超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

東京マグニチュード8.0 全話レビュー(総括感想)

2011-01-17 05:39:25 | アニメ(過去作)






去年の3月に「東京マグニチュード8.0」のBlu-rayを一気買いした、って記事をUPしたんですが
それから1年近く経ってようやく見直せました。
で、記事に出来ました。
本当は年末にブチ込む予定だったんですが、流石に観る時間なかった・・・。

でも、今このタイミングで観れたのは良かったですね。
やはり名作だなあ、って印象は変わらず。
むしろ今観た方が面白かった様な。当時は当時で楽しんでたんですけどね。
今観ると色々考えてしまうんですが、当時は本当にどうなるの?って感じだったから。
 特に8話は、このブログ的に珍しく反響もあったようで
流石にアレは参りました。
アニメの展開であそこまで衝撃受ける事ってないと思う。その後のケアも見事だったと思ったけど。

個人的に、2009年の新作アニメでトップクラスでした。
っていうか一番記憶に残ってる、って言っても良いかもしれない。
絶対に忘れる事の出来ないアニメですね。
当時夢中になってた思い出もありつつ・・・。


アマゾンでは一度書いたアイテムにもう一度レビューを付ける事は出来ないんですが
ブログだと何度でも書けちゃうんですよね。
それでいて何度でも書きたいな、って思うし。
という事で改めて全話レビュー、って形で書いていきたいと思います。やや長いですが、興味あれば。

ちなみにアニメの全話レビューは「陰からマモル!」以来ですね。





まず作品の魅力を語らせてもらうと
非常にシビア・・・というか辛気臭い世界観ではあるんです。
大地震による災害で壊滅した大都市東京、そこから帰路に辿り着くまでの話。
パニックもの、ってカテゴライズも出来なくはないんですが
事後の世界なので、それよりはひたすら耐えて耐えて耐え抜く物語、っていうか。
そこはかとなく「旅」というか「冒険」って言葉も浮かんで来ますが。
 だからそこまで地味でもなくて。
会話劇も面白い、っていうかほっこりするし
キャラクターの魅力も大きいです。個人的にはほぼ好きなキャラしかいない。
駄目な部分も含めて、人間らしくていいなって思います。

要は、現実で起こってる出来事を観ている感覚に近い。ドキュメント的な。
でも完全にドキュメントになってるかというと、それは違う。
そのさじ加減が一番好きなのかもしれません。


で、ここからはちょっと個人的な趣向になってしまうんですが、主人公の小野沢未来ちゃん。
個人的に彼女がすっごい好きなんですよね。
常に不機嫌な表情っていうか
世界とにらめっこしているような・・・憂いのある表情が好きなんです。
 それで、そういう気持ちも分かるんですよね。私も明るい人間じゃないし
外歩いてる時はあまり良い表情なんかしてないかもしれない。
だからこそ、彼女の表情がどんどん柔らかくなっていく、その変遷が観てて面白くて。
何気に色々と成長しているんですよね。
「大人」に対する態度も徐々に変化していくし。
そういった表情の数々も良い。
言うなれば、不機嫌デレ、っていうか・・・。ちょっと違うかな(笑)。

なんにせよ未来ちゃんから漂う哀愁のオーラ。がめちゃめちゃツボって事ですね。なんか応援したくなる。

そんなテーマの描かれ方にも注目しつつ、再び振り返ってみたいと思います。
ちなみにネタバレ有りなので、
まだ観てない方は出来れば観てから読んで欲しいです。では以下。




第1話 お台場、沈む

実はリアルタイムでは見逃してて。その時点で既に見る気失くした思い出があるんですけど
「雰囲気だけでも・・・」って目的で次の2話を観たんですよね。
今思うとあの判断をして本当良かったな、と。

