政治のユース・U30ｓ。 youth and U30s of politics

　(1)昨今の政府、国会、政府機関のあり様、混乱を見ていると、政治改革が急務だとわかる。政治改革を拒むのは既得権益を守る権力守旧派の古い政治家群だ。
　組織活性化のためには世代交代は必要不可欠な要素ではあるが、政治もそう唱えて社会構造の新旧改革の必要性を説くが、その世代交代がまったく機能していないのが政治の世界だ。

　今だに７０代の政治家たちが実験を握り、国、政治を支配して動かしている。記者会見なんかでは何を言っているのかわからない口回しで結論だけは明言してぶっきらぼうに威圧するのをよく目にする。

　(2)こういう政治家群は表では無関心を装いながら裏では権謀術数、権力掌握の暗闘をくりひろげる昔ながらの政治構造のままだ。
　かっての長期自民党政権時代の権力構造の利権誘導、密室政治の成功を唯一の手本としてくり返している。

　国会議員は選挙区からほとんどが党公認支援を受けて立候補するので、既存の政治家を押しのけてまたは対立して立候補することがむずかしい（できない）政治構造（小選挙区制）になっているので、若手政治家を目指すものには選挙区での既存の年令を重ねた政治家が引退でもしない限りはなかなか世代交代で政界進出する機会を得ることがむずかしい現状で、若い政治家の進出を拒み、政治の世代交代が進まない理由ともなっている。

　(3)それでも現在の政治の世界にも２０代、３０代の若い政治家がいないわけでもない。代表とされるのが元小泉首相の子息の自民党小泉進次郎議員（３７）だ。
　父親が国民的人気の高かった首相で、同じメリハリの効いたはっきりした口調で進次郎議員も国民的人気が高く、自民党内でも選挙時などの国民的関心を集める場面では重宝がられて重用されて発信力が高い。

　若手議員のまとめ役として国会改革などに積極的に取り組んで「２０２０年以降の経済社会構想会議」を立ち上げて活動を展開している。

　(4)肝心の国会は党利党略の中で取り組むとした国会議員の定数、報酬削減は進まない中で、若い議員の構想会議の成果には本家国会のように期待を裏切らないように願いたいものだ。

　スポーツにはユース（youth）、U２３（under23）のようにこれから将来を担う、目指す若手だけの代表選出制度があり、政治の世界でも３０代以下の若手政治家だけで構成する国会機関があってもいいのではないのか。

　(5)本家国会と二重構造の恐れはあるが、若手政治家の発信力を後押しする意欲、挑戦、試みが求められている。