のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
質問があれば
gmailのnaosukikan
まで連絡ください

香奈とコシロの子供たち No.156

2013-11-01 00:00:14 | 香奈とコシロの子供たち

歴史的な大儲けをしたジブトラスト




しかしそれから、ジブの買いや売りだと言うと逆らう者がいなくなり、やがてはもうそんなに儲ける事は出来ず、利益は少しずつ落ちてきた。


神子や神代は、この3人の流れを予測して、レポートを出し、株式売買で儲けだした。世界中のジブトラストでも同様だった。それも限度があり、大きな取引はやがて同様の傾向になり、利益も収束していった。損をする事は滅多にないものの、運用する金額も段々低下し、利益も段々低下していった。



為替は、神之助たちが動くように為替が動き、儲かる事は儲かったが、神之助の動かすお金は大きすぎて、大量に投資して、大きく回収する事も出来なくなった。


気がつくと神之助は、日本、北米で二つ、ヨーロッパで三つ、アフリカ、シンガポールそしてサンパウロと云う大きな金融センターを率いていた。複数の通貨が各金融センターに貯まっていた。その半分の資産を為替用としていたが、為替用の資産も少しずつしか動かせず、神之助たちの仕掛けは成功するが、少し買っただけで上がり、少し売ると下がるので、もうそんなに儲けられず、細かく売買するものの、利益はそんなに上がらなくなった。


商品相場も同様だった。資源や穀物は、アメリカとヨーロッパに大きな実需の会社があり、国内でも治部食品や安いよ食品も抱えており、関係会社も多く、色々な調整も必要だった。それに神之助も流石に為替で動かす資金が大きくなり、付き合いも多くなった。派手な事も出来なくなった。やがてそれなりの利益に収束していった。神之助は利益が下がってきたので、商品相場と為替以外でも儲けられそうな債券チームを作り、検討させていた。神子の調整売買も少しづつしか出来なくなっていった。







この大儲けを見ていた高杉は、

ジブシティーを完全ジブトラスト所有

にする事を提案した。



ジブシティーは、カミカミと香奈オフィスが所有していた土地に、ジブトラスト不動産グループが、工場用地を斡旋して、シブシティー内の都市計画や建設をするだけで、後はそれぞれのビルは進出する企業に斡旋したり、住宅を分譲する方向で建設が進んでいたが、高杉はこの大儲けしたお金でジブシティーを完全にジブトラストの所有として、ジブシティーの都心部は、ほとんど賃貸として、工場も賃貸契約として、自家発電装置の送電の取り扱いなんかも理由にして、ジブトラストが一括管理する都市にする事を提案し、気が大きくなっていた香奈もそれを認めた。しかしその後工場や研究所を希望する企業は尚も増加していき、ジブトラストの負担するお金は飛躍的に増加していくとは、香奈も考えていなかった。