しかし、この1話は今観ると本当切ないですね。色々な意味でね。
悠貴くんの事もそうだし
何より未来ちゃんの冴えなさ、っぷりが凄い。完全に名前負けしてる。
本当にイライラすることばっかで、大人に対する不信もあって、そんな自分も好きじゃなくて。
といいつつ何だかんだで弟の面倒見は良い、っていう。
 一つ一つのシーンが印象に残る1話目ですね。
冴えない人間が観たらより面白いのでは。
冴えない人間向きのアニメもっと観たいなあ(笑)。

「こんな世界・・・」と思ってたら本当に世界が激変してしまった、というオチで次回へ。



第2話 壊れる、世界

1話もそうなんですけど、やたらタイトルが直接的ですね。
ここから段々とそうでもなくなっていくんですけど。

初めて観た時「ふーん」って感じで片手間に観てたんですけど、必死に弟を探し回る未来ちゃんの姿
気付けばそこに心打たれたというか
感じるものがあったんですよね。
厳しい事も言うけれど、結局は必死に探してくれて、守ってくれる。
そんな未来ちゃんのお姉さんとしての頼もしさが出ている回。

また真理さんも再登場。ここから3人で行動する事に。



第3話 燃える、橋

サバイバル、っていう要素ならこの話が一番強いとは思う。
けどそれより重要なのは、未来ちゃんの大人に対する不信感が緩和されていく事ですね。
もちろんそれは真理さんのお陰で。
恐らく彼女も彼女で、寂しかったんじゃないかな、とは今観て思います。
勿論義理堅い性格もあるだろうけど。
 大人なんて結局、だとか大人は信用できない、ってずっと思っていただろう未来ちゃんも
この人の影響で、ここから成長していったんだと思います。
約束をきちんと守ってくれる、って事は嬉しいですよね。

人込みの中に紛れ込んだ悠貴くんを未来ちゃんが見つけ出すシーンは名シーンだと思う。



第4話 三人の、約束

リアルタイムで感想書き始めたのはここから、かな?
この話を観ていて初めて自分はこのアニメ好きなんだ、って事が分かりました。
ビデオで何度も見返しましたが
こうやって再び観ても面白いですねえ。っていうか未来ちゃんの不幸っぷりが凄い。

こんな事態になって、ただでさえ不安なのに
周りの人間が非常識な所為で更にイライラが募る未来ちゃん。
元々反抗期な上にこの苦行、更に能天気な弟の態度にもまたイライラが。
本当は誰よりも大切に想って来た弟なのに
この時ばかりはそのイライラが爆発してあたってしまうんですね。悠貴に。

そこで悠貴くんが言ったセリフが印象的だったんですが
家とか両親がどうなってるか分からないからこそ、早く見たいんだって。
能天気な発言に聞こえて、実は考えていたっていうか
それも強いては姉の、姉を安心させたかった故の発言だと思うんですよね。
そんな悠貴くんの健気な気持ち、が大いに伝わってくる傑作回です。
同時に東京タワーのアレもある訳ですが・・・。
それ考えると切ない。

この一件で、未来ちゃんも反省して一歩成長します。守っていた弟に教えられるという。



5話 慟哭の、学び舎

真理さんは三軒茶屋、未来ちゃんは世田谷の成城を目指してるんですが
その途中に未来ちゃんの通う中学校があって。
そこで親を亡くした友人だったり、孫を亡くした老人に会う、という話。
ここで辛いのは自分だけじゃない、って事を強く認識する未来ちゃん。
人の優しさに触れたからこそ
彼女は最後に他人を思って泣いたんだと思います。
 それもまた一つの成長だとは思うんだけど
ここで後の展開の複線が出てくるのを考えるとなんか複雑ですね。

3人の絆は更に深まってる印象。



6話 見捨てる、選択

タイトルでもしや!?と思いつつ、でもそこはきっちりと守ってくれた真理さん。
けど彼女も完璧超人じゃなくて一人の人間なのだから迷う事もあるよ、という話。
自分だって寒いだろうに、シーツを他の二人に掛けて、自分だけ無いっていう。
だからこそ体調崩しちゃうんですけど。

