甲斐さんが、このドキュメンタリー映画のパイロット版をご覧になって
「LEGENDS」や「セイヤング」で
長年「タブー」とされていたパティ・ボイドとの関係について
クラプトン自身が話していると驚かれてましたけど
「甲斐よしひろが選ぶハードボイルド100冊」は読破した奥さんでも
こと映画に関しては、好みのクセが強く(笑)
いくら甲斐さんの「オススメ」とはいえ
琴線に触れないものはスルーすることが多いのに(苦笑)
この映画を観ようと決めたのは、ひとえに
その「クラプトン自身の言葉」が聴きたかったかららしい
決して敬虔な「クラプトン信者」という訳じゃないものの
かつて【いとしのレイラ】に胸を締めつけられた者の1人として
その由来となったパティ・ボイドについての知識は持っていたようで
「どんな想いが、アノ曲になったのか?」に食いついたみたいです(笑)
…が、他にクラプトンについて知っていることといえば
「数々のバンドと女性たちを渡り歩いた人」っていうことくらいで(苦笑)
ボクが「母親に捨てられて、じいちゃん・ばあちゃんに引き取られたりとか
ちょっと複雑な生い立ちなんだよ」と言った時に
「ああ、それで…」と納得の表情を浮かべたんですが
それは、奥さんが医療関係の勉強をしている頃に
ちょっと噛った心理学の講義で
いわゆる「女好き」と言われる男性には
「沢山の遺伝子を残したい」という本能的な理由とは別に
「女性を憎んでいる(母親に復讐したい)」から女遊びをするという
屈折した心理が見られる場合がある…といったことを聴いたかららしい(苦笑)
で、実際にこの映画の冒頭で、クラプトンと母親の関係を知って
「そりゃ、人格形成に大きく影響するよね」と奥さん(汗)
5歳の時に、ずっと「姉」だと思っていた人が「母親」だと教えられ
9歳の時に「ママ」と呼ぶことさえ拒否されたことで、人間不信に陥り
元来、内向的だった性格に拍車がかかって…
おばあちゃんは「ひとりでいるのが好きだったみたい」と言ってたようだけど…
「学校に行っても友達はいなかった
みんな、僕のことを『変だ』と言って、浮いていた」との言葉からは
イジメの気配が感じられ…(汗)
そうした寂しさや怒りも「いつの間にか痛みを忘れていた」ほど
「音楽の何かに心を奪われた」ことによって
「天国と地獄を行きつ戻りつするような」波乱万丈のミュージシャン人生がスタート
1967年(クリーム時代)に、件のパティ・ボイドと出会い
翌年、ビートルズの【ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス】のレコーディングに参加
「人妻なのに彼女が欲しかった
手に入らないのを承知で…そんな自分が怖かった」
「よくないのはわかっていたが、衝動が抑えられなかった」
…と、例のペルシャの恋物語に自身の報われない愛を重ね合わせ
【いとしのレイラ】を制作し、パティに捧げた…との内容と
甲斐さんがラジオで話されていたことに違和感を覚えた奥さん
甲斐さんは、パティと結婚したものの、2人はうまく行かなくて
ゴミ屋敷に住んでいるのをピート・タウンゼントに助けられた
…という風におっしゃってましたけど
パティと2人きりでいる時に…といっても
「不適切なくらい見つめる時間が長い」程度で
不適切な関係ではなかったようですが
朝方、いきなりジョージがやって来て
パティを睨みつけ「家に帰るのか?帰らないのか?」と詰問し
「もちろん帰るわ」と答えてパティは去って行ってしまう…といった件があり
その後、ヘロインを常用し始め
デレク&ザ・ドミノスを結成してから
「ジョージにパティと恋愛関係にあることを告白」→【いとしのレイラ】リリース
その直前に、父親がわりだった祖父が死亡し、薬物依存が高じた挙げ句
数年間、恋人のアリスと邸宅に引きこもり
ピート・タウンゼントによって救い出される…っていう流れだったみたいです
まあ、ヘロイン中毒は克服したものの
パティと結婚した時には、アルコール依存症になっていたようで(汗)
パティとクラプトンのマネージャーは「彼の動きを止めるな」…
つまり「例えば、電車の出発時刻の3分前に駅に着いて
階段を昇り、そのまま電車に乗る…という風にしないと飲んでしまう」
…といった状態のクラプトンを支えていたらしい(汗)
更に、クラプトンは、85年にイヴォンヌ・ケリーとの間に娘を
86年には、ロリ・デル・サントとの間に息子をもうけており
ある意味、パティにとっては、ゴミ屋敷で暮らすよりもヘビィだったかも…?(汗)
奥さんの独断と偏見に満ちた考察(笑)によれば…
クラプトンがパティに恋い焦がれながらも
なかなかその関係が進展しなかったのは
ジョージへの友情がブレーキとなっていたのはもちろんだけど
他のガールフレンドたちや「母親」とは違う
誰に口説かれても振り向かない貞淑な女性を心のどこかで求めていたのに
いざ、その憧れの女性が自分の妻になると
「他の女性たちと同じなんだ」といった失望を感じてしまったんじゃないかと…?
