塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

監督の事業仕分け(2)

2011-01-18 23:16:46 | 日記
 3・戦術型
 
 例 ラファエル・ベニテス ジョゼ・モウリーニョ 

 サッカーの世界で偉大な「戦術」を発明した監督は、時代を超えて尊敬されるものです。

 古くは「WM」システムの提唱者ハーバード・チャップマンがそうですし、オランダ
サッカーの発展に寄与したリヌス・ミケルスとヨハン・クライフがそうです。

 しかし現代サッカーに一番大きく関係している監督は
 
 アリゴ・サッキと「ゾーンプレス」でしょう。

 サッキ自身はゾーン・プレスの原型を、1974年ワールドカップのオランダ代表
と発言していますが、彼らの唱えた「トータル・フットボール」を、現代に誰もが
わかる形で示した事、これがサッキの功績でしょうね。

 しかし偉大な戦術家はその戦術遂行のため、時に選手に必要以上の

 「自己犠牲」

 を求めます。

 サッキ自身マルコ・ファンバステンとルート・グリットとの諍いが起き、ベニテスは
マテラッティとの仲が険悪でしたし、モウリーニョもカカを戦力としてみなしていない。
という噂がたちました。

 歴史上の革命にはおびただしい血が流れてきましたが、サッカーの世界では血ではなく
「心」が流れるといえますね。

 4・激情型

 例 アレックス・ファーガソン

 ファーガソンの哲学は

 「クラブよりも尊い選手はいない」

 というものです。従って選手の天狗の鼻が折れないとみるや、すぐにその選手をトレード
してしまいます。

 言い換えればポール・スコールズやライアン・ギグズは、クラブと代表の成功に甘んじる
ことなく、謙虚に日々の練習に取り組んできた。

 そうファーガソンは捉えているのでしょう。

 逆に選手のトレードが相次ぐと、ファンとメディアからの非難が殺到します。

 特にベッカムをトレードする再、スパイクを投げつけて彼を流血させたように、自身の行
動でクラブに迷惑をかけることもあります。

 2回に渡って僕なりに監督のタイプを4種類にまとめてみましたがどうでしょうか?

 サッカー監督と言うのは選手の経験がなくともできるのがその魅力ですが、監督自身は毎日
様々な試練に遭遇していることを僕たちは忘れてはいけません。

 つまりサッカー監督は

 「なりたい!!」

 と思ってもなれるものではありませんし、同時にそのなりかたは人それぞれというわけです。
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監督の事業仕分け

2011-01-18 23:03:31 | 日記
 では今回のブログでは、僕が監督をいくつかのカテゴリーに分類して見たいと思い
ます。

 サッカー監督の「事業仕分け」というわけです。

 1・プレイヤーズ型
 例 フランク・ライカールト カルロ・アンチェロッティ

 アメリカでは選手の気持ちを慮れるプロのコーチを

 「プレイヤーズ・コーチ」

 と呼びます。今僕が挙げた2名の監督は選手の心情を汲みながら、指揮を執っている
と思います。
 
 実際ピルロやパトがチェルシーに移籍すると噂が起こったのは、それだけミラン時代
のアンチェロッティが選手と良好な関係を築いていた証明でしょうし、ライカールトも
バルセロナ時代、選手への干渉を最小限にしたことで、結果を残す事に成功しました。

 しかしプレイヤーズ型には、「厳しさ」にかけるきらいがあります。

 一度緩んだ手綱は、なかなか元には戻りませんから、ライカールトのように側に怒る
事を躊躇しない副官(彼の場合はテン・カテ)を置くと良さそうです。

 2・厳格方
 
 例 ハビエル・クレメンテ ジョン・トシャック ファビオ・カペロ

 プレイヤーズ型とは完全にあべこべの監督と言えるでしょう。

 クレメンテがかつて

 「勝ち点3こそが最高のスペクタクル」

 と豪語したように、その戦術は時に「退屈」とファンとメディアから批判されることも
ありますが、全く意に介しません。

 ただ再建屋としての力量は一目置かれるもので、カペロのようにローマ、レアルを優勝
させるなど実績を残す監督も存在します。

 ただカペロ最大の功績は、レアル時代の2007シーズン、一度は見限ったベッカムを
の再起用に踏み切ったことでしょう。

 このタイプは人に頭を下げないことが欠点ですので、カペロの態度は大きく賞賛される
代物と言えます。
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サッカー監督に見るリーダー像

2011-01-18 22:46:27 | 日記
 僕は手許に歴史を舞台にした本が幾つかあります。

 例えば池波正太郎先生の代表3部作

 「鬼平犯科長」「剣客商売」「仕掛人 藤枝梅安」

 は全巻揃えて繰り返し読んでいますし、塩野七生さんの「ローマ人の物語」も好んで
読みます。

 それら作品の全てがリーダーと部下の関係、そしてリーダーになる人物が備えているべき
資質について深く言及してあるのですが、僕がこれらの作品を読むのは

 「僕がリーダーになりたい」

 から読むのではなく

 「リーダーになる素質が無いから、読んでいて興味が湧く」

 といういささか矛盾している自分の心情に最近気づきました。仕事でも自分のミスを
認めて謝罪することはあっても、他の人間に指示を出して動いてもらうことはまずあり
ませんしね。

