化学と紡績はそんなに対抗している会社グループではなく 世間では紡績化学グループと言われている。事実 化学の筆頭株主は紡績。純子の晩年 化学の本社にいる事が多かった。化学は 純子の本家はむしろ自分達と云う思い入れがあったに過ぎない。そして洋太郎は弟の洋治が実質的に采配を振るっていた 化学に対しては何も言わなった。
対抗心が強いのは 化学の役員クラスであって 化学グループと紡績グループは末端になればなるほど 協力関係が強く、 両社の合弁企業と云うか両グループが主要株主の会社はそれこそ 山のようにあった
化学の昔からの主要特許は大体 紡績の中央研究所が特許として持っている。安い使用料で化学に貸している。洋太郎の父がそうした 若い会社に技術開発の費用を持たせると負担になると考えた
そして化学は大きくなり自前の研究所も作ったが むしろ新しい分野のバイオに集中していた。
バイオでの化学の中央研究所は有名だが、化学関係の世界最先端の研究所は紡績の中央研究所と云われ、ここに投資する必要はないからだった
紡績グループは大きな 化学分野のグループなので 昔風の紡績しているだけの会社ではなく、逆に化学グループはむしろバイオに近い分野が多い
世界では逆に化学紡績グループと 見ている人が圧倒的。単一の会社とすれば化学は大きく、上場企業でもある。紡績単体でみれば非上場の同族会社に過ぎないのだ。
要するに 末端のグループ各社にとっては 化学のする事に見習うのが普通となる。紡績本体は当然別だし 紡績の意向に留意する紡績グループの中核会社は別ではあるが ところが紡績グループは今ではそうした中核会社を除いた 会社群がはっきりと言って数も多くて トータルの売上も多いと云う側面もあった。それに影響力の強い洋太郎御大はこの時期 会社の今後について考えていて 流石に将棋どころではなかったし、会議ビルの将棋囲碁サロンには行った事すらなかった。
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