のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.159

2013-11-04 00:01:12 | 香奈とコシロの子供たち

子猫たちはパソコンが好き




香奈が来客と治部ホームレストランで御飯を食べて、家に帰ってみると、子猫たちがパソコンの前に座って、パソコンも電源が入って、チャとココがメールと印刷された紙を見ていた。


パソコンはネットに繋がっていた。誰が電源を入れたのだろうと思いながら、子猫の横に座った。チャは今日も細かい注文を出した。ココも複数の国内株式に印をつけて、買えと言った。中にはジブトラストとしてかなりの株数を持っている会社もあった。



香奈「ココ、この株は、私たちは買えないのよ。ジブトラストが役員を出している会社なの。今期は成績が抜群に良いと報告があったのよ。発表前だから、上がるけど今は買えないのよ。」



ココは不服そうに、にゃと鳴いた。スイスにチャと確認しながら、注文を伝え、注文をプリントして、チャに渡した。翌日制約のない会社の株は、香奈ファイナンシャルのホーム香奈として買った。ココが残念そうな顔を思い出して、いつもより、多く売り板の3本分も買ってしまった。約定結果を印刷してココに渡すと大事そうにくわえて保管していた。



子猫がパソコンが好きそうなので、猫の部屋にもパソコンを置き、大きなタッチパネル式のキーボードをおいてみた。子猫たちは喜んで、取り合いし、盛んにチャート類を印刷するので、もう二台増やした。


ジブトラストの取引ツールで、ジブトラスト関連の運用会社としての制約事項は、ごきげんソフトの手で日々更新されていた。ジブトラストではないが、香奈ファイナンシャルはジブトラストグループの重要な運用会社なので、情報料も利益の中から払い、制約も受けた。


当然研究所などの資料や報告や神子や神之助のお告げも読めた。スイスカナコインは、ジブトラストとは別個だったので、情報は、コッソリートの作っていた証券会社から業界状況や色々な相場情報だけだった。社長は香奈なので、制約は受けた。制約の理由は当然読めた。取引画面などの取引ツールはごきげんソフトが提供していた。取引ツールはどんな取引でもできるようになっていた。


香奈の家からは一般ネット回線なので、当初は、香奈ファイナンシャルもスイスカナコインも、ホーム香奈だけとして架空の存在となっていた。スイスカナコインも活発になり、香奈の家でもスイスカナコインの総合管理者用のブートメニューが立ち上がるように変更させた。同時に香奈ファイナンシャルもそうしておいた。香奈の指紋認証があれば、自宅のパソコンでは、スイスカナコインや香奈ファイナンシャルではパソコンのスイッチを入れれば総合管理者用に自動的には立ち上がるように、ごきげんソフトに頼んでいた。


セキュリティにうるさいごきげんソフトであったが、ご自慢のセキュリティソフトを組み込み、香奈の部屋だけの特別仕様のパソコンとした。それ以外の香奈の家のパソコンはホーム香奈のパソコンになり、ホーム香奈では、複数ログインも香奈の家のパソコンの台数まで認めた。


香奈は、ジブトラストでは神様みたいになんでも特例となった。香奈は、猫たちがパソコンで取引できるとまでは思わなかったが、資料は読めるのではないかとは思っていた。


そのため、猫たちも、ホーム香奈名義でパソコンを読めるようにしておいた。香奈自身は、香奈ファイナンシャルでは、この総合管理者用の画面から海外の各香奈ファイナンシャルの取引状況やホーム香奈を含む国内の香奈の資産状況そして香奈オーバーシーズの状況まで把握できるようにしていた。


ジブトラストでは各地のジブ子会社、孫会社、金融センター、オーバーシーズそしてジブトラスト関係の運用会社の現在の状況、保有株の状況などが見る事ができた。ほとんどなんでも見る事が出来た。そうなると逆に、ほとんど見なくなった。ジブトラストの本体や直属の会社、子会社、孫会社などの収益を一覧にした、収益一覧表と香奈ファイナンシャルなどの同じく収益一覧表、新しい入った報告などを見るだけだった。



香奈ファイナンシャルでは、ココが稼いでいたが、香奈は、やっぱりココは猫なので、そんなに多くしても損すると、勿体ないので、ココが稼いだお金の一部の1000億を、ココの運用枠の限度として使えるようにしていた。


ジブトラストでは、様々な相場をするので、あらゆる相場に取引担当者別の口座を持ち、担当者の総合口座からのお金を、先物、株式、為替、債券に至るまで、ジブ全体の総合口座の範囲内で、担当者にお金を回し、後精算するシステムになっていた。


