いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

米国社会の向かう先。 the trend of america society

2020-03-03 20:31:11 | 日記
 (1)米国社会で白人過激思想者による黒人、ヒスパニック系(中南米移民)への銃乱射事件が起きた要因に黒人、ヒスパニック系住民が白人層より多数になる米国社会の危機感が背景にあるといわれる。

 こうした人種、人口問題の傾向、流れ(the trend)が米国社会の価値観をどう変えていくのか、突然変異のようなトランプ大統領の登場でますますむずかしを増しているようにみえる。

 (2)4年前の大統領選は経済弱者の白人マイノリティ層が既成政治、社会への不満を象徴して政治経歴のない不動産王のトランプ候補(当時)支持に回り、岩盤支持層としてトランプ大統領誕生に結びつけた。

 多くの黒人、ヒスパニック系は従来からリベラル(liberal)の民主党支持層が多いといわれてきたが、前回大統領選ではその黒人有権者の投票率が低かったことが共和党トランプ陣営に敗北した要因ともいわれている。

 (3)トランプ支持層は数では劣勢の白人マイノリティ層の固い岩盤支持層といわれて、社会を変えたい願望、期待の強さで勝利したとみられる。前回大統領選で黒人層の投票率が低かったのは、それまで米国初の黒人オバマ大統領8年の実績、成果、評価、期待に対する失望、落胆ともいえて民主党クリントン候補に支持が集まらなかったことを示すものだ。

 今回の民主党予備選ではそれまで劣勢だったオバマ大統領8年の副大統領を務めたバイデン候補が黒人有権者の多いサウスカロライナ州で2位を大きく引き離して(黒人有権者票の60%確保-報道)初めて勝利して息を吹き返したといわれる。

 (4)バイデン候補はオバマ大統領時代の副大統領として黒人有権者の支持が多いとみられており、その結果が黒人有権者の多い州で大勝に結びついた。これまで急進的政策のサンダース候補が先頭を切っていた民主党予備選で黒人有権者の勢いをみせつけて流れが変わる様相もある。

 大統領民主党候補者が誰になるかは決定力のある候補者がみられずに、しかしオバマ大統領を誕生させた黒人有権者が投票に積極的に足を運べば黒人有権者の投票率が高くなれば、民主党にとっては有利な局面、共和党トランプ陣営にとっては脅威となる場面、状況も考えられ11月の大統領選に向けて黒人有権者の動向が影響力を持つ選挙戦となることが考えられる。

 (5)人種問題、移民、難民問題で過激、排他的考えをみせるトランプ大統領にとっては今後、黒人有権者に対してどういう考え、政策、支援を向けるのか、自らの岩盤支持層の白人マイノリティ層とは利益、立場が対立するだけにむずかしい選択に迫られるだろう。

 米国社会はトランプ大統領の誕生を押し上げた経済弱者の白人マイノリティ層がインテリ、富裕層を批判、対決姿勢をみせて分断社会を構築しており、黒人社会の影響力が今回選挙で顕在化(黒人有権者の高投票率)すれば前回選挙とは趣を変えて社会思想、理念がどの方向性に向かうのか大統領選の結果に注目だ。

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