いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

偉大であり続ける。 keep great

2019-07-13 19:45:02 | 日記
 (1)トランプ大統領が来年の再選に向けて打ち出したのが「偉大な米国であり続ける」(keep america great)というものだ。支援者向けのキャッチフレーズで中国貿易規制、関税強化にイラン制裁、そしてデジタル課税強化による米国主要IT企業群のGAFA規制強化が進む仏制裁まで準備(報道)する念の入れようで、再選戦略のためにはあたりかまわずに制裁対象にすることが「偉大な米国」というわけだ。

 (2)国内でもフェイスブックが計画する仮想通貨のリブラに対しても「世界を支配する通貨は米ドル」(ツイッター)だと規制強化に乗り出す構えだ。
 かっての米国は理想主義にもとづく寛容で幅の広い価値観を共有する偉大な国家であったが、「偉大」も大きく変化、偏向(bias)したようだ。

 (3)参院選中の日本は政権選択の選挙ではない中、老後2000万円年金問題に改憲、消費税10%引き上げと大きな政策課題が浮上して日本の針路を決める選挙の様相もある。
 参院選後の10月に消費税10%引き上げが控えて、国民の消費増税反対意見が賛成を上回っており、参院選にどう影響するのか注目される。

 (4)安倍首相は10月に消費税10%引き上げれば税収が伸びていることを理由に今後10年間は消費増税は必要ないと説明しているが、それなら当初の15年10月消費税10%引き上げ予定は何だったのかわからないことになる。

 本来なら財政健全化、社会保障財源として活用する消費税分を今回は教育の無償化にあてると変更しながら、今後10年間は消費増税は必要ないというのもわからない説明だ。
 税収が伸びているからといってもとても財政健全化に適切に対応できるものではなくて、自身の政治責任を超えての今後10年間は消費増税が必要ない発言は参院選を意識したものであり、あまりに大ざっぱな無責任発言だ。

 (5)累積国家財政赤字が1000兆円を超えて安倍首相は問題を次世代に先送りしないと公言しており、10月の消費税10%引き上げで今後10年間は引き上げの必要がないでは問題の先送りでしかない。

 安倍首相は20年改憲を目指して今回の参院選も改憲を初めて公約にしたが議論の盛り上がりに欠けて、連立公明党からは改憲に慎重な意見も多く最近の報道では選挙応援の安倍首相から改憲の訴えが消えたともいわれている。

 (6)国民は自民党案の改憲には過半数が反対の意向を示しており、消費増税以上に国民の理解を得るのはむずかしい状況にある。現在衆参の改憲勢力で3分の2以上維持しているが、今回の参院選で改憲勢力の3分の2を維持するのは厳しい政治情勢にあり20年改憲は実現が難しい状況だ。

 (7)今回の参院選で改憲勢力3分の2を下回り、消費増税への批判、不満が強まれば安倍1強にも影響が出て一気に政局が変動する(それでも自民党内、連立の範囲内のもの)ことも考えられて、「偉大な米国であり続ける」トランプ政権との関係もこのままではいかない。

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