心と神経の哲学/あるいは/脳と精神の哲学

心の哲学と美学、その他なんでもあり

哲学B1 文章講義(第37回目)

2021-01-10 10:18:35 | 哲学

今日は「4  還元と創発」について説明する。

この節は非常に短いので、説明も簡潔なものにする。

 

我々が創発の概念を理解する際には、神秘主義や超自然主義に陥ることを是非避けなければならない。

そのためには「還元」という近代科学の合理性と驚異的進歩を可能とした方法をちゃんと受け入れたうえで、創発の概念を理解することが肝要となる。

 

創発主義はもともと自然主義的であり、この世の事象の根底にやはり「物質」というものを据える。

ただ、その理解が情報や形相と絡んでいて、単純な唯物論的物質観や機械論的自然観とは違うだけである。

しかし、還元と分析だけを重視し、機械的因果関係に固執すると、前回述べたような分子還元論に陥る。

世の中は複雑系であり、形相的情報→物質→生命→心という階層を創発的に生み出す、一つの巨大な有機体なのである。

 

神秘主義的な創発概念の信奉者は「芸術家になれても科学者にはなれない」のであり、還元主義者は「技術万能主義と実用性に偏向した科学者にはなれても

哲学的深みのある科学者にはなれない」のである。

 

       たしかにそうだにゃ にゃ

 


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新著『心の臨床哲学の可能性』の誤変換について

2021-01-10 09:31:26 | 日記

レポートで課題の(2)を選んだ学生がけっこう多くて、驚いた。

みんなよく読んでくれたようだが、パソコンや専用kindleが少なくて、iPhoneなどのスマホが多いのには困惑した。

 

学生で誤字か誤植と指摘してくれたものは、ほぼすべて「誤変換」である。

20中19ぐらいが誤変換である。

特に余計な空白部や文字の重なりや括弧と数字のズレなどは「誤変換」である。

文字化けのようなものである。

「そうである」→「そうあでる」とか「デパス」→「デバス」とか「フルニトラゼパム」→「フルラニラデパム」とか。

もとの原稿を見ると、ちゃんと左側のように正しいが、変換の過程で勝手に右側のようになってしまうのだ。

しかも、端末によってなるものとならないものがある。

パソコンでは非常に少ない。

私は主にパソコンでモニターしながら修正したが、とても追いつかない。

 

ただ、全体として読めればそれでよいので、ここままでも行けるが、秋までにはできる限りあらゆる端末での誤変換を修正したいと思っている。

これは業者に頼めば、すぐにできるのだが、2万円ぐらいかかるし、そのご矢継ぎ早に出版していく予定なので、自力でやりたいのだ。

 

私のWordの元の原稿ファイルでは誤字脱字は全体でほとんどなし、そしてkindleで変換したPC用のファイルでは、誤変換は非常に少ない。

みんなパソコンをもってないんだなー、と思った。

とにかく、Wordをそのままkindleに変換すると、下手するとぐちゃぐちゃになるのだ。

 

kindle(アマゾン電子書籍出版部)では送信されてきた電子原稿を審査した上で出版許可をするのだが、はっきりと「誤字脱字なし」とあり、安心していたら、スマホなどではかなり出ている。

電子書籍処女作では、まさに生みの苦しみを味わうはめになった。

 

あの本は面白いし、300円という安値で買った人は得したんだから、よく読んで人生の伴侶とした方がいいよ。

 

PCにした方がいいにゃ

 

 


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