のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
質問があれば
gmailのnaosukikan
まで連絡ください

香奈とコシロの子供たち No.160

2013-11-05 00:00:55 | 香奈とコシロの子供たち


正子と聖子、妊娠




正子と聖子は、信じられない事に、二人とも妊娠が判り、早めに家でのんびりするようになった。


神之助も大きく儲ける事も出来ず、細かい取引となり、多くは孫会社に任せて管理し、自分での取引は減った。ジブとカミカミそして香奈も含めた日本の金融センターの資産の通貨別のヘッジとしての為替も神之助の役目となっていた。


細かい取引をするので、ジブトラストの管理セクションに為替の専門家を新しく数人雇い、一族の銀行、もう一つの大きな銀行、ジブ上海そして専門の為替業者を複数使い、神之助の為替専門部門を独立させた。各地の金融センターとも連絡を取り、それぞれ数人のスタッフを抱え、同じように細かく取引させる事にした。


神之助の為替チームも細かい取引が多くなった。少しでも儲けようと思い、各国の債券も、債券チームに研究させ、一発勝負も検討する事になった。債券を叩き売るのが儲かると為替チームから報告があった。各国の国債の利率は為替とかなり密接な関係があった。


神子も、株も先物も細かい取引となり孫会社を指示を出し、管理する事が増えた。研究センターや渋谷で経済予測をする時間が増えた。そのため、孫会社の管理はより細かく、広範囲の取引をする事にはなった。神子も神之助も、個々の取引の利益は少なくなり、結局利益は緩やかに落ちていった。



加代子は急に儲けた次の半年も前半は、同じような高水準の利益を続けていたが、少しづつ利益が落ちだし、途中で加代子が妊娠休暇してから、成績はガクッと落ち、結局五兆円相当になった。


ジブカヨコトラストとファイナンシャルは、加代子だけでなく、多くのディラーが集まった巨大な加代子が取引している大きな運用会社となっていた。聡美のように特定の企業に集中的に投資し、過半数も保有する事もなく、広範囲に保有して、売買を繰り返していた。調整売買も増えていた。


加代子は、人間とは思われない儲け方が続き、加代子の会社の報酬は、運用比例の利益給がやたらと高かった。それに加代子が妊娠休暇している間に、成績が急に落ちたので、危機感を持ったディラー達は神子や神代のレポートを良く読んだが、より広範囲に研究させるために、自前の調査スタッフも持つ事にした。より儲けられる機会を求めて、株式、先物に追加して債券チームも作り、少しでも報酬の急低下を防ごうとした。



一方、エンジェルホープ病院は、ニューヨークとシカゴに病院を構えていたが、意外な事に寄付も集まり、思ったほど赤字が出ず、要請もあり、南部のフィラデルフィアまでにも病院を作り、全米に3つの病院を持ち、財団は、医療補助を支援をしながらも、ファイナンシャルの利益も高水準だったので、基金は増えていた。


大きく儲かったジブカヨコファイナンシャルは、加代子が神三郎の病院建設にごそっと日本に送金すると言って、ごっそり現金を引いた事もあり、やたらと増えた寄付金の大部分を、保有する株式に変更してエンジェルホープ財団に寄付した。


アメリカのエンジェルホープ財団でも、カヨコファイナンシャル以外からの寄付も予想外に集まり、病院も建てたのに、基金はむしろ増えていた。そのため、現金よりも配当が見込める株式の寄贈を喜んでいた。カヨコファイナンシャルもごそっと減った現金を補充しておきたいとの希望もあった。色々な思惑が絡んでいたが、結局、アメリカのエンジェルポープ財団としては保有する株式がどっと増え、貰う予定の配当も増え、財団の運営費に近づいていった。



聡美は、次の4ヶ月間もやたらと儲け、忙しかった。二兆五千億儲け、トラストだけで一兆近く儲けた段階で、妊娠休暇に入った。管理の人に買った3社の株を5倍になったら、売ってねと再度連絡して、先物担当の人たちには、トラストとファイナンシャルから等分に併せて、運用枠を五千億を出し、この範囲でやってねと頼んでいた。半分損した人は取引は止めてね、儲けたら、ファイナンシャルから利益の10%は運用手数料を出すわよと言って妊娠休暇に入った。



妊娠した加代子、知加子そして聡美の3人の色ボケ女たちは、大きなお腹をさすりながら、色ボケ談義をして、旦那のものの舐め方の技術が上手くなり、頭は更に冴え、仕事と旦那とやる事以外しか生き甲斐のない女になっていった。


この色ボケトリオもエロ話しかしなかったわけでもなく、知加子は少しは、経済学の事を話して、加代子や聡美も経済学の事が少しは判ってきた。ヨーロッパやアメリカの話を聡美や加代子も少しは話をした。三流私大の文学部卒の聡美も元看護婦の加代子も段々成長し、象牙の塔の住人だった知加子も生の経済を少しは判ってきた。