いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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中国内政問題と米国メリット。 internal affairs of china & america merit

2021-03-12 20:37:02 | 日記
 (1)中国の王毅外相が記者会見で米国を中国への内政干渉と厳しく批判した。香港問題、ウイグル問題での中国への米国の強権、人権批判に対して「核心的利益への侵害は絶対に許さない」(報道)と米国を強くけん制した。

 この厳しさ、激しさは裏返せば中国が抱える「内政問題」(internal affairs)の大きさ、険しさ、深さを表すものであり、パラドックス(paradox)として中国が言えば言うほどに米国にとっては中国の弱点を浮き上がらせるだけのもののように見える。

 (2)米国バイデン政権は「中国は唯一の競争相手」と名指しして対決姿勢を示しており、これに敏感に応えた王毅外相の反撃発言だ。香港問題は1国2制度が返還から50年は約束されていながら、中国は国家安全法制定で香港民主派を排除して直接統治を強めて国際社会から批判、非難を受けており、返還約束をホゴにする中国に対する米国の「内政干渉」は国際秩序からすれば良識ある行動としてとらえられて中国の反発はそれをかえって引き立てることになる。

 (3)王毅外相の記者会見の発言は全人代開催中では異例のこと(報道)といわれて、米国が中国との対決姿勢を強めたトランプ前大統領から国際協調のバイデン大統領に代わって変化を期待したものだろうが、バイデン政権も中国を唯一の競争相手と名指しして対決姿勢を継続する姿勢に対してのあせりを感じさせるものだ。

 一方で中国は新型コロナ、気候変動、世界経済の立て直しなどで米中が地球規模で連携できる、する意向(同)もあわせて示して対話の余地も残した。

 (4)トランプ時代の米中対決、米中貿易戦争は国際秩序、基準の破壊、国際経済へのリスク負荷となって混乱を招いた。中国としては米中貿易戦争のリスクを日本に接近することで打開したい、または日米関係にクサビを打ち込む狙いもあった習主席の国賓待遇訪日だろうがコロナ社会の影響で実現できずに、米国バイデン政権のあたらしい中国政策の変化に期待したのだろうがバイデン政権は同じように中国政策で厳しい姿勢方針がみえて、全人代開催中の異例の王毅外相の米国批判だと考えられる。

 (5)中国にとっては内政ネックの香港、ウイグル強権介入、人権抑圧問題を抱えて、強硬姿勢を貫いているようにみえて米国など国際社会からの批判、非難に対して神経を使っている、警戒している「内政問題」の深さだ。

 中国は海軍力を強大に増強して、海軍力強化で世界の覇権国家となった米国の例に続く覇権国家を目指しており、尖閣領有権問題を抱える日本にとっても脅威となるだろう。

 (6)日米は4月に菅首相の米国訪問でバイデン大統領の最初となる対面式の日米首脳会談を開催(報道)する予定で、中国の動きをけん制する展開だ。

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