超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

カイチュー! 1巻

2010-04-02 22:28:16 | 漫画(新作)


林佑樹「カイチュー!」1巻読了。


これはですね、すっごく面白いです(笑)。
なんて言うんだろ、あんま最近なかった面白さというか。
シリアスとギャグが完全に混ざり合ってる感じで、そのさじ加減がいちいち絶妙で飽きません。
結構同じようなネタもやってるのに、不思議とページをめくる手が止まらないというか。
これはいい買い物をした。
 元々「ノノノノ」が、ていうか岡本倫の漫画が好きなのでヤンジャンはチェックしてるんですけど
この漫画もたまに読んでて
「結構いい感じだなー」って思ってたんですが
こうしてコミックスでまとめて読むと、本誌以上に面白い!
じっくり読んでみると結構細かいネタも散りばめてあって、それもお気に入りポイントでした。
作者はまだ新人だと思うのですが、はっきりってこれは将来有望ですね。多分。
個人的にはヤンジャンじゃなくてジャンプでやってもそこそこ受けてたのでは?と思うけど
この漫画がヤンジャンに載ってる事自体ある種のギャップがあって、そこも面白がる部分なんでしょうね。
 ただ「ノノノノ」が絵柄的には一番浮いてると思うんで、それを考えるとそうでもないかな?
出来れば「B型H系」みたいにアニメ化するまで頑張っていって欲しいけど。
別にアニメにならなくても、それなりに人気が出ればいいなと。
1巻の時点で早くもフェイバリットですね。


この漫画は所謂女装少年ものなんですけど、それにしたってゴンちゃんは可愛すぎですね(笑)。
「プラナスガール」が今注目されてますけど
それに負けないくらいゴンちゃんも可愛いよ!
凛々しい顔になると少年っぽさがちょっと戻るのもいい。
ゴンちゃんを眺めてるだけでも、この漫画相当に面白いと思う。
 それに加えて、中学時代の彼に憧れて弓道部に入ってきた立川くんも良い!
今時ここまで熱血な主人公はあんまりいないですよね。
ま、それと同時にツッコミ役も兼任してるのですが(笑)。
 立川君は女装をする前のゴンちゃんに掛けて貰った言葉がきっかけで弓道にのめり込む様になり、
ついにはゴンちゃんを追いかけて小田川高校の弓道部に入るまでしてしまう訳ですが
そこで待っていたのは完全に男の娘になっていたゴンちゃんで。
当初は幻滅するものの、
ゴンちゃんが未だに弓に打ち込んでいるのを確認すると、それを受けて入れてくれるような柔軟さもいい。
というか、本当に弓一筋で格好良い。
と、いいつつゴンちゃんの誘惑になびきつつある立川君もある意味可愛いけど(笑)。
その純真無垢さゆえに生粋の男からも好かれちゃって・・・。
色々受難ですな(笑)。
 立川君の幼馴染の美香とゴンちゃんとの争い(?)も楽しみだー。

って、これってある意味ボーイズラブ作品なのかな?
何気に山王の松平さんの立川君に対するアプローチも気になる。
想像したら、結構面白くて良い感じかも!(笑)。


ただ、そういう賑やかな要素に加えて純粋に弓道漫画としても楽しめるのが、この漫画の凄いところで。
そこの切り替えに関しては非常に良いセンスしてるなあ、と。
本気なったゴンちゃんは本当に格好良いし
何気に弓道のルールに関しても学べたりして、そういう部分もまた良し。
思ったより弓道ってシンプルなルールなんだなあ。
作者の弓道に対する考え方も伝わってくるし。
自分全然素人だけど、心が真っ直ぐなほど強い弓が引ける、ってのが何となく伝わった。
実力もそうだけど、メンタル面も同じくらい大事ってのはスポーツ漫画の中では異色で面白いかもですね。
 コメディ漫画としても期待してますが、一つの弓道漫画としても期待しています。
ベテラン連載陣に負けずに人気を高めていって欲しいですね。



あと最後に、読んでて声に出して笑ってしまう箇所がいくつかありました。
声に出して笑えるっていいよね。
文字にして表したら面白さが損なわれてしまうので書きませんが
「こいつただのマッキー信者かよ・・・」ってツッコミは不意打ち過ぎてクソ笑った。


そして松平さんが偵察しに来た回は間違いなく傑作だと思う。






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