塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ロットとプーマの開発の日々

2011-01-04 21:48:56 | 日記
 しかしロットはゼロ・グラビティの開発、成功により靴紐の無いサッカースパイクの
未来に手ごたえを感じたのでしょう。昨年のワールドカップ用に

 「ゼロ・グラビティウルトラFG」

 をより低価格の21000円で発売したんです。(色は白と黒、黒と白の2色展開)

 アッパーの素材はマイクロファイバーから変更はありませんが、

 「ツイスト・アンド・ゴー」

 と呼ばれる、スピード、安定、安全をより進化させた新しい技術の導入にも成功したの
です。

 一方プーマのほうも、ディスクシステム搭載のシューズは復刻版として発売されますし
僕も学生時代はこのディスク搭載のシューズを、何足か所有していました。

 ディスクは当初システムの解除を、ディスクの中央を指で押すことにしていましたが、
やがてディスクにフックをつけて、そのフックを上に引っ張るとシステムが解除される
より優しいシステムに生まれ変わりました。

 またディスクもデザインのひとつとして捉え、ディスクに矢印を刻印したんです。

 つまり

 「紐の代わりにこの円盤を回転させてください。」

 というプーマのメッセージが、矢印に込められているんです。

 ちなみにこのディスクシステムの発想は、今プーマ以外のブランドでも取り入れている事
が多く、いかに1991年当時のプーマの発想が未来を予測していたかがわかります。

 (例えばアウトドアシューズの「TreKSta」がボアシステムと彼らが呼ぶ、リール
  をワイヤーで巻き取るシステムを靴に搭載してます。

  彼らは韓国のブランドで、リールを巻き取るワイヤーは、ディスクと同じ円盤の形です。)

 アッパーのデザイン、ソールのデザイン、靴を作る会社にとってそれは設計とテストの日々
なのでしょうが、そのおかげで僕たちは耐久性に優れた靴を履けるのですから、靴のブランド
には改めて感謝しないといけません。
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ロットのゼログラビティが、前例を打破る

2011-01-04 21:31:03 | 日記
 カルチョ2002の2006年5月号の60ページに、この

 「ゼロ・グラビティ」

 の広告が掲載されています。

 価格は22050円と高めですが、その流線型の美しいデザインと白と金の2色で構成
されたアッパーは、多彩な色彩が一般になった現在のサッカースパイクとは異なり、非常
に清潔感に溢れています。

 「ロットの技術は新たな可能性を生み出した。
  コンセプトはゼロ。君たちはゼロを手にする時、初めてゼロの感覚を経験することに
  なるだろう。」

 広告にはゼロ・クラビティがいかに優れたスパイクであるかが記載され、隣には当時
フィオレンティーナに所属していたイタリア代表FW、ルカ・トニの姿も映っています。

 この2006年5月号では、58-59ページにロットの社長アンドレア・トーマット氏
のインタビューも掲載されており、ゼロ・グラビティの特徴を誇らしげに語っています。

 「紐の無いシューズは世界初」
 「アッパーには軽量マイクロファイバーを使っているので、靴紐がなくとも足にフィット  
  する。」

 同時にトーマット氏は

 「できる限り素足に近い状態を目指すにあたって、人工物を減らせばいいと考えた。」

 と述べています。

 確かに足は足で独立していますし、足には幾つもの血管が通っています。ですから靴紐
は足が靴を纏うために不可欠のものですが、その紐が足の自由を奪っていたんですね。

 ただトーマット氏の思惑とは裏腹に、ワールドカップでロットの契約選手がこのゼロ・
グラビティを履く機会は多くなかったようです。

 ロットはゼロ・グラビティと同時に、靴紐のあるスパイク

 「ゼロ・レジェンダ 15750円」
 「ゼロ・エボリューション 12600円」

 も発売しました。

 選手達は皆通常の形のスパイクを選んだんですね。選手達にとってゼロ・グラビティの
デザインは、最新鋭すぎたのかもしれません。
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プーマのディスクシステム

2011-01-04 21:14:58 | 日記
 今から遡る事20年前、プーマはシューズと足との一体化を極限まで追求し、遂に
新しいテクノロジーである

 「ディスク・システム」

 を発表し、世間を騒然とさせました。

 何故ならディスク・システム搭載のシューズには、お決まりの靴紐がついておらず、代わ
りにディスク、文字通り円盤が甲の部分に装着されていたからです。

 アスリートにとって、靴紐がほどける事ほど厄介なことはありません。

 例えば駅伝やマラソンでは靴紐を結びなおす時間がありませんし、他の競技でも転倒や
プレーの妨げの大きな要因に繋がります。

 そこでプーマが考案したテクノロジーが、靴紐の変わりにワイヤーを付け、そのワイヤー
を円盤(ディスク)で巻き取る事で、靴の履き心地の調整を行うというものだったのです。

