リトルチャは、自分のグループの人間には堂々と命令できる猫だった
猫は人間にお願いしても命令できにくいものだったが、リトルチャはそれが出来た
元々 人間に負けるものかと小さい時から頑張ってきた
正人の子供たちは、たいした事がない人間だったが
大学の教授とか日銀の局長まで上がった
リトルチャは、羽振りがよくて、偉そうな口をいっていた正人の子供たちが
自分より劣っているのを知って、猫でも頑張ろうとしてきた猫だった
ただ普通の人、グループ以外の人には、そうした偉そうな態度は示さなかった
神太朗にも、辞を低くして話をしていた。リトルチャなりの配慮だった
神之助には、気があって、フランクに言える間柄でもあった
神之助が神帥の事を話している時にこう言った
アメリカのリトルチャ財団には頭の切れた奴らが揃っている
みんな法律ゴロとか会計ゴロで、いわば やくざと本質的に変らない
弱い奴ら、知らない奴らには 強く
権力のある奴、強い奴らにヘイコラする
アメリカのリトルチャ財団は、恵まれない人たち、一旦社会の敗残者となった人たちに、社会への進出、復帰、立ち直りのために共に戦おうとする 目標で作った財団だったが
あいつらの志が低すぎて、上手くいっていない。香港のリトルチャ財団が俊治さんの指導で上手く運営されているのと比較すると天と地程の差がある
あいつらも使ってもらえるとありがたい
頭は切れるが根性は悪い、しかし、鋏と同様で使い方次第だと思う