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「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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チェルノブイリで健康被害を聞き続けた『チェルノブイリの祈り』のアレクシエービッチ氏がノーベル文学賞。

2015-10-09 02:48:18 | 福島第一原発と放射能

大変に厳しい報告を都内から聞きました。『チェルノブイリの祈り』で書かれているような内容が、押し寄せてくるまでに、もうそんなに時間はありません。状況を伝える手を緩めてはならないと再認識しています。

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ノーベル文学賞というのは、その作家の文学的作業全体に与えられる賞です。

ですから、個別の作品ごとにその作品的価値がいろいろと考えられ、その作家の作品群全体を評価して、賞になると思います。勿論、文学的に特に優れた特定作品の評価が前提にもありますが。

今回、ノーベル文学賞を、ベラルーシの作家でジャーナリストの、スベトラーナ・アレクシエービッチ氏(67)が受賞しました。もともと新聞記者だった人。

代表作は『戦争は女の顔をしていない』(1984)、『ボタン穴から見た戦争』(1985)などです。。

この方の文学作品の評価は、いろんな考えがあると思います。

しかし、その文学的価値と併せて、実は大きく評価されることであるのは、ご本人がチェルノブイリ原発事故によって、彼女の国、ベラルーシで大きな影響が出ていることを受け止めて、その内容をまとめて伝えていることが実は大きいと僕は思います。

文学という世界の中の作家であれ、その社会的政治的スタンスの立場によって、その人物の全体に対して、本質的評価が定まります。

スベトラーナ・アレクシエービッチさんは、インタビュー集『チェルノブイリの祈り』に代表されるように、そうしたチェルノブイリ原発事故による健康被害などに関して聞き取りをまとめるというスタンスが、本人の評価に大きな影響を与えていることは、間違いありません。

1994年に、ベラルーシがルカシェンコ大統領の政権になり、彼女のインタビュー集『チェルノブイリの祈り』は、ベラルーシで事実上の発禁処分になっていた筈です。

本人も、ベラルーシ国内にいることができず、西ヨーロッパで長い間、滞在していたと思います。

これは僕らがよく知る、ベラルーシ人、バンダジェフスキー博士とも共通する部分がある、過酷に弾圧された状況であると思います。

 実は先ほど、バンダジェフスキー博士とも、彼女の受賞に関してネットで話したのですが、チェルノブイリの、特に健康被害を記した内容を多く含む、彼女の作品が評価されて、ノーベル文学賞を受賞したことを、博士は大変に喜んでいました。

 スベトラーナ・アレクシエービッチさんの根幹が僕や貴女とどのようにシンクロしているのかは、『チェルノブイリの祈り』から、この一節を引用すれば、被曝を懸念する貴女に、はっきりわかると思います。

 「最初はチェルノブイリに勝つことができると思われていた。ところが、それが無意味な試みだとわかると、口を閉ざしてしまったのです。自分たちが知らないもの、人類が知らないものから身を守ることはむずかしい。」


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 盛岡で初開催【10/18(日) 木下黄太講演会 in盛岡】

13時半―16時 (開場・受付13:15~)

  会場:盛岡市アイスアリーナ 第2会議室 

 (盛岡市本宮5-4-1 Tel:019-658-1212)盛岡駅からのバス路線:盛岡駅前東口10番バス乗場より盛南ループ「200」下川原先廻りに乗車→アイスアリーナ前で下車 所要時間約11分

   申込み&詳細⇒http://www.kokuchpro.com/event/45195674a463dbf0d0d26888a4c69516/

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 秋田は3年半ぶりに伺います。

 【10/19(月)木下黄太講演会in秋田】

 「原発事故の放射能影響 チェルノブイリとの比較」

 10月19日(月)午後6:00~8:00

 秋田市にぎわい交流館AU(あう)4階研修室1

  秋田駅西口から徒歩10分 新・秋田県立美術館隣接 秋田市中通一丁目4番1号

 参加費 無料 (主催団体の意向で無料。資料代のみ300円。)

 主催:  環境と暮らしを考える集い(問い合わせ:村上 090-7567-2562 lazycat@ed.akita-u.ac.jp

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福岡市南部エリアでも開催 【10/24(土)木下黄太講演 in南福岡】 

 

申込み⇒http://www.kokuchpro.com/event/9c5b6246dcc47fd8919e25325a990be8/

 「放射能による健康被害と現状について」

 会場 博多南地域交流センター さざんぴあ博多  多目的ホール

福岡市博多区南本町2丁目3番1号 西鉄雑餉隈駅徒歩2分、 JR南福岡駅徒歩9分

開場 9:15  開演 9:40〜11:40

「2011年3月11日から早くも4年半が経ちました。放射能被爆による健康被害も一層深刻さが増しています。

 九州でも川内原発が再稼動すると同時に、火山・桜島が活性化するなど懸念は広がります。

 現実に冷静に対処していくためにも、今私たちに最も必要なのは正しい情報です。

 放射能による健康被害と現状について、ジャーナリスト木下黄太さんからお話をうかがいます。

 参加申込みはこくちーずからお願いします。事前申込が参加費がメリットがありますので、ご予約ください。」 

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