真理さんが未来ちゃん達に尽くしてくれるのは、良い人、ってだけじゃなくて
自分も一人じゃ不安、っていうのもあったと思うんですけど
この話観てると、今は亡き旦那さんの影響もあったのでは、と。
彼も彼女をずっと見捨てなかった思い出があるという。
それ考えると
彼女って本当女性としてよく出来てるな、って思わざるを得ない。いや、人としても、か。

そして、そんな真理さんを心配してバイクを引っ張ってくる未来ちゃん。
以前だったらそこまでは出来なかったと思う。
これもまた一つの成長、ですね。
当然真理さん拒否してあくまで3人で、と。 でも気持ちは伝わったと思う。



第7話 夏の夕暮れ

タイトルが若干切ない。
悠貴との、最後の・・・・。
ロボット大好き健斗くん登場。

未来ちゃんは健斗くんに対して割とぶっきらぼうな態度なんですけど
性格以前に、弟に懐かれてる事に対する嫉妬心というか
対抗意識が芽生えたのだと思います。
 それとやっぱり夢があって、それに対して頑張ってる人に対する負い目というか。
何気に劣等感受けやすい子なんだなって改めて。

でも、最後には窮地に陥った健斗くんをしっかり助けてくれて。
途中で弟によくしてくれた感謝の気持ちも芽生えたと思うんだけど。
ロボットっていうのは基本的に男の子の方が好きだと思うからね。
自分はあんまり好きじゃないけどさ(笑)。

デレを見せた時は、ちょっとした恋も芽生えてるんじゃないかとヒヤヒヤした。
そんな事を考えていたら問題のシーンへ・・・。
悠貴くんが道端で倒れてしまった。



第8話 まっしろな朝

当時の最高アクセス数と訪問者数を記録した話。別にそんなつもりはなかったんだけど。
この話は触れるのも辛いですね。
しっかし今観てもよくこんな構成考えたもんだなあ。
指摘されるまで気付かなかったよ。
ある意味画期的だよな。
信じたくなくて色々理由を探したけれど、やっぱり真理さんの反応がどうもおかしいから。
かつてのおばあちゃんと同じ状態に陥ってしまった未来ちゃんが悲しい。
 でも、それくらい大切に想ってたって話ですよね。
それこそそういう状態に陥ってしまう位に。
それは今までの描写でよく分かる。
1話の時点で、既に。 多分、手の掛かる宝石みたいな感覚、だったと思う。


「お姉ちゃん ここにいるよ」
「お姉ちゃんですから」
の二つは間違いなく名セリフです。



第9話 今日、さよなら

前回が前回だったのですごくドキドキしながら観た覚えがある。
ストーリー的には、遂に真理さんの家がある三軒茶屋に到着。
紆余曲折経ての結末には本当に良かったですね、って。多分ここで結果が結果だったら
未来ちゃん罪悪感で押しつぶされていたと思う。
だからあの顛末は正しい。

そんな真理さんとはここでお別れ。
真理さんが未来ちゃんに与えたものは大きいです。
頼れる大人のモデルとして、人を敬う心だったり、諦めない精神だったり。
現実的な意味でも相当助かっただろうし。

そんな彼女が、「お母さん」と泣き出すシーンは感動ですねえ。真理さんもまた人の子なんですよね。
母親の気遣いにも感動したり。
そして、丁度成城行きのトラックが出発、という事で未来ちゃんは一人で家へ。
真理さんの気持ちも分かるけれど
ここは未来ちゃんが正しいと感じます。それでいて、思いやりもある行動じゃないかと。

