川柳の本を何冊か借りてきています。まずは『人生としての川柳』(木津川計著)、川柳も奥が深いと思った。
拾い読みです。
川柳は古川柳から始まる。古川柳とは、「江文学の一部であって、宝暦から貪政に至る三十余年間に、柄井川柳の選抜によって残されべ約八万の十七字詩を中心とする古典文学である」とは岩波新書『古川柳』での山路閑古氏の説明である。人口に膾炙した古川柳をいくつか挙げよう。
くどかれてあたりを見るは承知なり
なきなきもよい方をとるかたみわけ
現代のもの。
黒髪の先まで耳となって待つ 松田ていこ
時は金半額シール貼るを待つ 加藤茶人
人の世や鵈呼にはじまる広辞苑 橘高 薫風
「妻」の宇が「毒」に見えたら倦怠期
友だちがなみ貧乏でありがたい 橘高薰風
以上