だからこそ「報われない愛」に身を焼かれるような想いで作られた
【いとしのレイラ】は、あんなに美しく
今も人の心にさざ波を起こすんだとか…(笑)
それはさておき…クラプトンフリークの方々には
よく知られたエピソードが多いんでしょうが
クラプトンのこれまでの人生をギュッと凝縮した中に
ヤードバーズ、ブルースブレイカーズ、クリーム
ブラインド・フェイス、デレク&ザ・ドミノス、そしてソロと
それぞれの時代のクラプトンの映像を始め
ジミヘン、BBキング、ビートルズ、ストーンズらが登場し
…奥さんは、ディランがテレビでブルースブレイカーズを観て
クラプトンのギターを絶賛しているシーンにビックリしたらしい…
邸宅でのプライベート映像、日記や手紙、デッサンなども披露され
その時時の心情をクラプトン自身の言葉で淡々と語っているそうですが
まさに「事実は小説よりも奇なり」を地で行く内容は見応え十分みたいです♪
余談ですが、かなり偏った鑑賞者(笑)がツボった点を少々…
一番は、クラプトンが甲斐さんと同じ牡羊座だったこと(笑)
まず、この映画を作ろうと自らオファーしたのは
「自分が死んだ後で駄作が撮られることだけは避けたかった」からみたいで
いつぞやの「音楽やってる人の自伝的な映画って
最後は不幸じゃないといけないと決まってるみたいなんですよ
僕の自伝は撮らなくていいです!僕はイヤです!(笑)」
…という甲斐さんの言葉が頭をよぎったり(笑)
「自分の父親の顔も知らなかったために
家族への接し方が判らなかった」クラプトンが、家族に囲まれながら
「色んな過ちを犯したが、その結果ここにいる
ずっと欲しかったものをやっと見つけた
最高の人生じゃないかな」と笑顔を見せるラストシーンに
「父親とは縁が薄かった」とおっしゃる甲斐さんが
「手探りで父親になった」過程が重なったりしたらしい
そうそう!帰宅してからパンフレットを眺めていたら
仲井戸麗市さんへのインタビューの中に
「ギタリストが歌い出す時って
どういう衝動や葛藤があるんでしょう?」との質問があり
CHABOさんは「エリックさんが自分で発言してるけど
自分の声は、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフに比べたら
あまりにもか細い…みたいにコンプレックスがあって
ジミヘンもボーカルに自信がなかったらしいけどね
2人とも最初から魅力的なボーカルなんだけど
まあ、マディ聴いちゃってたらね
そりゃあ『俺の歌なんか…』って思っちゃうのは想像できるけどね
デラニー&ボラニーのデラニー辺りからの
『歌ってみろよ』という助言が大きかっただろうし…」とお答えになっていて
かつて【アップルパイ】で、リードボーカルを取られた大森さんが
その後、なぜ歌わないのか?と訊かれて
「日本屈指のボーカリストがすぐそばにいるのに
歌える訳がないでしょ(笑)」とおっしゃっていたのを思い出したんだとか…(笑)
ちなみに…「キース・リチャーズも然り
色んなギタリストの歌の独特の魅力」について訊ねられたCHABOさんが
「うん、すごく好きだし、逆に言うと
いわゆるボーカリストのギターもすごく好き」と返されたトコでは
イチローさんが、甲斐さんのギターを「カッコいい」と
絶賛なさっていたのを思い出したそうです(笑)
「LEGENDS」や「セイヤング」で
長年「タブー」とされていたパティ・ボイドとの関係について
クラプトン自身が話していると驚かれてましたけど
「甲斐よしひろが選ぶハードボイルド100冊」は読破した奥さんでも
こと映画に関しては、好みのクセが強く(笑)
いくら甲斐さんの「オススメ」とはいえ
琴線に触れないものはスルーすることが多いのに(苦笑)
この映画を観ようと決めたのは、ひとえに
その「クラプトン自身の言葉」が聴きたかったかららしい
決して敬虔な「クラプトン信者」という訳じゃないものの
かつて【いとしのレイラ】に胸を締めつけられた者の1人として
その由来となったパティ・ボイドについての知識は持っていたようで
「どんな想いが、アノ曲になったのか?」に食いついたみたいです(笑)
