(1)首相の顔から笑顔が消えて久しい。しかし、連日の朝、官邸に入る時から眉を寄せた
苦渋の表情でちょっと前かがみで足早に通り過ぎる(映像)、いかにも自信なさげな姿勢は
いただけない。
笑っていられるような政治情勢ではない難問山積で、にっちもさっちもいかない内外を取
り巻く四面楚歌の国政運営だ。内閣支持率も20%近くに急落して国民の失望も大きい。
もちろん誰のせいでもない、首相のリーダーシップ不足というよりは不作為のせいだ。
もっと真面目に「有言実行」型で国政運営に当ってもらいたいものだが、大言壮語で言う
言葉がむなしくて、今や誰もが信ぴょう性のあるものとは感じていない。4か月前の「これ
からが本格的な仕事内閣」、「有言実行内閣」のキャッチ(catch phrase)がむなしい。
国民は毎日、首相の顔を見せられているのだから、せめて振舞いだけでも普通でいいか
ら自然に振る舞って、国民にストレスを感じさせない配慮をするべきだ。
昨年、国民の圧倒的支持を受けた民主党の政治理念、「志」に原点回帰して「有言実行」
をひとつひとつ実績として積み上げていくしか、ない。いつもより意識的に歩く姿勢は背筋
を伸ばして、ゆっくりリズムを取り、顔を上げて余裕を意識して見せて歩いてごらんなさい。
今の首相は、まるでしかられた子どものようだ。
(2)内外の政治情勢は、緊迫を加えた。朝鮮半島は、「戦争」をマグマ(magma)にして不
安定な「休火山(dormant volcano)」だ。過去に幾度となく小噴火を繰り返して、この23
日に今までのように軍事施設への標的に留まらずに、北朝鮮側からの韓国側の島への
住民無差別の2時間にわたって断続的な170発程度の砲弾攻撃(報道)が起きた。
北朝鮮の特異な軍事独裁、全体主義(先軍政治)体制から、国連決議による国際的な制
裁措置により、ひとり北朝鮮は国際社会から孤立を深めていった。最近は、後継者問題もあ
って国際社会(とりわけ米国)に向けて挑発的な行為で注目を引く行動が目立っていた。
今回の攻撃も、着弾映像からは規模の大きな攻撃とは思えずに事態は国内外に向けた自
己満足型の問題注意喚起のつもりだろう。しかし、死亡者も出て民間への被害も拡大してお
り、そもそも「戦争」をマグマにした「休火山」地帯だけに到底理解できない国際世論に逆行
した国家蛮行だ。エスカレート(escalate)次第では、韓国、米国、日本に中国を巻き込む不
測の戦争休火山だ。
(3)北朝鮮からの攻撃のあった海域は、韓国、北朝鮮が双方の主張する排他的海域(境界
線)がクロスするところで、韓国、米軍がここで軍事演習を実施していることが北朝鮮を刺激
したとの見方もある。世界から孤立する軍事独裁国家への軍事的な外的刺激は、「戦争」と
いうマグマを抱える休火山地帯では、無用だ。
経済発展に軍事強化の中国にとって、アジアでの唯一の同盟国とも言える北朝鮮だ。何
かと北朝鮮を擁護する中国だが、中国の国際社会での立場も一定の存在感を持ってきてお
り、ここは国際世論が中国に働きかけて北朝鮮の無謀な挑発を抑制させる責任を負わせる
必要がある。
国際社会はイデオロギー闘争の時代から、経済協調主導のグローバル化共益世界にす
でに転換している。ひとり世界から孤立して遅れてイデオロギー闘争にすがる北朝鮮に対し
て、影響力を持つ中国がマイ・バランス(my balance)で北朝鮮を擁護するだけでなく、相応
の働きかけで東アジアの安定に努めるべきだ。
そうでなければ、それはまた中国の国際社会からの孤立化、批判による経済発展の国力
