リコールが起こる訳。

2009年04月24日 | 日々のこと
 この頃なんの騒ぎもなく車を初めとして、設備機器にもリコールの案内が届く。かって某自動車メーカーが屋台骨を覆させられるほどの、マスコミのフィバーもあったが、今はそれもない。慣れとは恐ろしいものである。

 リコールは情報公開の流れからくる最近の傾向からきているのだと単純に思っていた。まあ外国で造られる物に関しては、仕方ないかもという認識はあったけど。

 23日のNHKラジオを聞き流していたら、製造業の現場の事情がリコールにつながっているという話であった。
 日本の製造現場は教育に力をいれていたが、製造現場に派遣が認められた時点から、その教育が十分されなくなってきているのだそうだ。

 何事もコストが優先され、人も使い捨て時代に突入した。

 その結果、リコールが増えた。・・・・早く言えばだが。

 それ以外にも理由はいっぱいあるだろうが。

 聞きながら、なにか背筋にゾッーとしたものを感じた。日本中のあらゆる物づくりの現場で同じような現象がおきていると。
 技術の取得や継承が、非常におろそかにされてきている。汗を流す仕事よりも、マネーゲームのようなパソコンやペーパー上の仕事がよしとされる時代に流れた傾向があった。・・・・ここにきてかなり反省はされているけれど。

 物づくりは海外で、という傾向もいっぱいあったような気がするけれど、これでいいのかと、いつも心の片隅にざらざらとしたものを感じていた。

 国民総生産も中国が日本を抜くのも、時間の問題だ。ひょっとして今年あたりかもしれない。経済大国だとおごっていたつけは、早々にやってくるだろう。

 家づくりの現場だって、弟子がいない職種を見れば、今はいいけれど・・・と不安になる。いずれ工場生産型の家しかできなくなってしまうのだろうか。

 技術の継承も口で言うのは簡単だけど、生活の糧という裏づけなくして継承は不可能なのだ。だからその責任は国民全員にあるということだ。

 私たち日本人は未来を「どんなふうに」したいのだろうか。そして未来に何を残したいのだろうか。

 起きぬけに聞いたリコールの話で、果てしなく日本の未来を憂いてしまったのでした。
依田 美恵子

    軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


ポチットお願い!にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村 住まいブログ
ブログランキング・にほんブログ村へ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする