のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.167

2013-11-12 00:00:24 | 香奈とコシロの子供たち


チャとココは突然、

香奈に取引を頼まなくなった




香奈は超高齢だったが結構忙しく、来客も増えたし、付き合いも増えた。香奈がチャやココから注文の依頼を受ける事もなくなり、香奈が部屋に帰るといつものように、チャやココも寄ってきて、子猫たちも何匹かは、寄ってきて甘えていた。



子猫たちもそこそこ大きくなった。香奈は、猫は猫だったとがっかりしながらもほっとしていた。猫と遊んだり、猫を横に置いて、メールを見たりして、テレビを見たりの平穏な日々が続いた。



ココは子猫に呼ばれていく事もあったが、気にしなかった。香奈ファインシャルの国内は、ほとんど先物取引はしなかった。香奈ファインシャルの国内の保有している株は、香奈ハイテク、香奈オフィス、菊子金属、海外香奈などの株、機械、資源開発、毛利貴金属などの一族の会社の株のような経緯のある株に加えて、香奈が特に出資していっただったので、先物取引も香奈は、コシロやココが一緒以外ではあまりしなかった。香奈ファイナンシャルとしても、税務処理はジブトラストの管理セクションに管理を頼んで、税理士に面倒を見て貰っていた。




香奈「この頃、チャもココもほとんど取引しないのよ。取引したいと鳴かないのよ。新聞にも印もつけないのよ、経済新聞は良く読むのに私と一緒に、のんびりしているだけなの。手間は省けたけど、なんとなく物足りないのよ。」

猫が取引するなんて香奈さんの思いこみだったのよ。香奈さんが頭の中で考えていた通りに取引の指示を出してただけなのよ。
香奈
「そんな事はないわよ。ちゃんと言っていたのよ。今でも遅くまでパソコンでネットしているわよ。子猫たちがパソコン好きなのよ。取り合いするから、もう二台増やしたのよ、子猫たちがせがむからね。良く印刷するから、お手伝いさんがぼやいているらしいよ。紙もインクもよく交換するらしいわよ。

「単にボタンを押しているだけよ。大きなタッチパネル式のキーボードにしたと香奈さんが言っていたじゃない。」
香奈
「そうかなあ、確かにそんな素振りしていたのにね。今は、取引もしないくせに儲けているからと言ったような顔して、鯛やカニを大きな顔をして欲しいと言うのよ。」

「それは猫が前から、好きだからだよ。香奈さんが甘やかしているからだけだよ。」



香奈ファインシャルの国内は、出資している企業から配当も入るし、香奈の身内からも出資が続き、香奈は時々頼まれて、企業に出資したり、増資したりしており、資産も増えていっていたが、香奈自身は忙しく、取引なんかは出来なくなってきた。


そのため、香奈はもう資産総額なんかはほとんど気にしなかった。それに香奈は、正人に香奈国内の面倒を見るようにさせていた。香奈は、大きな赤字が出たとか大きな融資とか当分、成功が見込めないけど重要な融資や出資などの判断に困るような案件でもなければ、報告される事は嫌った。


正人が細々とした相談などすると、それ位自分で判断しなよ。大きな銀行の頭取までしたんだろ。と怒った。


スイスカナコインは、テツダウーノが若いヤリマッサーノに取引を任せていた。ヤリマッサーノは盛んに取引しているようだったが、赤字でもなく、チャの取引の連絡を香奈がしなくなり、香奈自身の興味も薄らいでいた。


結果の報告も受けていたが情報は読んだが、赤字でもなく、勿体ないが自由に運用してくれと言っていたお金だった。



香奈は、ジブトラストから報酬のお金は膨大だったし、それに責任もあってジブトラストの動きには注意したが、香奈国内やスイスカナコインへの興味は薄らいでいた。


香奈は赤字でなければ桁数を細かく確認しない癖は直らなかった。利益状況にはそんなに関心もなかった。儲けの中からの特例としての保有も、四分の一程度はもう恒例のようになって、プログラムとしても認めていた。


特例が特例でなく、利益があがれば、運用枠は、株式保有の有無と関係なく、運用枠は、自然として拡大して、株式の保有は増えていった。どちらにしても猫と年寄り運用チームの稼いだ金の中から買ったものだった。



香奈と猫たちの平穏な生活が続いた。ジブトラストは、もう神業のような儲け方はしなくなった。カミカミも同様だった。直属の子会社も切人の子会社も落ち着いてきた。配当収入や事業収入は増えてきたが、取引収入は少しづつ減ってきた。債券は波乱がなければ低収益だった。



商品相場のような仕掛け相場での利益は以前と比べると格段に低かった。それに大きなリスクを避けるように神之助にも言っていた。株式相場も時々大きく下落する事はあったが、全体として少しづつ上がっていた。なだらかな上がり調子が続いていた。大暴落などで、逆に今まで、ジブトラストは大儲けしてきたが、だらだらとあがっている相場では、ほどほどの儲けしか出来なかった。