総合口座の範囲内であれば、自由に各相場にアクセスして取引できようになっていた。神太朗の証券会社がメインではあるが、ジブ本体や各子会社毎に出入りの証券屋や為替関係の銀行や為替専門会社にお金を預け、取引する媒体を意識する事になしに、自由に取引できるシステムになっていた。



個々の取引口座のお金は、取引担当者の総合口座の範囲と連動して、お金は自由に移動して取引できるようにしていた。運用枠の何倍ものお金を、別にジブが用意していたので、それが可能だった。香奈ファイナンシャルもそのシステムを当然引き継いでいた。ジブトラストでは、運用枠制限があるが、香奈ファイナンシャルの国内は、取引担当者は香奈だけなので、この制限は特例として、システム上は設定せず、口座残はすべて使えた。


ココ用の口座としても、まさかココ用とは出来ないので、ホーム香奈と云う口座になり、香奈の複数の口座の一つでしかなかった。香奈の家にはパソコンがやたらとあった。香奈の部屋の置いてあるパソコンは、香奈の指紋認証で、香奈ファイナンシャルとスイスカナコインの総合管理者用がブートメニューにして立ち上がるように設定された。


それ以外の猫のパソコンは、指紋認証も当然出来ないので、香奈は猫たちが自由に見れるように、ごきげんソフトに命じて、指紋認証もパスワード設定も外しておいた。ごぎげんソフトはセキュリーティにうるさい会社だったので、パスワード設定程度はしたいと頑張ったが、香奈が全部のパソコンのパスワードなんて覚えられないでしょうと強引に押し切った。


そのため、ごきげんソフトは、ホーム香奈の口座やスイスカナコインの猫の部屋から立ち上がる口座は、総合管理者用の口座とは、まったく別の口座になっていた。香奈はココ用におまけして、ココに言われて買った会社の株も、ホーム香奈口座に入れて、その株以外に、ホーム香奈の総合口座は1000億になるようにしておいた。


ココは今まで、長期間株を保有する事はなく、上がれば、全て売ってしまう猫だった。買った株は、香奈はココが処理を頼んでいくると思っていたが、香奈は忙しく、それからの事は忘れてしまった。ココは、今度の株には何故か自信があった。倍程度では売らず、三倍になるのをじっと待っていた。その内に子猫たちがパソコンを動かせる事が判って、少しづつ売るように頼んだ事は、香奈は当然知らなかった。
 



スイスカナコインも当然ながらごきげんソフトによってシステム整備されており、猫用の総合口座には、香奈用として、とりあえず2000億相当でスタートしていた。口座残高のニ分の一までが、1日で使える事ができるようになっていた。一種のリスク制限をしていた。



猫用の総合口座全体として、資産が1000億を切れば、取引停止の扱いとなるようにもなっていた。スイスカナコインは、経緯もあって、コッソリートの作った証券会社だけを使ったので、資金の移動なんかもなかった。


猫用だった先物や為替も、猫用と香奈が決めた総合口座から、運用チームは、五分の一は譲って貰っていたが、運用が一旦終わると利益が出れば、年寄り運用チームの運用手数料を取り、残りは、猫用の総合口座にもどり、再び口座残高の五分の一が、年寄り運用チームの総合口座に追加される事にしていた。


運用中も現在の口座残高を計算して全ての運用資産が2000億を下回れば、すべての取引は精算されるようにしていた。香奈としてはなくなってもいいと覚悟したお金だったが、一応リスク制限もしいていた。


年次決算で、利益が出ても、総合口座の期始めは、当初の枠に戻る事にしていたが、ただ株式保有を利益の四分の一までは特例として株式保有を認めたが、株式は調整売買もするので、ごきげんソフトは全体の運用枠を利益の四分の一ずつあげていく事にしていた。


つまり、結局、運用の最終利益の四分の一は枠拡大する事にシステム的にはなっていた。香奈への報告は当然ながら猫用のパソコンでも読めた。香奈の家のパソコンは、香奈のパソコンであった。


ごきげんソフトには猫の部屋のパソコンを猫用と思う人は当然いなかった。数が多いとは思ったが、どのパソコンを使ってもいいようにしていた。取引分野も増えたので、同時ログインも認めていた。コッソリートの証券会社もジブトラストが本格的に債券を取引しだしたので、債券も始めていた。スイスカナコインは、コッソリートの作った証券会社と同一歩調をとり、年寄り運用チームは、債券まで始めたので、猫用の総合口座からも当然アクセスもできた。