 これならば靴紐がほどける不安から解放されますし、このディスクが搭載されたシューズ
には、当時プーマの衝撃吸収の最先端である

 「トライノミック」

 も採用されていたため、足の保護という点でもプーマは万全を期していました。

 ただサッカースパイクにディスクは搭載されませんでした。

 プーマは基本甲の部分にディスクを搭載していましたから、ボールを蹴る際に邪魔になる
と考えたのでしょうが、この

 「靴紐の無いシューズ」

 に感化されたのは、消費者だけでなく他のシューズブランドも同じでした。

 例えばナイキがアウトドアシューズとしてリリースした「エア・モック」がそうですし、
サッカースパイクで言えばアディダスのF50がそうですね。

 F50は靴紐がほどけないように、甲の部分を覆うパーツが装着されていました。

 そして2006年、遂にサッカースパイクから靴紐が消える時がきました。

 それがロットがワールドカップドイツ大会の為、開発に3年の時間を要した最新鋭のスパイ
クである

 「ゼロ・グラビティ」

 だったのです。
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山梨学院附属高校8強へ進出

2011-01-04 14:08:15 | 日記
 高校サッカーでは山梨学院附属が見事8強に進出し、2連覇が現実味を帯びてきまし
たが、選手と監督に油断はないでしょう。

 また青森山田の柴崎も、周囲を唸らせるプレイを披露しているようですから、鹿島
アントラーズの関係者も大きな手ごたえを感じていると思います。

 年始にかけて山陰地方ではかなりの雪が積もったようですが、都心に積雪の気配は
無いので、このまま順調に試合を消化してゆくと思います。

 僕が高校サッカーと雪で真っ先に思い出すのが、1997年の第76大会の決勝

 「東福岡VS帝京」

 の一戦です。

 この試合は東福岡に本山、帝京に中田と今もアントラーズの主軸として活躍する
有望株がいたこともそうですが、稀にみる大雪でボールは蛍光ボールに変更され、
選手達は視界の悪さとぬかるんだ足下に、大きな苦戦を強いられました。

 (試合は2-1で東福岡の勝利。
  彼らはこの年、同一年で三冠を達成し大きな話題を集めました。)

 サッカーはウインター・スポーツとして欧州では認知されていますが、豪雪の際は
試合は延期になりますし、主要クラブの多くは観客席の暖房施設も充実していますが、
国立競技場に暖房は完備されていないですし、学生トーナメントですから順延もでき
ない。

 主催者も応援の方も、選手以上に苦しんだ1日だったと思います。

 僕は今年も後輩たちの歓喜の姿を見たいですが、それは甲府の皆さんの方が強いでしょう
ね。

 もし連覇を果たしたなら昨年以上に優勝パレードは盛り上がり、選手達は大きな祝福
を浴びるはずです。

 (参考文献 日本代表選手黄金伝説 宝島刊 2006年)
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持続というパワー

2011-01-04 13:55:07 | 日記
 皆さんは正月休みどのように過ごされていますか?

 僕は今日ようやく正月休みですが、明日はまた出社します。

 この時期になると、「箱根駅伝」「高校サッカー」の中継をゆっくり見たいと常に
思いますが、今年もその願いは叶えられませんでした。

 それにしても箱根駅伝の山梨学院は残念でした。

 山梨学院は僕の母校ですので、毎年結果は気になるものですが、今年は総合成績で
12位、2012年の出場を得る為には、予選を突破する必要があります。

 この予選突破は非常に難しい。

 今回は老舗の順天堂大学、神奈川大学などがエントリーしていませんでしたが、予選を
突破できなかった様子なんです。

 従って過去3度の優勝を誇る我が母校も、予選突破できる保証は何も無いのです。

 箱根駅伝は、毎年参加するからこそ意義があり、その経験が監督と選手、そして後輩たち
に引き継がれてゆくわけです。

 その経験はチャンピオンズ・リーグも同じですよね。

 例えばインテル。

 2008-09シーズンはその年決勝に進出するマンチェスター・ユナイテッドに惨敗。

 そこで指揮官モウリーニョは、

 「イブラヒモビッチ頼みの攻撃からの脱却」
 「4-3-1-2の布陣変更」

 を念頭に置き、2009-10シーズン見事欧州仕様のクラブに作り変えました。

 でもそれ以上に選手達が、クーペルやマンチーニ時代からチャンピオンズ・リーグの雰
囲気た戦い方を熟知していた点もあると思います。

 もちろんそれまでの戦い方で優勝していたわけではありませんし、2006-07シーズン
のバレンシア戦では乱闘騒ぎもあったくらいです。

 しかし選手と監督が蓄えてきた経験が最後に

 「知悉」

 となり、優勝の大きな原動力になったと僕は思います。

 やはり持続というパワーは、僕らが考えている以上に大きいような気がします。
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