のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
質問があれば
gmailのnaosukikan
まで連絡ください

新しい子猫たち No.2259

2022-07-21 00:29:32 | 新しい子猫たち 
将棋の好きな洋太郎だったが あの子は土日程度しか将棋道場にはいかず それも時々だった。洋太郎の行く頻度は減っていた。洋太郎はそれ所ではなかった。治部一族は 純子が多くの会社の創立に関与していたが これらの上場企業の役員をしている人は案外少ない。鉄鋼は関係する鉄鋼メーカーと合弁してその関係者はいるが それは稀だった。

ところが 紡績は昔からの洋太郎の家系が代々トップを務めている。ただ洋太郎の孫の清太郎 以降の 見通しが立たない。清太郎は業界でも有名な理論家だったが その息子になるとチョイ 落ちた。大きくなった紡績グループをリードしていける器ではなかった。洋太郎は清太郎に指導するように言ったが 指導すればそれで上手くいくとは限らない。

香奈オフィスも似たようなものだったが 香奈オフィスは上場企業の資源開発に表面的な営業を任している。香奈の息子の徹彦の家系が役員でいるものの、ここは普通の会社。香奈オフィスは資源開発の株式を持ち 香奈ファイナンシャルも多く 株式を持っていた。香奈オフィスは多士済々の資源のエキスパートを揃え 香奈の家系の資産管理会社でもあるし 資源開発に対する 資源の提供と云う 形を取っていた

つまり 紡績スタイルの会社は今や 治部一族では稀になっていた。洋太郎の今後の紡績の あり方について 考えないといけないのだ。それこれ将棋どころではなかった

一方 化学の会長 は 実務は ほとんど社長以下の経営陣に任せていた。それに治部一族には近いが治部一族ではない。息子は全く違う会社に行って そしてもう退任していて孫も全く化学とは無関係の会社に行っていた。会長は 洋治に見込まれて 社長となり今は化学グループの総括もしているが それも会長としての対応。化学には もはや治部一族出身の役員はいない。洋治の子供は娘で有希ファイナンシャルでブランド品のコントロールをしいて、それは洋治と云うか有希の個人会社とも云えた。その方が大体 気楽、ここは有希が作った会社でもあって、代々の治部一族の経緯ドーダは関係なかった。

化学の会長は ヒマな時には 気楽に囲碁も出来たのだ。

紡績自体を資産管理会社の形にして 実務をそれぞれの実務関係の会社群に移行させていくか それとも今のままで行けるか 洋太郎と息子の二郎 そして 現社長の孫の清太郎が 協議している最中なのだった。そして清太郎の息子の成長度合いも関係していた。ただ今までのような紡績では もはや無理だろうと みんな思っていた。

コメントを投稿