加藤秀行『シェア』(文藝春秋、2016年)
著者の第二作目にあたる。芥川賞の候補に上がったが、残念ながら受賞には至らなかった。
ヴェトナムでサーバーの管理者をしているミワは、まだアラサーだが、バツイチ。元夫と一緒と始めた会社は順調に業績を伸ばし、離婚の時に慰謝料として貰ったその会社の株がどんどん価値を持ち始めている。
ふとしたキッカケから、ヴェトナム出身のプログラマーのミーと一緒に、違法民泊をやって副収入を得ている。都内のワンルームマンションの最上階をすべて借りて、それを外国からの観光客に又貸しして収入を得ているのだ。
元夫とのやり取りの回想や、ヴェトナム人のミーとの民泊経営の日常生活などが描かれている。時にさり気なく書かれるカタカナが少々専門的で理解できないこともある。ここで描かれる生活臭の希薄な人間たちは、まさに東京の現代人の姿なのだろう。
私の出身地の鳥取県日野町が毎月発行している町報を見ていたら、図書館のコーナーでこの本が紹介されていた。その時は別に気にも留めないでいたのだが、順番が回ってきて借りだしたら、著者紹介に「鳥取県生まれ」と書いてある。おやっと思い、調べたら、なんと両親とも日野町の出身とある。
さらに調べたら、著者の祖母が根雨で「朝勝館」という旅館をやっているという記事まであった。おやおや、朝勝といえば同級生の加藤くんの家じゃないか。ということは著者の親は彼のお兄さんだ。おまけにこの人の奥さん、つまり加藤秀行のお母さんは私と同じ村の同級生の○○さんだ。そうか、この著者は、彼女の息子さんだったのか。「鳥取県生まれ」ということは、きっと日野町に戻って出産したんだな。なんだか、世間は狭いというけど、本当だな。
専業小説家になったわけではなく、二足のわらじというやつのようだから、これからも小説を書き続けるのかどうか分からないが、桜庭一樹に次いで、有名人が知り合い(知り合いじゃないけど)にいるのは嬉しいな。
加藤秀行の祖母を紹介している記事はこちら
著者の第二作目にあたる。芥川賞の候補に上がったが、残念ながら受賞には至らなかった。
ヴェトナムでサーバーの管理者をしているミワは、まだアラサーだが、バツイチ。元夫と一緒と始めた会社は順調に業績を伸ばし、離婚の時に慰謝料として貰ったその会社の株がどんどん価値を持ち始めている。
ふとしたキッカケから、ヴェトナム出身のプログラマーのミーと一緒に、違法民泊をやって副収入を得ている。都内のワンルームマンションの最上階をすべて借りて、それを外国からの観光客に又貸しして収入を得ているのだ。
元夫とのやり取りの回想や、ヴェトナム人のミーとの民泊経営の日常生活などが描かれている。時にさり気なく書かれるカタカナが少々専門的で理解できないこともある。ここで描かれる生活臭の希薄な人間たちは、まさに東京の現代人の姿なのだろう。
私の出身地の鳥取県日野町が毎月発行している町報を見ていたら、図書館のコーナーでこの本が紹介されていた。その時は別に気にも留めないでいたのだが、順番が回ってきて借りだしたら、著者紹介に「鳥取県生まれ」と書いてある。おやっと思い、調べたら、なんと両親とも日野町の出身とある。
さらに調べたら、著者の祖母が根雨で「朝勝館」という旅館をやっているという記事まであった。おやおや、朝勝といえば同級生の加藤くんの家じゃないか。ということは著者の親は彼のお兄さんだ。おまけにこの人の奥さん、つまり加藤秀行のお母さんは私と同じ村の同級生の○○さんだ。そうか、この著者は、彼女の息子さんだったのか。「鳥取県生まれ」ということは、きっと日野町に戻って出産したんだな。なんだか、世間は狭いというけど、本当だな。
専業小説家になったわけではなく、二足のわらじというやつのようだから、これからも小説を書き続けるのかどうか分からないが、桜庭一樹に次いで、有名人が知り合い(知り合いじゃないけど)にいるのは嬉しいな。
加藤秀行の祖母を紹介している記事はこちら