仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

閉ざしていないと生きていけない社会

2010年07月24日 | 現代の病理
深夜便「明日へのことば」は、「世界に発信!なら国際映画祭」と題して映画作家の河瀬直美さんが登場されていた。映画監督としての現代や風景を見る視座に新鮮さを感じた。奈良での国際映画祭のたち上げ、8月下旬開催とのこと。私も参加してみたいと思った。

奈良の自然、素朴な人間性を紹介された中に「都会では、閉ざしていないと生きていけないほど人が多く、情報が多い」と語っておられた。“人が多くなると孤独が生れる”社会心理学の先生から聞いたことがあるが、先のことばを聴いて都会の無関心は自己防衛でもあるのだかなーと思った。

逆に“閉ざしていないと生きていけない”社会であればあるほど、密なる関係、自分でコントロールできる関係を欲しがる。これは仮説ですが、この自分でコントロールできないと気が休まらないというところに、子どもの虐待の原因もあるのかも知れない。

現在、世界中にストリートチルドレンは1億人以上いるといわれる。片や日本では、幼児虐待が多発している。前者は“ない”ことが不幸の原因であり、後者は“ある”ことが不幸の原因を作っている。ともにその時代を総括する文化のほころびが不幸を生んでいる。どのような文化を日本に根付かせたいのか。もっと仏教者が発信しなければならない問題だ。
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