旅限無(りょげむ)

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目くじらを立てる時? 其の弐

2010-05-13 09:40:44 | 日記・雑学
……上海万博にパビリオンを初出展した北朝鮮館が、設備故障を理由に5日午後から6日午後にかけて一時閉館……雨天となった5日、北朝鮮館で雨漏りが見つかり、さらに、平壌市内をイメージした展示スペースの橋が来場者の重みで一部破損したため、緊急修理を行ったという。金正日総書記の5日の北京入りとの関連を憶測する情報も流れたが、実際のところ北朝鮮館の“安普請”が問題だったようだ。……壁一面の平壌の写真、指導理念の主体思想の塔や高句麗壁画のレプリカなどがいずれも張りぼてで飾られ、係員は北朝鮮の切手など土産物販売にいそしんでいる。建物や展示など中国側の資金援助で建設されたとの情報もある。
2010年5月6日 産経ニュース

■万国博覧会に参加する資格と能力と意志が有るかどうか、それを勘案するのも主催国の務めのはずなのですが、数と量と規模が大きいことがすべてに優先してしまうチャイナが主催すると、こういう事が起こります。おそらく雨漏りによる閉館に「目くじら」立てて怒り狂った客は一人も居なかったのではないでしょうか?「怖いもの見たさ」で足を向ける暇人は少ないようですし、血で固めた同盟関係にあるチャイナの人民は欧米各国や日本の展示館に押し寄せているようですから、急に北朝鮮館が閉鎖されても、何の問題もなさそうです。

■でも、パビリオンではなく北朝鮮の国家体制が閉館ならぬ崩壊となったら、周辺国は「目くじら」立てて怒っている場合ではなくなりますから、その点は御用心、御用心。個人的にはまったく興味が湧かない上海万博ですが、この種のニュースが否応も無く世界に向けて発信される点は好意を以って見守りたいと思っております。

■日本ではいよいよ世間は「選挙モード」に入ったようでありますから、何に「目くじら」を立てて選挙に臨むか、有権者各位はそろそろ心の準備をしておかねばなりませんぞ。
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