超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

kocorono全曲レビュー その5「6月」

2010-07-31 00:47:38 | kocorono全曲レビュー



もう明日で7月も終わりなんですね。そして明後日からは8月か。今年の夏も良い具合に暑いですね。
そんな中、梅雨の曲の感想を書く訳ですが。
うーん、気持ち良いくらいにタイミング外しとるわ。



という訳でbloodthirsty butchers「kocorono」全曲レビューその5、「6月」です。
明日「7月」を無事に書ければ、ようやくまた月イチに戻す事が出来ますよ。
気合入れて行こう。


で、そんな個人的事情はさておき
この「6月」という曲。一言でとっても重い曲です。
雰囲気は暗いし、ボーカルもかなり沈み気味で、
ボソボソと呟くように歌うその音像は、正に梅雨の季節と一体化したようで、
その意味じゃこのアルバムの中で最も季節感のある曲、といってもいいかも。
 そう、そういえばこのアルバムって1年を1枚のアルバムで表現したものなんですけど
基本フィーリング重視で、
そこまで季節感、みたいなものはないと思うんです。
それを考えると、この曲は兎角雨ってキーワードがいっぱい出てくるし
あじさい、なんてフレーズもあったりして
最も季節を表現する事に尽力した曲、とも言えるかもしれません。
ただ、当然明るさはゼロに等しいんですけど。
地下牢とか、そんな感じのイメージも沸いてくるんですけど
歌詞の中じゃキレイな風景が出てきたり列車って単語が出てきたり、逆に外に開けてるのを見ると
そんな季節感溢れる時期の中で、自分一人だけが閉じてしまっている、というか
そういった印象を受ける曲でもありますね。
ベタに心の中でずっと雨が降っているのかな、とかも思ったり。


抜け切らない季節と、抜け切らない自分自身が
決してキレイではなく気持ち悪さを含んだ感じで一体化してるような、
深いまどろみや虚ろな感情がぼんやりと、決して強くはない形で伝わってくる曲です。
結構、サウンドや歌詞カード読んでると気になる部分がいっぱいあったりして
オルタナティヴ・ロックの一曲としても秀逸な楽曲だと思います。
こういうストイックな音、個人的にはとても好き。



ここまで書いておいてなんですが、キャッチーさに関してはゼロに等しい、といっても過言ではない曲で。
でも、その分聴きこんでみたり
じっくりと向き合ったりすると
自分なりに感じる事、思う事がふつふつと出てくるような、そんな曲です。
季節感を盛り込んだ楽曲としても、このアルバムには必要な楽曲だと思います。

憂鬱→宙ぶらりん→憂鬱、と来ているような3~5曲目の構成。
個人的にも6月って何気に転機になるような出来事や、考える事、悩んだ事が多かったような気がする。
「6月」のレビューは、これにて締め。

そして季節は、夏に向かいます。






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