…が、他にクラプトンについて知っていることといえば
「数々のバンドと女性たちを渡り歩いた人」っていうことくらいで(苦笑)
ボクが「母親に捨てられて、じいちゃん・ばあちゃんに引き取られたりとか
ちょっと複雑な生い立ちなんだよ」と言った時に
「ああ、それで…」と納得の表情を浮かべたんですが
それは、奥さんが医療関係の勉強をしている頃に
ちょっと噛った心理学の講義で
いわゆる「女好き」と言われる男性には
「沢山の遺伝子を残したい」という本能的な理由とは別に
「女性を憎んでいる(母親に復讐したい)」から女遊びをするという
屈折した心理が見られる場合がある…といったことを聴いたかららしい(苦笑)
で、実際にこの映画の冒頭で、クラプトンと母親の関係を知って
「そりゃ、人格形成に大きく影響するよね」と奥さん(汗)
5歳の時に、ずっと「姉」だと思っていた人が「母親」だと教えられ
9歳の時に「ママ」と呼ぶことさえ拒否されたことで、人間不信に陥り
元来、内向的だった性格に拍車がかかって…
おばあちゃんは「ひとりでいるのが好きだったみたい」と言ってたようだけど…
「学校に行っても友達はいなかった
みんな、僕のことを『変だ』と言って、浮いていた」との言葉からは
イジメの気配が感じられ…(汗)
そうした寂しさや怒りも「いつの間にか痛みを忘れていた」ほど
「音楽の何かに心を奪われた」ことによって
「天国と地獄を行きつ戻りつするような」波乱万丈のミュージシャン人生がスタート
1967年(クリーム時代)に、件のパティ・ボイドと出会い
翌年、ビートルズの【ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス】のレコーディングに参加
「人妻なのに彼女が欲しかった
手に入らないのを承知で…そんな自分が怖かった」
「よくないのはわかっていたが、衝動が抑えられなかった」
…と、例のペルシャの恋物語に自身の報われない愛を重ね合わせ
【いとしのレイラ】を制作し、パティに捧げた…との内容と
甲斐さんがラジオで話されていたことに違和感を覚えた奥さん
甲斐さんは、パティと結婚したものの、2人はうまく行かなくて
ゴミ屋敷に住んでいるのをピート・タウンゼントに助けられた
…という風におっしゃってましたけど
パティと2人きりでいる時に…といっても
「不適切なくらい見つめる時間が長い」程度で
不適切な関係ではなかったようですが
朝方、いきなりジョージがやって来て
パティを睨みつけ「家に帰るのか?帰らないのか?」と詰問し
「もちろん帰るわ」と答えてパティは去って行ってしまう…といった件があり
その後、ヘロインを常用し始め
デレク&ザ・ドミノスを結成してから
「ジョージにパティと恋愛関係にあることを告白」→【いとしのレイラ】リリース
その直前に、父親がわりだった祖父が死亡し、薬物依存が高じた挙げ句
数年間、恋人のアリスと邸宅に引きこもり
ピート・タウンゼントによって救い出される…っていう流れだったみたいです
まあ、ヘロイン中毒は克服したものの
パティと結婚した時には、アルコール依存症になっていたようで(汗)
パティとクラプトンのマネージャーは「彼の動きを止めるな」…
つまり「例えば、電車の出発時刻の3分前に駅に着いて
階段を昇り、そのまま電車に乗る…という風にしないと飲んでしまう」
…といった状態のクラプトンを支えていたらしい(汗)
更に、クラプトンは、85年にイヴォンヌ・ケリーとの間に娘を
86年には、ロリ・デル・サントとの間に息子をもうけており
ある意味、パティにとっては、ゴミ屋敷で暮らすよりもヘビィだったかも…?(汗)
奥さんの独断と偏見に満ちた考察(笑)によれば…
クラプトンがパティに恋い焦がれながらも
なかなかその関係が進展しなかったのは
ジョージへの友情がブレーキとなっていたのはもちろんだけど
他のガールフレンドたちや「母親」とは違う
誰に口説かれても振り向かない貞淑な女性を心のどこかで求めていたのに
いざ、その憧れの女性が自分の妻になると
「他の女性たちと同じなんだ」といった失望を感じてしまったんじゃないかと…?
