ケーキのネタは原作でも大好きなネタだったんですけど、
あのバイト中の何ともいえない辛気臭さと馴染めない雰囲気はリアル過ぎて驚きました
デフォルメ感は確かに強い作品と言えば作品なんですが
個人的にはある程度のリアリティも感じるんですよね
もこっちが一人で不細工な顔して居場所もなく憂鬱な顔をしているあの感覚は
かつて自分も経験した事のある雰囲気に思えてなんだか観ていてちょっと切なかったですね
死にたくなるくらいの青空の下~って演出がまたどうしようもない現実を想起させてグッドでした。
理想と現実は得てしていつでも違うものです
そもそも人脈とか人徳の違い、というかやっぱりぼっちでしか生きられない人間なんて
あの程度の職場が相場っちゃあ相場なんですよね
そのゆうちゃんとの埋められない差の表現はある種残酷でもありましたけど、
でもゆうちゃんを素直に可愛いと褒めるもこっちはちょっとゆうちゃんの恋人っぽくて可愛かった(笑
何でもそうですが、想像している内が華ですね。その分現実との差異に空しくなるだけですから。
妄想の中のもこっちは可愛かった、だけど
ああいう安直な妄想を堂々とするもこっちはもっと可愛く思えましたね(笑)。
環境ではなくその人自身が変わらないとそもそも良い環境には行けない
だけどそう簡単に変われるほど人は強くはない・・・
現実の厳しさを教える前半でした。もこっちは豆腐メンタルだからこそなんか心配になっちゃうんだよな。
後半もあるあるですねえ、
自分より身内のが優れていて責められるパターン。
しかも大体悪いのは自分なので逃げ場もなくやっかむくらいしかない
なんか書いててもこっちの感想というより自分の事書いてるみたいで空しくなる
それこそがワタモテの真価なんでしょうが(笑
でも「エデンの檻」ネタはズルいよね、うんたんはまだ分かるけどあれやられたら笑うしかない。
終盤にはさり気に天体観測ネタも入れててもこっちはバンプ好きなのかと(笑
自分の限界を知って、弟に劣等感を受けて、でも安易に変われる訳でもない
そんなスパイスだらけの人生、勿論自業自得もあるけど(笑)。
ただ、星空を見ながらカップめん食べたり
珍しく猫が懐いてくれたり、幼い日の良い思い出を掘り返したり
そんなちょっとの喜びで腐らずに生きれる。そういうことを上手く表現出来ててイイな、と
弟との思い出の蝉の抜け殻を机の上に置くのも嫌がらせでなく感傷的な気持ちからだろうし。
原作だとちょっとオチが違くて原作のが好きではあるんだけど、
これはこれで趣があって悪くはないです。
最悪の人生で最低の自分でも、ちょっとの救いがあれば生きていける・・・という
そういうテーマも根底には漂っている気がするのが素敵だと感じました。
「何もない日常」を俯きながら生きているもこっちが好きです。
あとは、幼少期が黄金期っていうのもよくある話ですよね(笑)。
いや~あの日に帰りたいというかなんでこうなった?っていうか。
ちょっと切ないけど、
だからこそ記憶に残るのも事実ですね。
今回も思いっきり笑えつつどこか沁みるようなお話でクオリティは相変わらず高いなと思いました。
それにしても、夏休みの様子を数週に掛けてアニメ化
中には原作では別に夏休みの出来事でないお話も組み込んでアニメならではの夏休み感表現してましたが
本当に良い事・・・っていうか誇れるようなこと何一つなかったねこの人(笑)。
無作為と失敗を繰り返すだけっつーか、
その焦燥感とかけだるい雰囲気の再現と持続は正直凄いなと思いました
だからこそEDの「アホだー」もつくづく響く感じになってるのが尚良いですね
割と「アニメならでは」のスタイルを結構見せてもらってる印象で中々に満足しています。
ケーキ工場の演出も泣きたくなるくらいリアルで素晴らしかった。
あと、初回の感想ではもこっちの声イメージとは違った~って書いたんですが
今やもうこの人しかいないような気がするのが不思議ですね。
ずっと聴いていたい感じ。