そして、物語はいよいよクライマックスですね。



第10話 おねえちゃん、あのね

遂に自宅のある世田谷区成城へ。
友達とも再会。ネコ口が可愛いな。

そして、ここで未来ちゃんは向き合いたくない現実と向き合う事になります。
具体的に書くと、悠貴くんの・・・。
明らかに悠貴の友達には、悠貴が見えてないですから。という事はつまり。

それまでの・・・具体的には8話以降の悠貴くんって
それこそ5話のおばあちゃんと同じ症状とか、幻覚だとか
そういう考え方も出来ると思うんですけど
未来ちゃんの中には悠貴の鮮明なイメージがあって、それをずっと引きずっていたのかと。
「悠貴ならこう言う」、「悠貴ならこういう行動を」
ってイメージがあったからこそ
ああいった誰かの為を思う行動が出来ていたって言うか。

そんなある意味お姉ちゃんを助けて来てくれたイメージともお別れです。

「おねえちゃん、あのね・・・」



第11話 悠貴へ・・・

最終話だけ「、」がないです。
多分特別って意味合いを出したかったのかと。


いや~当時も良い最終回だなあ、って思ったんですが
今観ても抜群に良い最終回ですね。当時も今もあんまり書くことないや。
冒頭で悠貴の友達が涙浮かべてたけど
それはきっとそういう事だったんでしょう。
なんか観終えた後、不思議と優しい気持ちになってしまいました。

ありきたりな言葉ですけど、失って初めて気付くっていうのは事実その通りで。
未来ちゃんはこの一件で本当に色々な事に気付けたと思う。
人に優しくなれたと思うし
成長もいっぱいしたんだと思う。それは観てれば分かるけど。

最初にお台場に一緒に行ってから、ちゃんと悠貴を連れて帰る事も出来たんだと思う。
お姉ちゃんとしての責務をしっかりまっとう出来たんだと思う。
それも、観てると伝わって来たんです。

そして、「忘れない」っていう決意も。クサいけど、きっと胸の中にはいつもいるんでしょうね。
真理さんが娘の中に旦那さんを見出した様に
未来ちゃんはマロニエを悠貴だと思って育てていくんだろうな。
そう思うとジャケットも感慨深いです。
 悠貴くんは何だかんだ文句を垂れながらもきちんと自分を心配してくれる未来の事が大好きだった。
そんな彼女に生涯想われるだろう悠貴くん。
彼の魂を救うのは、きっとそんな想いなんだと思います。
素晴らしい着地点だと感じました。


「悠貴、ありがとうね。お姉ちゃんの弟に生まれてきてくれて」






最初の表情と最後の表情を観てると一目瞭然なんですが
未来ちゃんの顔つきが非常に垢抜けてて。
さっぱりしてるというか。
それこそがこの物語の答えなんだと思います。それ以上でもそれ以下でもない。

元々未来って名前や単語から逃げていた彼女が
出会いだったり、経験だったり、そして・・・喪失だったり。
そういった紆余曲折を経て、ようやく未来から目を背けない、
未来ちゃんが未来に向かっていけるまでをしっかりと描いた物語。
自分的にはそういう解釈で観ました。
強いては今の無気力な若者に向けてのメッセージ云々なんかも感じたり。
一言で「真摯なアニメ」ですね。
自分の中では。


最後に特典について触れたいと思うんですが、何といっても5巻の悠貴くんメモリアルですかねえ。
折角良い気分で観終わったのに、また泣かせんでくれよ、っていう。
当時このアニメ観て泣きはしなかったんですが
今観たら普通に10話と11話で泣いてしまった。数年後に観たらまた変わりそうだな。
流れが丁寧ってのもあると思うけど。
泣けた要因に。



久々にアニメの全話レビューやったら疲れたわ。
時間やたら掛かったし・・・。でもこれで少しでもこの作品に対する思いが伝われば結構。
未来ちゃんは最高のお姉ちゃんキャラだと思います。
なんか後日談とかもちょっと観たいような気もする。