 日本の書店ではリーダー論に関して、様々な分野で成功と遂げた人物の作品が売られて
います。

 例えばビジネスならばアップル社のスティーブ・ジョブズ氏や、松下(現パナソニック)
の礎を築いた松下幸之助氏がそうですし、プロ野球やJリーグなど、スポーツの分野から
もリーダー論の本は沢山出版されています。

 僕はみなさんがリーダーになりたいとお考えかどうかはわかりませんが、サッカーの監督
の言動を見ていれば、おのずとリーダーに問われる資質は自然と見えてくると思います。

 エバートンのデビッド・モイーズのように、豊かでない財政事情の中で

 「選手の用兵(会社でいうところの部下の扱い)と自身の情熱」

 で結果を出している監督がいれば、チェルシーのアンチェロッティのように、異国のリーグ
に挑戦して初年度からリーグ優勝に導いた猛者もいます。

 この場合を会社で例えれば、海外赴任に伴う現地の従業員との関係と言えるでしょう。

 サッカーの監督と言うのは、リーダー像を思い浮かべる際の格好の

 「サンプル」

 だと思うのです。

 従って監督の声を本にしたい。という出版社が数多く存在すると僕は考えます。
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インテルのキャプテンサネッティがセリエA519試合出場を達成

2011-01-18 18:33:31 | 日記
 前任者のラファエル・ベニテスはインテルに新しい戦術、方法論と言っても良いでしょ
うが、ポゼッションを軸としたサッカーを展開しようと試みましたが、彼の意思は志半ば
で頓挫しました。

 一方のレオナルドの場合、ベニテス時代より確実に

 「縦に早い」

 サッカーを展開していますから、選手達の馴染みのある戦い方でもあるわけです。

 そんな中、インテルは主将のサネッティが

 [セリエA519試合出場」

 という金字塔を打ち立てました。

 この519試合というのはセリエA歴代3位タイの数字であり、

 「ミスター・インテル」

 と讃えられたDF、ジュゼッペ・ベルゴミが記録した試合数と同じなんです。

 従ってサネッティは次の試合で起用された瞬間、インテルの選手として最もセリエAの
舞台に立った選手になり、加えて出場数単独3位にもなるわけです。

 ベルゴミはマルチェロ・リッピが監督に就任した1999シーズンに引退しました。

 まだ彼自身はまだ現役を続けたかったようですが、リッピから残留要請は無かったのです。

 サネッティはチャリティにも情熱を傾けている人間で、奥さんのパウラ夫人とともに

 「Pupi」

 と呼ばれる基金を設立し、多くの貧しい人々に手を差し伸べています。日本でもこの
Pupiが手がけたシリコンバンドが売られた事があります。

 サネッティのかつてニックネームは、イタリア語でトラクターを意味する

 「トラットーレ」

 でしたが、今は皆が敬意を込めて「カピターノ」と呼びます。

 カピターノ自身は今年で38歳を迎えるのですが、末永くインテルの一員であって欲しい
ものです。

 
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レオナルド、インテルを4連勝に導く

2011-01-18 18:16:05 | 日記
 僕は今日サウジアラビアの監督問題について2回、自分なりにお話しましたが、監督
の交代で息を吹き返したのがインテルです。

 レオナルド政権が誕生してからの4試合、インテルは負け知らずです。

 加えてインテルた他のクラブよりも、リーグ戦の消化数が2試合少ないのですが、首位
との勝ち点差が「9」に縮まるなど、クラブ全体の調子は右肩上がりに上昇しています。

 (インテルの試合数が少ないのは、昨年12月にクラブ・ワールドカップに参加した為)

 僕は昨日のスポルトで初めてインテルのベンチに座るレオナルドの姿を見ましたが、彼が
かつてミランの人間だったという

 「違和感」

 は何も感じませんでした。

 むしろ彼の佇まいが美しく感じられたくらいです。それはレオナルドが着るものを黒で
固めていたからかもしれませんが、監督にとってベンチの前に佇む姿の重要性を、僕は
改めて認識しました。

 インテルが好調な理由は選手の表情を見ていてもわかります。

 とにかく選手の表情に屈託がないんですね。それはレオナルドの兵法が、インテルの選手
たちの波長と合っていることの証明とも言えます。

 レオナルドは就任以降

 「4-3-1-2」
 「エトーをウイングではなく、本職のFWで起用」
 「センターバックのレギュラーを、コルドバとルシオで固める」

 という非常に明確な方針の下で戦っていますし、サネッティのような重鎮だけでなく、マリガ
ビアビアニー、そしてジェノアから獲得したラノッキアにも出場機会を与えるなど、非常に
ポジティブな雰囲気に溢れていると言えます。

 
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