いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

大雪情報の外れ。 failure of weather report of heavy snow

2013-02-07 19:33:08 | 日記
 (1)昔は地上データによる天気図(weather map)の分析、解析による情報提供の天気予想であったからメディアは「天気予報(weather forecast)」と言っていたが、その後地球上層全体をカバーする複数の気象衛星による観測実像データを気象庁(weather agency)のスーパーコンピュータで分析、解析して情報化するシステムに整備され、さらに時代は情報化社会となってメディアも「気象情報(weather bulletin)」と言って天気予想、各種気象情報を提供している。

 「天気予報」時代から比較すれば当然のように予想率が各段に向上し、以前のように「(天気予報が)当たればもうけもの」精度だった時代からすれば相当に正確な「気象情報」時代だ。「気象情報」という意識からか予報士の情報伝達も多岐にわたり、中には「暖かくしてお休みください」とか「一枚脱いで軽装でお出かけください」まであって、皮肉屋からはあなた(予報士)からそこまで言われたくないよという嫌味も聞こえてくる始末だ。

 (2)天気に左右される産業、仕事(建設、観光、スポーツ、クリーニング業ほか)もあり、毎日決まって最新の気象情報を確認して翌日の仕事スケジュールを組む人も多い。情報化社会の中で地域、地区限定の気象情報提供会社もあって有効利用、期待感もある。

 気象庁の提供する天気予報データの精度があがって天気予報から気象情報に変わって、情報を受け取る側からすれば予想精度への信頼性が格段にあがっていくのはメディアの自信感の意図するところであり、パラドックス(paradox)としての「外れ(failure)」た時の自ら招いた情報度への以前と比較にならない影響度(失望感、苦情)だ。

 自然環境を相手にしているとはいえ、以前と違って気象衛星により地球上層をカバーして実像観測(observation)しているからには、気象情報の投資に見合った予想信頼を期待されるのは致し方ないところだ。

 (3)ところが新年に入って、①1月14日首都圏に降った「大雪」は予測できずに鉄道、道路網に終日にわたる大混乱を招いてしまった。避難レーンのない首都高速は終日大停滞、救助の緊急車も辿(たど)りつけない弱点まであらわにして思わぬ自然の脅威(雪国では取るに足らない)に首都圏はマヒ状態となった。

 ②2月4日には気象データ分析、解析の気象庁のスパコンが突然ダウンした(報道)。本体機能の問題ではなくて冷却装置の不具合が生じてオーバーヒート(over heat)したとみられている。

 ③そして、6日の天気図はこの太平洋側(特に首都圏中心)に大雪を降らした低気圧寒冷前線と「同型」のために気象庁は首都圏が再び大雪になると予報をしたが、結果は都心部、首都圏で積雪は観測されずに庭園などがうっすらと雪化粧した程度で、予報は見事に今度は「いい」方向に「外れ」た。

 しかし、時は大学受験シーズンですでに大雪情報で電車は間引き運転を決めており、このあらかじめの安全対策の「電車の遅れ」に対して気象庁に責任苦情が集中した(報道)。

 (4)天気予報時代なら「またか」で済むところも、気象情報時代ともなると「当たって当然」の感覚、「外れ」もしたら責任問題とばかりの苦情だが、情報化社会のメディアが自ら招いた、あるいは受け取る側があれこれつくりあげた「信頼神話(reliance legend)」だった。

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