また何年か経ったら見返して、また何か書こうかな。書きたいし。





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8 コメント

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思春期に見てもらいたいアニメNo.1 (きょむりん)
2011-01-17 21:30:16
レビューを読んでいたら当時見ていたときの感情が蘇ってきて、
どんどん目頭が熱くなってきて・・・

僕は誰かが亡くなってしまうストーリーよりは、
全員生き残ってハッピーエンドという話が好きなのですが、
この作品はそんな自分の好みを遥かに超越した作品でした。

確か当時、10話を見終わっても悠貴が死んだことを信じられなくて、
信じたくなくて、画面の前で涙を流しながら呆然としていました。
でも次の週に11話を見終わった時、悲しみとは別の涙を流していました。

僕はまだ独身で子供もいませんが、将来子供ができたら、
絶対に見せてあげようと思っています。

(いつも丁寧なコメ返をありがとうございます)
返信する
完徹して書きました(笑)。 (西京BOY)
2011-01-18 03:18:55
きょむりんさんコメントありがとうございます!!

>当時見ていたときの感情が蘇ってきて
>どんどん目頭が熱くなってきて・・・
いや~ありがたいですね。
出来るだけじっくり書こう、って決めたら朝まで仕上げに時間が掛かってしまいました。
でもその分思い入れのある記事になったんじゃないかと思います。
だから、そういう反応は本当に嬉しいですね。感謝です!

>誰かが亡くなってしまうストーリーよりは
これが多分ネックだと思うんですが
やっぱり単なるお涙頂戴じゃなくて、真剣に描いてるのが大きいと思うんですよ。
涙を誘うだけじゃなく
そこにきちんと理由がある、っていうか。
終盤の展開はドキドキしながら観てましたね。

>悲しみとは別の涙を流していました。
良い表現ですね・・・。
確かに最終話の雰囲気って、悲しみもあるけど
変な話ある種希望的な雰囲気もあって。
彼が遺したものっていうか。
上手く言葉には出来ませんが、今観てもやっぱり良い最終回だなあ、って思います。

自分は8話でてっきり大丈夫だったのか?って思ってたら
コメントで指摘されて初めて気が付きました。
その後ビデオで何度も再生して、大丈夫な理由を探したり・・・。
あんなに動揺したのは初めてだったかも。
このブログの歴史的にも欠かせない作品です。

>将来子供ができたら、
確かにそれは良いアイデアかも!
単純に名作でもありますからね。教訓にもなるかもしれないですね。


こちらこそ毎回素敵なコメントありがとうございます!
いつも嬉しく思ってます。
返信する
Unknown (Unknown)
2012-12-26 16:51:25
今この作品を見終わったところです。
この作品はフィクションですが、地震が発生したときの臨場感がとてもすごかったです!

リアルだと私8歳の妹と14の弟がおります(・ω・′)
未来ちゃんのように兄弟に対してはそっけない態度ばかりとります。
しかし地震が来た時のことを考えるとめちゃくちゃ怖いです。心配です。

私は「おねえちゃん、あのね」の終盤で悠貴が死んだことに気づき涙がこぼれました。やっぱり東京タワーのアレが影響していたのだと・・・・
今見終わったばかりなのでまだ泣きそうです。久々に命に触れるアニメを見ました。私が見てきたアニメの中でも強く印象をもつ作品でした。真理さんの力強さに心惹かれるシーンや未来ちゃんが1歩ずつ足を踏み出していく姿どれもこれも私の心に残っています。

遅い時期にコメントさせていただきました。ありがとうございました。
返信する
名作ですよね。 (西京BOY)
2012-12-27 00:07:58
コメントありがとうございます。


>地震が発生したときの臨場感がとてもすごかったです!
このアニメは何から何まで現実に忠実に作られてますからね
お姉ちゃんと弟の距離感だとか
あの年代特有の不信感だとか
あらゆる部分が精巧に作られてるので真っ向から感情移入出来るような作品に仕上がってたかな、と
未だに大好きなアニメです。

