するが、二人にそこそこの利益を維持するならば、少なくともジブトラストの資産を減らさない形なら、ある程度は神子や神之助たちの運用子会社への利益移転を黙認するよと言う事でもあった。






香奈は、ジブトラストがバラバラになる事を恐れてはいたが、それぞれに独立しながらも協力していくには、この方法しかないのではないかと思っていた。つまり今のジブトラストの資産は、ジブトラストのものとしてそのまま残す。それを分割するような事を避け、つまりバラバラにする事は避けるが、取引をしていた神子と神之助たちには、取引による運用利益の相当部分をそれぞれの二人の個人的な財産管理会社が出資した運用子会社の利益とするようにしていた。






そのため、神之助の商品相場、為替そして債権関係の取引は、ジブトラスト内の神之助チームと神之助の個人会社が出資した運用子会社群が一体のようになって、取引していたのが実情だった。






勿論神子の取引も似たようなものだった。神太朗も薄々は知っていたが、黙っていた。そうする事でジブトラストとして、柔らかい共同体として、運営していきたいと思っていた。






神太朗は、ジブ本流、カミカミ本流とも言える立場だったので、神太朗や妻のみどりとの財産管理会社は勿論あったが、この会社は、カミカミやジブトラストの出資そして、神太朗と経緯のある、冶部食品、岡崎交易そして証券会社などの神太朗自身の旗本みたいな企業の株式を持っているだけだった。






ジブの出資も香奈や恵、俊子と云った創設期の大量に保有していたメンバーは別として、特別出資の形を取って、ジブを大きくしたメンバーの中では正子に次いで多かった。香奈もジブの跡目を継ぐのは神太朗と思っていた。正子もカミカミの跡目はやはり神太朗と思っていたので、やはり神太朗の出資を少し多くしていた。






いわば、ジブもカミカミも基本的には、やがては神太朗が継ぐとみんなが思い、神太朗もそう感じていた。だから、神太朗グループみたいな会社群を作る必要もなかった。ジブもカミカミも、香奈のような超超高齢者やもはや超高齢者の正子が死ぬと、そっくり自分が引き継ぐ事になるからであった。ジブやカミカミの次世代はやはり、神太朗が総括するのが、自然であった。






そしてこの神太朗の財産管理会社には、神一などの子供たちも出資させていたが、神二郎には不動ファイナンシャルがあり、神三郎にはカヨコファイナンシャルがついていたので、神一の出資をずっと多くしていた。






これは、冶部本家筋の長男筋として考えでもあった。神太朗にもやはり、そうした古い意識もやはりあった。しかし、カミカミは、正子が元気な内は、やはり正子の管理会社であった。善作が実務を担当して、正子を補佐していたので、神太朗がカミカミの運営に口を出す事はなかった。






神一が、神幸の妻の珠子をカミカミ事務局の役員待遇にして、カミカミに送り込もうとしていた事は知っていたが、神子の息子の陽太そして、神之助の義理の息子である善作に加えて、神太朗系の珠子を加える事に異論はなかった。






そうすれば、カミカミの運営に、正子の三人の子供たちの全ての系列が運営に参加していけると神一は思っていた。やはり、神一は神一で、そんな事には抜かりはなかった。