にも翳(かげ)りを見て、中国自身にも降りかかってくる火の粉だ。
苦渋の表情でちょっと前かがみで足早に通り過ぎる(映像)、いかにも自信なさげな姿勢は
いただけない。
笑っていられるような政治情勢ではない難問山積で、にっちもさっちもいかない内外を取
り巻く四面楚歌の国政運営だ。内閣支持率も20%近くに急落して国民の失望も大きい。
もちろん誰のせいでもない、首相のリーダーシップ不足というよりは不作為のせいだ。
もっと真面目に「有言実行」型で国政運営に当ってもらいたいものだが、大言壮語で言う
言葉がむなしくて、今や誰もが信ぴょう性のあるものとは感じていない。4か月前の「これ
からが本格的な仕事内閣」、「有言実行内閣」のキャッチ(catch phrase)がむなしい。
国民は毎日、首相の顔を見せられているのだから、せめて振舞いだけでも普通でいいか
ら自然に振る舞って、国民にストレスを感じさせない配慮をするべきだ。
昨年、国民の圧倒的支持を受けた民主党の政治理念、「志」に原点回帰して「有言実行」
をひとつひとつ実績として積み上げていくしか、ない。いつもより意識的に歩く姿勢は背筋
を伸ばして、ゆっくりリズムを取り、顔を上げて余裕を意識して見せて歩いてごらんなさい。
今の首相は、まるでしかられた子どものようだ。
(2)内外の政治情勢は、緊迫を加えた。朝鮮半島は、「戦争」をマグマ(magma)にして不
安定な「休火山(dormant volcano)」だ。過去に幾度となく小噴火を繰り返して、この23
日に今までのように軍事施設への標的に留まらずに、北朝鮮側からの韓国側の島への
住民無差別の2時間にわたって断続的な170発程度の砲弾攻撃(報道)が起きた。
北朝鮮の特異な軍事独裁、全体主義(先軍政治)体制から、国連決議による国際的な制
裁措置により、ひとり北朝鮮は国際社会から孤立を深めていった。最近は、後継者問題もあ
って国際社会(とりわけ米国)に向けて挑発的な行為で注目を引く行動が目立っていた。
今回の攻撃も、着弾映像からは規模の大きな攻撃とは思えずに事態は国内外に向けた自
己満足型の問題注意喚起のつもりだろう。しかし、死亡者も出て民間への被害も拡大してお
り、そもそも「戦争」をマグマにした「休火山」地帯だけに到底理解できない国際世論に逆行
した国家蛮行だ。エスカレート(escalate)次第では、韓国、米国、日本に中国を巻き込む不
測の戦争休火山だ。
(3)北朝鮮からの攻撃のあった海域は、韓国、北朝鮮が双方の主張する排他的海域(境界
線)がクロスするところで、韓国、米軍がここで軍事演習を実施していることが北朝鮮を刺激
したとの見方もある。世界から孤立する軍事独裁国家への軍事的な外的刺激は、「戦争」と
いうマグマを抱える休火山地帯では、無用だ。
経済発展に軍事強化の中国にとって、アジアでの唯一の同盟国とも言える北朝鮮だ。何
かと北朝鮮を擁護する中国だが、中国の国際社会での立場も一定の存在感を持ってきてお
り、ここは国際世論が中国に働きかけて北朝鮮の無謀な挑発を抑制させる責任を負わせる
必要がある。
国際社会はイデオロギー闘争の時代から、経済協調主導のグローバル化共益世界にす
でに転換している。ひとり世界から孤立して遅れてイデオロギー闘争にすがる北朝鮮に対し
て、影響力を持つ中国がマイ・バランス(my balance)で北朝鮮を擁護するだけでなく、相応
の働きかけで東アジアの安定に努めるべきだ。
そうでなければ、それはまた中国の国際社会からの孤立化、批判による経済発展の国力
にも翳(かげ)りを見て、中国自身にも降りかかってくる火の粉だ。