超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

(アニメ)最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。第10話「神前美月は静かに暮したい」 感想

2014-03-12 03:22:48 | アニメ
















半分くらい休止する気持ちでいたのに観ると書きたくなっちゃうのはどうしたものだろう
これもある種の病気なのかね・・・(笑)。



















個人的に立ち直れないくらいの精神的ショックを受けて先週から更新する気力がゼロだったんですけど
今ちょっと「妹ちょ。」の最新話を観ていたらなんかこう・・・湧き上がるものがある訳ですよ
そもそもこの話は絶対にラストに来るものだろうと放送前から決め付けてたんですけど
ラス前に来た時点で少し予想外だったのが原作ファンとして「おっ」と思いました
その内容もきれいに原作をなぞる様な美しい仕上がりになってて
正直やっぱ「アニメ化して良かったなあ・・・」なんてしみじみ感じられるエピソードになってたのが良かったです

アニメの7話は完全に原作にはないオリジナル回だった訳ですけど
あの内容すらそれまでの「積み重ね」の一部に加えてたのがやるなあ、と思いつつ
正直無意味なものにならなくて良かったなあ、とも同時に感じました
あれもまた思い出の一部
迷惑だけど憎めない彼女との積み重ねの一部、、、という風になっていたので
あのお話は原作にない要素が多々あったのでその意味ではある種の(原作と)乖離した雰囲気も感じてましたが
それすらきちんと繋がっているのは、なんというか、良い仕事してるなというか、感心してしまいました
それくらい今回のお話が真っ当に面白かったという事なんですけどね。
どの要素にもきちんとした「納得」があってね。


多分ここまでアニメを通して観て来た人なら
今このタイミングで美月が単独で過剰意識するのにも違和感は受けないと思う
そう意識されるくらいのことを夕哉お兄ちゃんはしっかりとやって来ましたからね
しかも自然体でね
何よりも義務的なアレではなく
美月自身がごくごく普通に夕哉お兄ちゃんに惹かれつつある・・・という描写が
「ようやくここまで来たか」って感じで嬉しかったです そしてニヤニヤも出来ました
ちょっと天然入ってるけどあれだけ一生懸命に考えて行動してくれる兄貴は本当に素敵だと思います
義理の妹で実質赤の他人から始まってるのでそれも加味してここでの「惚れ」は必然的にも(個人的に)感じられる
その展開に対する自然な感じ、きちんと段階を踏んで進行出来てる真っ当さが「妹ちょ。」の肝ですね
そして今回も夕哉お兄ちゃんは夕哉お兄ちゃんらしく格好良かったなあ、と思う
彼は彼で寂しさを押し殺して他人の為に頑張っちゃう系の人ですから
少しでも美月と雪解け出来てるのは良いことだな、と思いつつ
でもそれも結局は日和のお陰だったりするんですよね。

あのまま心を閉ざして、自分からシャットダウンしてるままだったら
決して得られなかった家族の温かさや安らぎや充足感、そして色々な経験
憎まれ口を叩きつつまた煙たがりつつも
何だかんだ言ってそんな日和に対する愛着が沸いていた・・・という理屈のようで理屈じゃない感情
この世に記憶も他人との関係性も何もかもを失ってただ一人残された少女に対する同情に近い気持ち
でも結局はただただそんな日和と一緒にいる日々は純粋に「楽しい」時間でもあったという事なのかも

秀逸だったのは決して「大切な存在」とか「大事な友達」とか
そういう言葉を発せずそして認めなかったことですね
別に大切じゃない、
だけど、このまま彼女が一人寂しく消えていったとしたら
自分の言葉の所為で二度と現われなかったりしたら
要するに「大切じゃない」けど、放っておけるほど「情がない」わけでもない、という
物凄く絶妙なポイントを付けていてそれは原作の時点からそうだったんですけど
アニメで心情の流れとともにじっくりと観てると改めてよく決まっているエピソードだなあ、と
その前に日和の子供みたいな涙もあったからこそ余計に感情移入出来た傑作回でありました
さり気に日和のただ一つの願いを叶えてあげたい、みたいな
そういう感情も生まれてましたね
しかも美月自身も素直に兄貴に惹かれてるからこれからはあながち迷惑でもなくなっていくという
本当によく出来たお話だなあ、なんて観ていてつくづく思ってしまったエピソードでした。


所謂視聴者サービスというものと物語性が高いレベルで融合してて感動しました。
ケンカに於けるどっちが悪いか~っていうのも上手い具合にバランスが考えられてて良いですね。
















しかし本当にどのキャラにもきちんと愛着持てていいなあ、って思います
個人的にはこれくらい「過程」に話数というか時間掛けてくれる方が好みかなあ。
場合にもよりますが。
今月はBDも発売するので楽しみだ。