田中ユタカ「ミミア姫」 3巻読了。
うん・・・この感情はなんでしょう?
なんか色々な想いが溢れてくるというか、ちょっと簡単に言葉にはし難い感じ。
泣くかと思いきや
泣きそうで泣けない。でも、それはそれで良いと思える。
ファンならば気に入る作品である、ってのは間違いないと思ってますけど
ファンだとしても、いつも通りの読み心地、ではないはずです。
今までとは違う感触があるはず。
答えの用意されてない物語、だと思いました。
非常にぶ厚い、新装版とかそんなんじゃなしに500ページを越える仕様になっていて
でも読むのは苦じゃなくて。
むしろどんどんと知りたい、って思うくらい。
そんな中で・・・色々な情報だったり展開だったり結末だったり
様々な物が込められている、詰まっている話しになってるんですが
結局のところ、これはどういう物語で、どうなってしまったのか?ってのははっきりと書かれてないし
最後まで曖昧なままです。
が、それはそれである意味納得出来るんですよ。出来ちゃうんです。これはこういうものだ、と。
そんな風に思う人は、もしかして少ないのかもしれませんが
取り合えず自分は今、とても満たされた気分です。
話の答えが分かったからじゃない。
何かを・・・大切な何かを見届ける事が出来た感じ。って書き方は浸りすぎですか?
ただ単に今思った事、感じた事を書いたらこうなる、っていう。
でも、本当にこの本が読めて良かったです。
最後まで本気で書き上げてくれた氏には感謝したい。
それで・・・結構、人によって解釈も見方も違ってくると思うんです。
読み手にとって、限定が全くない、自由すぎるくらいに自由に読めるおはなし。
でも、だからこそ他にはなくて
形のない話で
読者のタイプによって、それが変わってくるというか。
そう考えると、とても面白い一冊です。
どころか、年によっても変わると思うんです。
自分は今20代ですけど、30代40代の時に読んだら間違いなく変わるだろう、
って確信がある。
年を重ねる事で見えてくるものもあるかもしれない。
こういう本は中々ないかもしれませんね。
漫画って言うよりは、自伝を読んでる感覚もあった。
だからこそ、数年後読んだらどういう風に感じるだろう、ってのが楽しみだったり。
いつも通り素敵な本ですが
いつも通り以外の要素も多々あります。
それこそ田中ユタカの野心が成し得た業なのだと思う。結構参ったって感じですわ。今。
この漫画だったり、この文章だったりがどう思われるかは知らないし、不安だったりしますが
それでも書きたいって思っちゃいますねえ。
本遍読んでたら。
他にもいっぱいいっぱい書きたいこと、あるんですけど
あまり長すぎてもアレだし、直接~って思いも強いので、ここら辺で。
内容的には、幕間「日記」が最も凄い、って思える内容でした。凄いというか、見た事ないというか。
有り体ですが、想像力を掻き立てられる、というか。
ちなみに読みきり版も収録されています。これもまた良い感じの話ですね。
ここから先の新作も、楽しみに待ってます。
けど、今はこの余韻に浸りつつ。
あの、まずはtwitterでの発言本当にありがとうございました。
思わず全身の毛が抜け落ちそうになりました。
それくらい自分にとって憧れの方なのです。
かなりシャイな人間なので自分からお礼に行けずすいません!
正直この欄で思いの丈を全てぶつけたいくらいです(笑)。
基本的に田中ユタカ作品は、とても素直な気持ちでレビューすることを心掛けてます。
それと、以前出された「大切な恋」での作者アンケートで
田中ユタカさんが答えられてた事柄、
あれが自分にはすっごく印象的で。
正直、あれらの発言を胸に据えて自分はレビューしています。
いつも自分の出せる全てを、って気持ちでやってます。
この感想やAmazonの感想が書けたのも、その心持でやってたからだと思います。
というか、恐れ多いですが、本当にお褒めの言葉ありがとうございます!!
まだまだやれるな、って気がしてきました。
twitterでの自分に向けての発言も、永久保存にしたいと思います。
このハンドルネームはもう5年以上使ってるんですけど
初めて本当に愛着が持てた気がします(笑)。
ちなみに3巻のレビュータイトルは「愛人」からそのまま取らせて頂きました。
何気にリンクしてる、って感じましたので
ちょっと繋げたいな、って思い・・・。
兎も角感謝感激です。
こちらこそ光栄です!
田中ユタカさんの作品は嘘偽りなく大好きで
本当にいつも読んでて救われています。
古い作品ですけど「月とさくらんぼ」の「となりの赤ずきん」とか
「西瓜の女」とか、「地球の長い夏」とか
「愛しのかな」で店長とデートする話はマジで感動しました。
いやー、他にも大切な話がいっぱい!
「愛人」は今でも人生のバイブルです。
ってものすごくファントークで失礼ですが・・・
でも、だからこそ、田中ユタカさんの作品の良さを伝えたい
って気持ちでいつも頑張れてます。
「ミミア姫」は、長年作品を読ませてもらってる自分でも
新鮮だ、読んだ事ない、って思えたので
それについてたっぷり書かせてもらいました。
書評、って呼べるほどのものになってるかは分かりませんが
ご本人から賞賛して頂けた事は大きな自信に繋がりました。
つくづく感謝です。
多少不恰好なコメントですいませんでした。
また新しい本が出るのも楽しみに待っています!
田中ユタカさんの本が出版される、その日にちが決まると
その日まで仕事頑張れるんです(笑)。
これからも読み続けます。
書評ありがとうございます。とても勇気付けられました。
「答えの用意されてない物語」「読み手にとって、限定が全くない、自由すぎるくらいに自由に読めるおはなし」「形のない話」
お見事です。
「話の答えが分かったからじゃない。
何かを・・・大切な何かを見届ける事が出来た感じ。」
作者にとって本当にうれしい感想です。
何よりも、ご自身の心で誠実に作品を読んでくださったことを感謝します。
いつも、Amazonの素晴らしいレビューありがとうございます。
今回も真っ先にレビュー書いていただいて感謝です。
「タフな本」と仰っていただけて光栄です。