のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.1536

2018-06-30 00:00:56 | 新しい子猫たち 

奥さんが妊娠したので 実家に帰ってこないかと云う話があった。奥さんは、断った。父親の説教を聞きに帰るようなものだった。バアサンとの仲は元々良かった。と云うかやっぱりバアサンは少し遠慮をしていた、居候感覚もどこか残っていた。


 


奥さんの両親が見に来た時に ココが来ていた。ココはココシロと並んで座り、子犬たちとか子猫たちがジャレている所を 見ていた


 


奥さんの父親は言った。


猫も犬も増えたね、ここの猫たちはみんな系統なんだね。一族が揃っているようだ。


奥さんは のら猫、迷い猫なんですよ と言ったら、父親のジイサンは 、お前はいつも見ているのにワカランのか、理由は判らないが、これは同じ血を持っている猫たちだよ。


 


奥さんの両親は、確かに ここにいる方が 楽だろうね、バアサンに時々、コイツに意見してやってくださいねとか言った


 


香奈の隣のレストランの飯は、飾りはあまりないが 栄養のバランスを考えていて、味は飛び切り、煩いジイサンも感心していた。家事はほとんどしなくてもいい、飯は美味い、犬たちや猫たちはアッチコッチにいて、家族のようになついている、しかも妊娠特有の悪阻なんぞもなくて元気一杯、仕事は時間の制約もなさそう


 


しかも 世界一流と言われている エンゼルホープジャパン病院は近い。これ以上の環境はあるまい と奥さんの両親も納得していた。


 


 


新しい子猫たち No.1535

2018-06-29 00:00:36 | 新しい子猫たち 

彼の奥さんは 妊娠している事が判った


 


それもキッカケは実に単純だった


 


バアサンは 水を毎日飲んで元気。元々家事は優れていた。犬や猫の世話はすると云うものの、


ニコニコサービスのペット世話を含むサービスに加入していた、もっとも ココが勝手に加入していた。


 


家事が得意なバアサンがいて、毎日栄養バランスに注意した 美味しいものばっか食っていて家事はほとんどする事がない、娘時代よりも勝手気ままに生活しているので、肥った、ウェストがきつくなったとボヤいていて、バアサンが定期健診に行った時についでに診てもらったら、妊娠している事が判った


 


妊娠に伴う 悪阻 なんぞもなくて、犬みたいと 犬に言われる始末だった


 


 


新しい子猫たち No.1534

2018-06-28 00:00:34 | 新しい子猫たち 

ところで 彼の家のメンバーは増えていた


 


バアサンは、入院中に飲んでいた 水 が彼の家の井戸水で、不思議な力があると知って、彼と彼の奥さんの勧めもあって、この家にいる事にした。ジイサンも香奈の家のレストランの飯が気に入っていた。


 


ジイサンの屋敷 は 高級マンションとする事も決まり、どちらにしても 仮の住まいは必要だった。借金は全て お宝銀行が立て替えた、抵当権もみんな外していた。ナンダカンダと ココシロに聞かなくてはいけなかった。まさしく ココシロのお陰なのだった


 


お腹の大きな犬はあっさりと何匹かの子供を出産した。


 


猫まで のら猫みたいな猫が寄ってきて、ココシロもいいと云うし、彼も昔のココシロに似た気もして受け入れた。それが何匹も寄ってきて、お腹の大きな猫もいたり、まだ子猫も母猫と一緒に来たりして、猫も増えた。


 


 


新しい子猫たち No.1533

2018-06-27 00:00:33 | 新しい子猫たち 

彼も彼の奥さんも入った、会社が幾つか出来ていた。これも当初はココがココシロの飼い主の人に金を渡すようにして欲しいとの目的だった。ココシロの企画力、洞察力は 確かにゼニになったし、それを使う為にも会社は必要だった。


 


ジブ内部にあった、ある不満を解決するためにも利用されていった。ジブ総研の経済研究所はジブのための研究所、ジブ傘下の企業の相談役としての位置づけだった。ただジブもジブ傘下も無理をして金を儲けようとする意欲はないし、そもそも各方面からの検討をして、企業に合うビジネスしかそもそもしない。ジブも色々な企業を直属化していて、業務拡大していこうと云う意思もない。が顧客層から頼まれると顧客サービスとしてしないワケにはいかない。イヤでも業務が拡大していく。勝手に業務が拡大していると常務でさえぼやいていた。


