(1)毎日新聞が特集記事で追跡しているのが、東京都心スカイツリー、超高層ビル群の下を低空飛行を繰り返す米軍ヘリ問題だ。米軍ヘリ基地が東京の真ん中にあり、米軍ヘリが都心を低空飛行を繰り返す危険な実態野放しだ。
(2)米軍が米国要人を迅速に目的地に移動させる手段として活用しているもので、政府の都心上空安全対策のために郊外に移転する要請を無視している。米軍ヘリが都心を我がもの顔で低空飛行を続ける実態は、米国、米軍の日本の治外法権化、占領体制が続いている沖縄以外のもうひとつの象徴といえる。
沖縄同様に都心の米軍ヘリ基地問題も日本の主権にかかわる重要問題として国民の関心が集まってもいい問題、課題だ。
(3)米軍岩国基地を飛び立ったオスプレイが屋久島の沖合に墜落した。日本でのオスプレイ事故初の死亡者も出てその他行方不明で今のところ生存者は見当たらない。米軍関係事故が起きるたびに日本政府が国内事故に関与できない地位協定の米軍による治外法権化、占領体制が実感させられる。
(4)政治の話では日米首脳は相互協力、理解、合意を演出してみせるが、「現場」では米国、米軍の支配(治外法権化、占領体制)が色濃く続く日米のパラレル(parallel)な関係は続く。米国が「裏」では日本に対して何をどう話しているのか、米国の「舌」が見えるようで情けない思いだ。
(5)オスプレイ墜落死亡事故で日本側は米国、米軍に対して安全確認できるまでオスプレイの飛行停止を求めても米軍は応じる気配もなく飛行を続けている。事故はつきものという常時臨戦態勢の米軍とその日米安保に守られる日本の立場、体制が大きく響いている「現実」だ。
また日本政府の日米関係は強固で良好、安心、安全、経済発展が保障されていると強調するが、米軍オスプレイ人身事故でオスプレイひとつ止めれない日本政府の力のなさが実にむなしい、やりきれないばかりだ。
(6)東京では米軍の日本支配体制の象徴へのあきらめが支配するが、米軍基地の70%以上が集中して治外法権化し地位協定で差別化される沖縄では怒りはおさまらない。
G7国メンバーの日独は第2次世界大戦敗戦国として国連安保理常任理事国から除外されたままで、日米のパラレルワールドだ。