米国の疾病管理予防センターの公表資料では、
2017年に中国から送りこまれた麻薬性能を
備えた合成鎮痛剤のオピオイドの過剰摂取で
およそ5万人が死亡した。
合成鎮痛剤のオピオイドは、フェンタニルと
呼ばれる成分から合成され、フェンタニルは
ヘロインの50倍、モルヒネの100倍の鎮静
効果を備えている。
この薬物が、中国から郵便封筒に潜ませて
米国内に送り込まれてくる。
中国国内では、フェンタニルは野放し状態に
あり、容易に入手が可能だ。
最近の中国に絡む、もう一つの大きな薬品の
問題は、中国で製造されて米国を含む多国籍の
製薬企業に輸出されている原薬材料に、発がん
性を備えた物質のN―ニトロソジメチルアミンが
混入されていることが判明し、米国食品医薬品局
(FDA)は、再三にわたり警告書を出しているが、
改善されぬと輸入禁止となる。
中国には現在、国内市場に供給する原薬製造
企業が約5,000社あり、うち1割が輸出業者だ。
中国が世界に輸出した医薬品・健康補助食品は
2017年には前年比3%増の560億ドル(約5兆
7200億円)に達している。
また、中国の原薬の生産量は世界の生産全体の
およそ4割を占めており、輸出額は290億ドル
(約3兆216億円)に上り、世界最大の供給国だ。
中国への原薬などの供給依存はリスクが高い。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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