だからこそ「報われない愛」に身を焼かれるような想いで作られた
【いとしのレイラ】は、あんなに美しく
今も人の心にさざ波を起こすんだとか…(笑)
それはさておき…クラプトンフリークの方々には
よく知られたエピソードが多いんでしょうが
クラプトンのこれまでの人生をギュッと凝縮した中に
ヤードバーズ、ブルースブレイカーズ、クリーム
ブラインド・フェイス、デレク&ザ・ドミノス、そしてソロと
それぞれの時代のクラプトンの映像を始め
ジミヘン、BBキング、ビートルズ、ストーンズらが登場し
…奥さんは、ディランがテレビでブルースブレイカーズを観て
クラプトンのギターを絶賛しているシーンにビックリしたらしい…
邸宅でのプライベート映像、日記や手紙、デッサンなども披露され
その時時の心情をクラプトン自身の言葉で淡々と語っているそうですが
まさに「事実は小説よりも奇なり」を地で行く内容は見応え十分みたいです♪
余談ですが、かなり偏った鑑賞者(笑)がツボった点を少々…
一番は、クラプトンが甲斐さんと同じ牡羊座だったこと(笑)
まず、この映画を作ろうと自らオファーしたのは
「自分が死んだ後で駄作が撮られることだけは避けたかった」からみたいで
いつぞやの「音楽やってる人の自伝的な映画って
最後は不幸じゃないといけないと決まってるみたいなんですよ
僕の自伝は撮らなくていいです!僕はイヤです!(笑)」
…という甲斐さんの言葉が頭をよぎったり(笑)
「自分の父親の顔も知らなかったために
家族への接し方が判らなかった」クラプトンが、家族に囲まれながら
「色んな過ちを犯したが、その結果ここにいる
ずっと欲しかったものをやっと見つけた
最高の人生じゃないかな」と笑顔を見せるラストシーンに
「父親とは縁が薄かった」とおっしゃる甲斐さんが
「手探りで父親になった」過程が重なったりしたらしい
そうそう!帰宅してからパンフレットを眺めていたら
仲井戸麗市さんへのインタビューの中に
「ギタリストが歌い出す時って
どういう衝動や葛藤があるんでしょう?」との質問があり
CHABOさんは「エリックさんが自分で発言してるけど
自分の声は、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフに比べたら
あまりにもか細い…みたいにコンプレックスがあって
ジミヘンもボーカルに自信がなかったらしいけどね
2人とも最初から魅力的なボーカルなんだけど
まあ、マディ聴いちゃってたらね
そりゃあ『俺の歌なんか…』って思っちゃうのは想像できるけどね
デラニー&ボラニーのデラニー辺りからの
『歌ってみろよ』という助言が大きかっただろうし…」とお答えになっていて
かつて【アップルパイ】で、リードボーカルを取られた大森さんが
その後、なぜ歌わないのか?と訊かれて
「日本屈指のボーカリストがすぐそばにいるのに
歌える訳がないでしょ(笑)」とおっしゃっていたのを思い出したんだとか…(笑)
ちなみに…「キース・リチャーズも然り
色んなギタリストの歌の独特の魅力」について訊ねられたCHABOさんが
「うん、すごく好きだし、逆に言うと
いわゆるボーカリストのギターもすごく好き」と返されたトコでは
イチローさんが、甲斐さんのギターを「カッコいい」と
絶賛なさっていたのを思い出したそうです(笑)