いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日銀の理論実践学。 theorettical practice of the bank of japan

2023-02-11 19:56:23 | 日記
 (1)円安、大型物価高が続く中で焦点となっていた次期日銀総裁に大学教授で日銀審議委員を務めたことがある植田和男氏(71)が有力視されていることがわかった。学識者が日銀総裁になるとすれば戦後初といわれる。

 (2)取材に応じた植田氏は「学者なので政策を論理的に判断する」(報道)として「現在の日銀の金融政策は適当だ」と述べた。黒田日銀総裁は大胆な金融緩和策を推進して、大量の国債を買い支えて政府の110兆円の来年度予算案の30%を国債発行でまかなう借金財政を支えて、円安、大型物価高で大企業、富裕層優遇策であっても国民生活を圧迫して日銀の金融緩和策の修正、出口論が問題となっており、国民からすればそれを推進してきた黒田総裁に代わる次期であろう植田和夫日銀新総裁には修正路線への期待もある。

 (3)植田氏は日銀審議委員の経験がありゼロ金利政策を理論的に支えた(報道)ことがあり、日銀からも「政策の大きな方向性では、現在の黒田総裁と比較的近い」ともいわれる。市場からも日銀が金融緩和をいきなり正常化する出口に向かう動きを強めれば大混乱に陥る懸念も示されていることもあり、植田氏は現状の金融緩和策を当面続けるのが適切だ(同)との認識を示している。

 (4)しかし黒田総裁も昨年末に実質利上げに踏み切って、次期体制への道筋をつけている。日銀の金融緩和策の副作用(円安、大型物価高、大量の国債買い支えによる借金財政など)が深刻化して修正、出口論の必要性が指摘されている中で、10年近く日銀の大胆な金融緩和策を推進してきた黒田総裁のもとでは修正はできないので、4月から植田和男氏の起用が有力とされているだけに当面は金融緩和策を続けるとしても円安、大型物価高からの脱出は日銀新総裁の命題であり、そのための交代でもあると考える。

 (5)植田氏は「学者なので(日銀の)政策を論理的に判断する」と言っているので、国民生活を圧迫する円安、大型物価高の副作用、修正、出口について理論的に判断、説明して修正していくことが求められるだろう。
 
 (6)リフレ派黒田総裁の従来のカネの2倍を市場に供給して、円安株高効果を生んで大企業、富裕層優遇の中で大企業の利益が中小企業、地方、国民に「したたり落ちる」(trickle down)アベノミクスは賃上げが物価高に追いつかずに国民生活を圧迫しており、14日に国会で同意を得たうえで植田日銀新総裁誕生となれば現在の日銀の金融政策の問題点、修正、出口に向けた解決策を論理的、理論的に示して実践(theoretical practice)してもらいたい。

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