いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

「近いうち」の本当の意味。 in the near days , it's true meaning

2012-08-17 20:05:34 | 日記
 (1)首相は消費税引き上げ法案の可決成立に政治生命を懸け、元来消費税引き上げ方針の自民党さらにそれに乗り遅れまいとする公明党のほとんど野党案に迎合して協力を得て、同法案が可決成立した。国民の60~70%が今国会での成立に反対する中での3党合意にもとづく強行突破だ。

 その時の条件が「近いうち(in the near days)」に解散総選挙を実施するというものだ。自民党は今国会中の解散総選挙と解釈し、政府与党は支持率低迷の中できるだけ引き延ばして今年中という目論見のようだ。
 どちらにしてもとらぬ狸の皮算用で、1票の格差是正問題と司法判断、国民の厳しい既成政党離れ、政治不信が待ち受ける。

 (2)1票の格差問題は11年3月に初めて最高裁で「違憲」判決が出て、このまま改善改革もなく次回選挙に臨めば再び違憲判決で同選挙自体が無効とされる公算が大きい。
 こういう違憲、違法状態を長く放置して改善改革できないのは、利害当事者の国会に選挙制度改革のとりまとめを委(ゆだ)ねているからで、あわせて国民の50%以上が支持政党なしで既成政党離れ、支持低迷で選挙を引き延ばしたい議員の思惑があるからだ。

 そういう政治の現状を顧(かえり)みずに国民の過半数が反対する消費税引き上げ法案の可決成立の条件として、「近いうちに国民に信を問う」などと無責任に交換条件にするなどとは厚顔無恥もはなはだしい3党合意の首相、党首たちだ。

 (3)そもそも首相は消費税引き上げにあたって国会、議員が自ら身を切る議員の定数、報酬削減ほかの行政改革が必要だと述べてきただけに、この認識の落差には驚くばかりだ。
 「近いうち」の解釈に与野党の党利党略、自己都合ばかりが優先して、違憲、違法状態のまま放置した選挙制度改革、1票の格差問題の話題すら出ないというのは、政治が統治能力(governance)を失い野望、野合政治に陥(おちい)っている証明だ。

 1票の格差問題を放置しておいての「近いうち」の解釈論などこっけいに見えてくる。

 (4)1票の格差是正問題の改善改革期間が十分にありながら違憲違法状態を長く放置してきた政治責任は大きくて、このままでは「近いうち」に国民と司法から厳しい審判を受けることになる。選挙そのものが無効となって議員は否定されることになる。

 (5)民主党政権は自らの手によるマニフェスト自己否定のあげくに、野望、野合政治のため政策順位の選択の誤りをくり返している。
 国民に不評のことでもやらなければならないこともあると、勝手に自己都合の野望、野合政治に走って、デフレ、円高不況に雇用不安、震災社会に効果的な政策を打ち出すこともなく、政治の不作為責任を国民の投資(税)負担に押し付けてきている無責任政治だ。

 (6)選挙制度改革、1票の格差是正問題は、利害当事者の国会に審議を委ねるのではなく、国民、専門家参加の第三者委員会、機関で公正、公平、コンプライアンスのもとに審議、結論を出すべきことだ。
 「近いうち」に審判を受ける本当の意味だ。

 

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