1冊の本から思い出したこと。

2007年04月07日 | 読書
 春日さんの山登りの本を読んでいたら、突然に昔のことが思い出された。
小学校2年の春の遠足で神津牧場に行った。1年生から3年生までの小さな村の50人ばかりの分校であった。山を越えればお隣は群馬という山奥、本校まて゜子供の足で行きは1時間、帰りは1時間半。
 そんな訳で3年生までは分校である。

 その遠足の帰り山を下ってきて点呼をしたら1人足りなかったのである。
誰だったのだろうと考えたら、3年生の顔が浮かんできた。昔の子供は山歩きなんて当たり前だからそんなにビックリはしなかったけれど、引率の先生は青くなっただろうな。大騒ぎにはなったけど無事落着した。

 今まで思い出したこともないことが突然思い出された、あの日の遠足がなぜこんなに鮮明に思い出されるのかと考えたら、学校新聞に遠足の作文を書いたからである。神津牧場のジャージー牛のこと。野ばらの木にいっぱいいた毛虫の塊り。
休憩時間になつたとたん、魚肉ソーセージ(当時とても高価だったもの)1本をまるかじりして先生に叱られた弥寿雄ちゃんは今は農協の支所長さんだ。でも一人居なくなったことは書かなかったな。どうしてだろうか、子供にとってはそんなに問題ではなかったということなんだろうな。

 バス通学ができるようになって分校はなくなり、そして校舎も壊され記念樹の桜の木も伐られてもうない。校庭は今はケートボール場になり、私たちの親世代がそこで新たな思い出づくりをしている。

 1冊の本から思い出したこと。
                         美恵子
 
  
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