>未来ちゃんのように兄弟に対してはそっけない態度ばかりとります。
実際に世界がなくなれって思いながら怠惰に生きる事への反抗というか
もっと敏感に誠実に生きることを促すような作風になってましたね
だけど、この作品をきっかけに今一度関係性を見直せたのなら
それはとても良い影響なんじゃないか?と
個人的にはそう思います。


>やっぱり東京タワーのアレが影響していたのだと・・・・
当時は不安で不安で仕方なかったです・・・
あの描写には作中のリアルタイムでもハラハラさせられましたが
複線として出てきたって事に気付いた時の絶望感ったらなかったです。
あそこまでキャラの生き死にに狼狽した経験は後にも先にもこの作品だけじゃないかと
とっても厳しい物語でしたが、その分得たものも同じくらいあったと信じています。

>今見終わったばかりなのでまだ泣きそうです。
自分もこの作品にはボロボロ泣かせてもらった記憶ばかりですね
本当に切ない、だけど
>私が見てきたアニメの中でも強く印象をもつ作品でした。
だからこそこれ以上ない教訓として胸に残るのも事実
はっきりと名作だと言い切れるアニメだと思います。

>真理さんの力強さに心惹かれるシーンや未来ちゃんが1歩ずつ足を踏み出していく姿どれもこれも私の心に残っています。
同じく、本心からそう思います
今でも余裕で全話思い起こせるくらい強い印象だらけの作品でした
最終的に未来ちゃんが前を向いて歩けるようになったシーンは何度観ても感慨深いですね。
真理さんも素晴らしい「大人」の女性だったと思います。
彼女なしではこの作品は成立しなかったと思えるくらい。
偉大な人物だらけのアニメでしたね。


あの、この作品は個人的に言葉にならないくらい大好きで
永遠に胸の中に残るであろう大切な作品なので
むしろこちらがありがとうって言いたいです。
気持ちを共有出来たこと、誇りに思います。改めて感謝でした。
返信する
今更ながらコメント失礼します (寝太郎)
2013-07-16 01:49:14
ずっと気になってて、やっと今全話見終わりました。
正直見始めた頃は、彼女を守る51の方法、日本沈没、ちょっと別ジャンルかもしれませんがドラゴンヘッドなどの災害を軸にした漫画が先入観であり、災害の残酷さや暴徒化した人間の根底の醜い部分とかの描写がなかったのでちょっと拍子抜けだな・・・と思ってましたが、今はそんな自分を正座させて説教くらわしてやりたいです。
鼻水流してアニメで泣くのは本当に久しぶりでした。
終盤の未来ちゃんの陥った状態や、最後のセリフなんかはもの凄いベタなんですが、そのベタさを見事に昇華させ、在り来たりでは終わらせず見る人を感動させる話作りは凄いと思いました。
災害はきっかけに過ぎず、この作品の本質は人との絆や少女の成長の方なんですね。
返信する
初めまして (西京BOY)
2013-07-16 04:24:16
寝太郎さん、コメントありがとうございます。


私の場合はドラゴンヘッドも読んでたんですけど、
それらの作品よりもリアリティがあるな~と思って観てました
災害ものは多少盛られてる部分がありますからそれと比べると現実的なフィット感があるなと

ベタとは正直あんまり感じなかったんですが
(それこそ未来ちゃんの陥った症状は完全に度肝を抜かれた感じ)
弟の顛末がただ単にショックを生み出す為や話題づくりの為ではなく
未来ちゃん自身の、そして視聴者へ向けてのメッセージとして成り得ている作りは見事だと感じましたね
彼女の辿り着いた場所自体がそのままこのアニメ自体の価値だと思っています。


>鼻水流してアニメで泣くのは本当に久しぶりでした。
自分も大泣きしましたよ(笑)。
後世に語り継ぐべき名作ですね。
返信する
このアニメは・・・ (千葉県在住、都内勤務)
2013-09-27 04:34:02
衝撃的でした。
ソフトバンクで勝手についてきたuulaというサービス。最初はすぐ解約するつもりだったのに意外とハマってしまい、このアニメに出会いました。
「2009年製作?ウソ!?信じられない!ナニこのリアリティ!ヤバすぎる!」というのが1~2話目辺りまでの感想でした。そこからは、一気に最期まで見入っちゃいました。御多分に洩れず泣きました。えー泣きましたとも。8話以降はもうね、外出先で見れませんよ(何度見直してもね)。
しかしリアルタイムで見てた皆さんは、勘が良すぎでしょ。私もね、サッカーしてる悠貴を見て「ヤバイこれまたフェイクだ。」って心臓バクバクものでしたが、未来が夢から覚めないのでホッとしたのに。(ある意味10話まで視聴者まで巻き込んで夢から覚めないって演出ですよね)

9話の終わりで自衛隊のお兄さんは、最初から、未来の事を乗せるつもりだったと思うんですよね。でも規則とか、他のケガ人の手前、こじ付けでも理由を探してた。でも悠貴の事は姉弟だからお目こぼし。では無く、明らかに無視してた。真理さんは、カバンを拾う。直後、悠貴が・・・
「あ~また、心臓バクバクしてきた。」
「悠貴?バカなこと言うつもりじゃないでしょうね。真理さんとこにカバン忘れてきた。って言いなさい。」って拳握りしめて念じました。知りたくない、気づきたくない、信じたくない!
そのまま最期まで見終わって8話に戻る(エンドレス)。
色々と思いが尽きない作品です。冒頭のテロップにありますが、本当に膨大なリサーチと検証の上で製作されていますね。ストーリーは勿論ですが、スタッフの苦労と熱意に圧倒されます。見終わった今でも2009年に製作されたとは信じられないクオリティです。
地震発生時の揺れ方、半壊した麻布十番、果ては焼け野原に立ち尽くす東京スカイツリー!!

まだまだエンドレス状態から抜けられそうにありません。今だから、敢えてもう一度、皆におすすめしたい作品です。
悠貴くん、君の事は忘れないよ。

大分、時間が経ってからのコメントで申し訳ありませんでした。どうしても書き残したかったもので
返信する
全然大丈夫です>時間が経ってからのコメント (西京BOY)
2013-09-30 22:16:10
千葉県在住、都内勤務さんコメントありがとうございます。


いや、このアニメは泣かざるを得ないですよ
この記事を書く為に全話ぶっ通しで見たんですが号泣必至でしたからね
その後同人誌でもう一度このアニメに関して寄稿した際も同じく全話見直して相変わらず号泣してましたから(笑
登場人物が魅力的な分感情移入も当然しちゃいますよね。

このアニメ、リアルタイムで毎週感想も書いてたんですけど
閲覧者の方に指摘されて初めて「もしかして?」って疑うようになりましたからね
あれはですね、本当に動揺しましたし
出来ることなら生きていてくれ・・・って本気で願ってた記憶があります
それくらい彼の明るく豊かなキャラクター性が救いになってたって事なんですよね。
その後の未来ちゃんの成長でその悲しみから救われもしましたが。


>見終わった今でも2009年に製作されたとは信じられないクオリティです。
この作品はただ単に悲劇とかショックを描く作品ではなく
やる気なく怠惰に生きてる人や倦怠感で前に進めない人への確かなメッセージになっているのも大きいと思います
未来ちゃんの変遷を通して感じる・学べる人としての正しいあり方・・・もまた心に残る作品だったかと。
堂々と名作だと断言出来ますね。


>悠貴くん、君の事は忘れないよ。
私も、ずっと忘れないでいようと思います。
未来ちゃんも生涯忘れず彼に後押しされながら生きていくのだと思います。
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