チャタロウは、
香奈の家の猫の部屋にいる時は比較的元気だった。特にチャとナンダカンダと話している時は元気だった。
チャは相場を基本的には止めたといいながら、相場猫だったので、ビットタロウのシステムトレードの履歴を出してもらい、相場の展開とかを考えながら、チャンスとあれば、やはり少しは参加していた。
チャが離れると、チャタロウは元気をなくし、チャタロウの奥さんとか子供、孫などと会っているとすっかり生きる気力もなくして、自分が死んだ後の事を話すようになっていた。これにはみんな参った、チャがくると、また元気になるのだけど、みんなには鬱陶しかった。
医学の天才猫とかいわれていた、クリスには何とかならんのかと云うみんなの視線が突き刺さっていた。元気になった、姑のココまで、チャタロウはもう昔みたいに、元気にならんのかねとかいう始末だった。
クリスは、新しいレアメタルを使った薬を既に開発中だった。呼吸器からの吸い込みがいいと聞いていたので、新しいレアメタルと葉緑素を組み合わせた、元気の出る緑の香りとか云うものもつくっていた。ただ新しいレアメタルの安全性とか、体内に直接取り込む事について、杉山たちとも相談していたがまだ結論は出なかった。製薬は特に慎重で、新しいレアメタルそのもの安全性をまず調査していた。それは問題なかったが体内に取り込んだ薬の安全性の調査はこれからだった
元気の出る緑の香りは、杉山たちも感心して、エンジェルホープジャパン病院でアッチコッチにおきだした、さっさと治るエンジェルホープジャパン病院だったが、それが加速していた、軽い病気で病院にきた人は、待合室で待っている間に治った。
クリスは、元気の出る緑の香りとかは作っていたけど、新しいレアメタルを組み込んだ、薬に多大の期待をもっていた。元気の出る緑の香りは医学からは程遠い、所詮 気休めに過ぎないと考えていた。
クリスは
本当に、医学の天才猫ではあったが、自分の判断に過剰な自信があった。杉山たちとか製薬の懸念もわかるが、新しいレアメタルを使用した薬は、モルモットでは多大な成果を上げていた。そして新しいレアメタルそのものに安全性の問題もなかった。
元気の出る緑の香りは所詮気休めに過ぎないとも思って、猫の部屋にも直ぐには置かなかった。
そしてチャタロウに、この新しい薬を飲ませる事にした、チャタロウは、僕は猫としてはもう精一杯生きたと云うのをみんなが無理やり飲ませた
ココやチャそしてリトルチャたち、高齢猫もみんなで飲んだ。念のため、猫の部屋にも元気の出る緑の香りも置いた
そしてチャタロウは直ぐに元気を取り戻し、若い頃の情熱まで戻ってきた。達成感などは飛んでしまった。
利益水準では、リトルチャグループ全体には遠く離されているのがチャタロウグループだった。利益だけを目的とはしないけど、やはり企業活動は儲けてナンボと云う気持ちも出てきた
ここでチャタロウグループは一気にブーストして、リトルキャット九州の社長が一体化に成功した事もあって、グループは飛躍的に伸びて行った。
後から考えると、元気の出る緑の香りの効果はたいしたもので、これだけ置いてもよかったと判るのだったが、この時点ではまだ判らなかった