のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.169

2013-11-14 00:00:32 | 香奈とコシロの子供たち


問題となった音楽ホール




神之助が建てていたマンションや家は完成した、初めはみんな家だと思っていたら、音楽ホールである事が判り、大問題になった。ジブトラスト担当の警備保障も止めて欲しいと言い出した。


ジブ本体には莫大な現金が置いてあって、多量の金も真理の会社で保管していた。瑠璃でもトラックはジブの里には入れず山の麓からジブの里の外に道路は出ていた。



俊子と香奈が見に行った。やっぱり音楽ホールだった。美術館や銀行そしてホテルなどは、ジブの里の玄関だったが、ここは奥座敷に近すぎた。




香奈と俊子はジブシティーの大きな大きな池の側に音楽ホールを建てて、その上部を神香の住居にするように言った。神之助も諦めた。


香奈は神香用の家も見た。広い家だった。5階建ての50室もある家だった。善作用の部屋は大きな書斎がついていた。神香用の部屋はそれだけでミニコンサートでもできる広い部屋だった。


しかももっとひろい本当にミニコンサート用の広い部屋と続くドアもあった。山に続く広い庭もあった。香奈は一目で気に入り、自分の家にしたいと神之助に言った。


神之助は一瞬むっとしたが、了承した。庭にお不動さんの石仏を置こうとして、色々場所を探した。あまり家から遠すぎてもいけないし、近すぎてもいけなかった。やっと石仏を置く場所を山の麓から10メートル程離した所に置こうとした。その辺りから湧き水が出た。そしてどんどん広がっていった。


仕方がないのでそこは池にした。まだまだ湧き水はつづき、小川を作って農園の小川に続けようとした。製薬も今度も連絡を受け調査した。今度の分岐状の水とリング状の水は冗談と思えるほど濃度が高かった。


大きな貯水タンクに貯める事にした。幸い湧き水の水量はそんなに多くはなかった。元々水処理場から簡易水道を引こうとしていた。水道管はあった。この水道管を通して、敷地内のメインの貯水タンクにつなげようと考えていたが、この水をこの一帯の水道としようと云う意見が強くなった。浄水設備は2つあった方がよいとの意見も出て、ここでも水処理をして、飲料水にする事になった。その工事も必要だった。




音楽ホールは香奈のファミリーの食堂というかレストランに改装したり、2階は会議室などにする工事も必要となった。香奈の存在は大きかった。香奈の家のコックのようなレストランになった。レストランと云っても、普通のレストランでもなく、値段が決まっている訳でも、普通の人に出す訳でもなかった。



香奈がすべての経費を持つレストランだった。ジブホームレストランは、ジブホームホテルのレストラン部門も担当していた。経費とか値段をどうするとかの問題もあった。今回は、単に、香奈の家の食堂となる予定だった。当然原価や経費などはまったく考えずに、香奈が気に入る料理を出していればよかった。単に限られた人だけのコックでもなく、香奈の家系も当然引っ越してくる。対象となる人もそこそこいそうだった。


ジブホームレストランは、調理場を持ってくる計画だった。当然、料理する人も必要だった。腕自慢のコックが経費関係なく、作れるこの第二レストランを希望した。その調整も必要だった。


徹や勝もなんだかんだと口をだし、最新型の発電機を入れ、敷地内2系列にしようと言い出した、インフラ設備にも、やたら最新設備を入れる事になった。真理や恵も見にきて、山と池そして小川のある風景が気に入り、まだまだ空き地もあったので、やっぱり家を建てる事になった。


真理と神香は、お地蔵さんつながりで仲が良かった。庭にお地蔵さんの石仏をおいてね。庭に地蔵堂も建ててねなどと真理が嬉しそうに言うので、音楽ホールはジブシティーでいいけど、家はやっばり、ここにして欲しいと神香は、神之助に言った。


音楽ホールがなければ誰も何にも言わないと思った神之助は、今度は前の神香の家よりもっと広い家を、真理の隣に建てる事にした。今度は、神之助、神帥、神元、神香の四家族が住む積もりで、6階建ての60室の家を建てた。庭も倍程広かった。


結局恵や真理たちも勢いで同じように大きな家を作った。恵に釣られて由香も同じような家を建てたので、広大な家が、香奈、恵、真理、神之助そして由香と五軒も建てる事になった。聡美が新しい家が建つと言うので、喜んで、マンション住まいの加代子や知加子に得意そうに言った。二人もムキになって、同じように大きな家を建てた。結局七棟の家が並ぶことになった。




真理の家にはお地蔵さんの石仏と地蔵堂が建つと聞いて、神元はウチも大元帥明王さんの石仏と大元帥明王堂を建てようと進言した。神之助も同意して、神元はわさわざ奈良まで行って、大元帥明王さんに報告した。大元帥明王さんもそれはいい事だよ。わしも遊びにいけるといってくれた。石仏と御祭りする木造の仏像の入手先まで紹介してくれた。





マリアはそんな騒動には無関心だったが、徹行があの水の貴重さを知っていたので、切人たちと一緒にやはり大きい家を建てる事になり、切人はマリアのために礼拝堂まで庭に建てる事になった。



ジブシティーや研究所や大学院大学の建設も一段落して、建築会社もうるさそうな人たちの家なので、あっという間に家を建てた。そんなこんなで建設ラッシュが続いていた。とっくに建っていた香奈の家であったが、うるさい人たちが集まってアーダコーダと文句をいい、結局入居はほとんどみんな一緒の時期になってしまった。