いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

力による平和。日本海の高い波。 a peace by the power , high waves of the japan sea

2017-04-27 19:49:34 | 日記
 (1)北朝鮮軍記念日の25日に核実験を行うのではないのかと危惧されていたが、最大規模の火力訓練(報道)に終わった。米国トランプ政権はシリアミサイル攻撃のあと米軍空母群を北朝鮮近海に派遣して、途中インド洋で戦闘共同軍事訓練を実施しそのまま日本海に進み北朝鮮を威圧する軍事作戦を展開しており、北朝鮮の核実験を思いとどまらせる一定の効果は見られた。
 その分朝鮮半島の軍事的緊張は格段に高まって、不測の事態の懸念も想定された。

 (2)オバマ前政権時であればすでにシリア軍事行動から撤退して、まして北朝鮮に軍事圧力でけん制することなど想定できない外交、軍事姿勢であったので、北朝鮮が軍記念日にあわせて核実験を強行して緊張を高めた可能性は十分に考えられた。

 トランプ政権の北朝鮮封じ込め戦略は意味はあったことになる。シリアミサイル攻撃のあとの米軍空母群の北朝鮮近海派遣という一連の軍事威圧シナリオが、対北朝鮮には意味のある行動だった。

 (3)軍事攻撃、行動は、国際平和に逆行して対立緊張を高める不安、不規則、不測の事態を招くものであり認められる選択ではないが、一定の事態封じ込めには効果のあることも示した。

 これが今後の国際紛争、対立緊張にどう影響を及ぼしていくのか注視が必要だ。トランプ大統領は早速ホワイトハウスに上院全議員を招集して北朝鮮情勢について説明したことが報じられて、米国政府の方針、対応について理解を求めたようだ。

 (4)トランプ大統領は移民規制の大統領令が連邦裁で一時効力停止処分を受け、企業に米国内製造を促す国境税の導入も見送る方針で国内政治では政策公約実現にはほど遠く、国民の関心をシリア攻撃、北朝鮮封じ込めに向かわせて、国民が望む「強いアメリカ」(strong america)実現に向けてアピールする効果を狙っているように思う。

 それは中国に対しても同じで、唯一の支援国として北朝鮮に強い影響力を行使できる中国習主席に対して米中首脳会談でも中国の北朝鮮に対する影響力行使を期待する圧力をかけた。

 (5)現在のところではトランプ大統領の軍事圧力作戦、行動は効果を示しているが、北朝鮮がこれに今後どういう反応、行動に出るのかが問題であり、それによっては朝鮮半島を巡る不安定が日本にとっても直接的な影響が波及する可能性も考えられる。

 中国が何もしなければ米国、米軍は単独で行動にでるとトランプ大統領は中国に圧力をかけており、同盟国の韓国、日本の立場に軍事行動に協力させられるにせよ、米国、米軍が単独で行動を起こすにせよ厳しい選択に迫られることになる。

 (6)オバマ前政権時のように朝鮮半島を巡る不測に対して効果的な方針、対応が示されずに北朝鮮の挑発行動に振り回されて不安を増幅させてきたことを思えば、力による平和(a peace by the power)を唱えるトランプ政権の軍事的圧力作戦、行動は問題解決に向けて直接的に対峙しようというものであり、功罪半ばするものだ。

 ここは米国第一主義にまかせることのない、米国に韓国、日本そして中国を含めた東アジア安定に向けた利益、安定共有関係国の連携、協議、協力が欠かせない。

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