 


経済研究所は、待遇もよかったし、無理な注文はそもそもしない。それでも学者とは云え、自分の考えている事がどこまで実現可能かを試してみたいと思う人がいた。


 


ココシロのために作った会社だった筈がジブ総研の経済研究所、基礎研究所まで話が広がって、色々な企画を練る会社と変わり、ジブだけではなく、色々な会社がそれを使った、企業化していった。それはリトルチャグループ、チャタロウグループから始まったが、広がりを持って行った。


 


ココシロも少しは関与して意見を言ったりはするが、実際的には、ジブ内部に充満していた、ワシの考えを聞いてくれない、アイディアが生かされていないと云う不満解消に役立っていた。終いにはジブ管理の奴らもそこに入り込んでいた。ジブでも無理はいけない、権力、財力に任せた展開はアカンと云うのがそもそも香奈の意見、常務もそれは知っていた。自分の考えが実現しないと不満に思っていた奴はある程度いた。ジブの待遇はそれこそ恵まれているだけに辞めようとは思わないが、ジブに残りながらも、ココシロの会社に関与する事で、自分のアィデイアが実現できるのであった。


 


常務もそれが判ってきた。初めは香奈ファイナンシャルだけだったが、ジブ本体も出資し、この会社との移動も簡単に ある程度は兼務できるようにしていった。


 


ココシロの企画力を使い、ココシロの飼い主に金を渡すための会社だった筈が広がりを持つようになった。しかも そもそも ジブとしても香奈ファイナンシャルとしても ごっそりと儲けようとしたものではないから、そんなにゼニを儲けようとはしないので、相談料も安く、成功時の報酬も高くなかった。成功しだすと そうかと ジブ傘下の企業も使ったりするようになり、益々広がりを持って行った。


新しい子猫たち No.1532

2018-06-26 00:00:42 | 新しい子猫たち 

元々の 話は、彼の研究内容を 利用するために、する必要があった、資本参加 そして 技術提携 だったのに、 洋太郎が 紡績も入れろとうるさい、法律的にもヤタラと難しくなった


 


紡績が入るなら ウチも と 化学の洋治も言ってくる 洋治はまだオトナシイが、化学の会長はちょっと強引


 


香奈ファナンシャル だけの出資とジブ総研のエネルギー研究所との関係をどう整理しようかと考えていた 香奈ファイナンシャルの法律ゴロは とても対応が出来なくなって、悪徳弁護士と瑠璃興業系の法律事務所まで頼って、複雑怪奇な契約と変わった


 


出資もジブトラストも入り、紡績とか化学も少し出資する形となり、新しく技術関係の調整を図る会社まで作る羽目になった。ただこの会社のお陰で 今まで 紡績の中央研究所の研究成果は 利用するのには大変だったが、一時的な利用とか、部分的利用について、ある程度のゼニを払えば可能となって、紡績の中央研究所の知財収入はドーンと増えた


 


彼の会社の知財収入もそこそこあったが、何しろ 世界の紡績の中央研究所の研究は数といい、質といい、飛び抜けていた。


 


こんな新しい会社を作るのが最近多くなっていた。ジブの管理は一定数の官僚を受け入れてきた。年々官僚は辞めていく、今までは 一定の年数勤めた人は自主的にジブを辞めていた。それがいわば決まりだったが、最近ジブでの生活に満足する人が増えた。しかも体も元気、頭も冴えて来る。新しく調節するための会社を作れば、実質的にジブに残れると判ったのだ。元々こんなセコイビジネスに大きな利益は求めない ジブなので、損と云うか費用がそんなに掛からないのであれぱ、認めるようになった。


 


ただ官僚上がりと云うか下がり と云うか、ソイツラだけでは出来ない。新しい人材も当然入れる、こうした調整型、接着剤的な会社がジフ内部と云うかジブ出資の子会社として増えていった


 


そしてごっそりと利益を求めないといっても、ジブはジブ。傘下の会社も結局は儲かる、ジブも儲かるとかで、ジブの利益は分散していきながらも、総合すると増えていっていた。運用はジブがデカクなっていき、ジブだけが儲けてはそもそもエサになるための取引となってしまうので、より難しくなって、運用の利益は伸びない。減ったりする事もあるのに、運用以外のビジネスの利益は少しつづ増えていた。