オレって、ヤマかけして効率いい勉強みたいなの、なかなかできないんだよね。頭わるいのかなあ? なーんて悩み抱えてる人、いませんか?
幸福の科学の大川隆法先生は、『常勝思考』(幸福の科学出版)で、こう教えておられます。
たとえば大学での試験勉強においては、タイプが二通りあります。一つは、フロム・カバー・トゥー・カバー、つまり書籍の序文からあとがきまで一点漏らさず勉強しないと気がすまないタイプです。もう一つのタイプは、いわゆるヤマかけというか、あるところを重点的に勉強していくことができる人です。
「試験にはだいたいここが出るから、ここが勉強の中心で、あとは流しておけばいい」という考え方のできる人がいます。こうした人のほうが、短期的に見れば、効果が出てくるのはきわめて早いのです。いちばん大事なところだけをギューッと押さえて勉強し、あとはサーッと流していくというタイプです。
一方、一回、二回、三回と、密度、濃度がだんだん上がっていくような感じの勉強の仕方をするタイプであると、やはり、効果が出てくるのが遅いのは事実です。しかし、いったん水面下に潜り、何年か経たのち水面に出てくる人は、気がついてみると、ものすごい成果が出ているのです。それは、ものごとを深く考えているからです。
このように、いったん水面下に潜って、しばらくしてから自己実現がなされてくるようなタイプの人というのは、その途中で切って見てみたときには、「自分は頭が悪いのではないか」「自分は飲み込みが悪いのではないか」「自分は能力がないのではないか」などと思いがちです。これは、あまり器用でないタイプなのです。
こうした器用でないタイプの人は、途中であきらめてしまえば、それまでです。ここであきらめてはだめです。決してあきらめてはいけません。これをあきらめないでいれば、今は潜っているけれども、ある程度潜ったあとに、水面に出てくるときがあるのです。このときまで持たせるのは、やはり精神力です。「単に潜っているのではない。やがて水面に出たときには、かなりのところまで進んでいるのだ」ということを、自分自身に言い聞かせる必要があります。(中略)
「ヤマをかけてそこだけ勉強しておけば、ヤマが当たったときにはパーンといい点が出る」というような考え方をしている(中略)タイプの人は、たとえば仕事のパートナーや環境に恵まれると、うまく成功していくことがありますが、いろいろな環境下で、いろいろな人との組み合わせでいくと、当たり外れがずいぶんあります。(中略)
人生においては確かに必要とされない部分もあるでしょう。“無用の用”の部分です。勉強をするときには、試験に出ない部分もあるでしょう。しかし、そうしたものを丹念に押さえていた人というのは、どの部分を切っても一定以上の実力があります。こうしたタイプの人が、やがて大きな器となっていくことがあるのです。
すなわち、「要領だけで切り抜けていこうとするな」ということです。短期的視野だけで見れば、「要領で切り抜けていける。要領よくやれば、なんとかやっていけるのではないか」と思うかもしれませんが、長期的観点から見れば、「それは、あいならん」と言っているのです。
(219~224ページ)
勉強においては、一つは、フロム・カバー・トゥー・カバー、つまり書籍の序文からあとがきまで一点漏らさず勉強しないと気がすまないタイプ、もう一つは、いわゆるヤマかけで重点的に勉強していくことができるタイプ、の二通りがある。
後者のタイプのほうが、短期的に見れば効果が出てくるのは早く、たとえば仕事のパートナーや環境に恵まれるとうまく成功していくことがあるが、いろいろな環境下で、いろいろな人と組み合わせていくと、当たり外れがずいぶんある。
前者は、効果が出てくるのが遅いが、しかし、ものごとを深く考えているがゆえに、何年か経れば、ものすごい成果が出てくる。こうしたタイプの人が、やがて大きな器となっていくことがある――。
大川隆法先生は、要領だけで切り抜けていくようなタイプの勉強をするよりも、時間がかかっても、深く考えつつ、フロム・カバー・トゥー・カバーでじっくりと勉強を進めて実力を蓄えることを、ハッキリと推奨しておられます。
その背景にあるのは、大人になっても「勉強」で智慧を蓄えていくことが人生においてはとても大事であるという、「知の原理」の思想なのだろうと私は思うのです。
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『常勝思考』
大川隆法著
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