JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

暴力は嫌いだから、別にして Crime Scene / Terje Rypdal

2010-05-09 23:27:13 | 聞いてますCDいいと思う


中国から帰ってきて久しぶりにショップに行くと、やはり新しいものが並んでいます。
大好きなKetil bjoronstadとTere RypdalのECMからのアルバムが2枚並んでいます。どちらも好きなミュージシャンですから、もちろん拾います。
まずはTerjeから。
ジャケをみてトランペット、ハモンド、ドラムスとあるので、大丈夫かなと思ったら、Bergen Big Bandというのが着いていて、こちらが、結構前衛的なサウンドを作ります。
2009年Bergenで行われたNattjazz Festivalの模様のようで、ナレーションみたいなものから始まるものは、アルバムタイトル“Crime Scene”があらわすように暴力的な、暗い場面を表現します。

私としてはRypidalはナチュラルなプログレを期待するので、少し違う世界に行ってしまいました。
実はRypidalはBjornstndのバックなどと演っている、俺の海みたいなプログレッシブを弾いているのが大好きなのですが、自分のアルバムになるといまいち不思議な世界を作って困る人のなのです。
そしてこのアルバム、題名が最初に書いた様に“Crime Scene”かなりと惑います。

2曲目、ビック・サイズのサウンズをバックに浮遊するメロディはPalle Mikkelborgのペットから火がついて、3曲目、ロックリズムになって、ハモンドが絡みながらギンギンと弾いてくれると、やっぱりいい、マイルスがいない中で、そのサウンドはこのように上手く表現したり複雑になたったり、もう身体はぐらぐらとゆれます。

短い曲としてつながって進みますが、5曲目ペットが吹くと、ベースのバックリズムがとても似ている、やはりマイルスのビチェスを思い浮かべます。それは決して悪くない、きちんとビチェスを消化しているサウンドです。

7曲目“Parli con me?!”になるとこれは完全に映画の場面みたいになって、残念ながらこれは英語が聞き取れない私には聴いてて解らない、サウンドトラックをかなり聴いているので場面は想像つきますが、これはどうだろう、バイオレンスを含む世界なのでサム・ペキンパー的に激しく行って欲しかったに、こっとの方が感覚いいぜ。

8曲目テナーがコルトレーン的のフレーズを満載しますそしてこの曲は、これでいい、Rypidal、こんな不思議な暴力がテーマになるのだろうけど、私のラピダルはもっとナチュラルなんだけどと思う。

その後の8曲目は、テナー2本がモーダルに絡み合う出だし、前の曲がなければ音楽的に聞き入るところですが、これはコルトレーンのフレーズをしっかりと消化したサウンドでこれ単体では結構良い、高いほうのフレーズを吹いている人コルトレーンに凄く似ている。

そこに、エレキのギターが絡んできて9曲目、このようなところは、実はメチャカッコよくて、これだからRypealは止められないのです。

11曲目などは、ダークなビック・バンドのハーモニーの重なりななりますから、特に聴きたい曲ではないです。コンサトの1部なのでしょうね。これがあるから、いいところが良いという感じです。
12曲目はエレベのリズムが効いて、やはりエレクトリック・マイルス、当時のサウンドが好きでたまらない人は、このアルバムのいくつかは、溜まりませんし、結局今回はそこの楽しみました。
そして13曲目はラピダルの得意の泣きギター、そしてビック・バンド・サウンドとして終わります。

テーマのCrimeが基本的に、私の日常とあわないので、全体としてはこれは好みでない、(残念)でもその中でのラピダルらしさのところは、割り増しで好きですから、マア、これもいいかのアルバムです。

Crime Scene / Terje Rypdal

Terje Rypdal(g)
Palle Mikkelborg(tp)
Stale Storlokken(Hammond B3)
Paolo Vinaccia(ds)
Bergen Big Band
Director: Olav Dale

1. Clint - The Menace
2. Prime Suspects
3. Don Rypero
4. Suspicious Behaviour
5. The Good Cop
6. Is That a Fact
7. Parli con me?!
8. The Criminals
9. Action
10. One Of Those
11. It's Not Been Written Yet
12. Investigation
13. A Minor Incident
14. Crime Solved


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2 コメント

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TBさせていただきます (910)
2010-06-01 18:30:39
う~ん、何とも悩ましいアルバムが出てきてしまいました。ビッグバンドがオーソドックスな編成にもかかわらず、現代音楽的だったりフリー的だったり。かと思うとファンクビートで、パレ・ミッケルボルグのトランペットが乗っかるとマイルスの影響も感じさせたり。とらえ方にもよりますが、面白く感じさせる部分もあります。

好きか嫌いか、いいか悪いか、という評価は先延ばしさせていただいて(どこぞの政権みたいですが)、TBを先にさせていただきます。
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方向に違いがあるけど (monaka)
2010-06-02 20:30:15
910さんこんにちは、monakkaです。
このアルバム、長い間聞いてきたラピィダルの路線から少し離れて、サウンド・トラックみたいになっていますね。
そこらへんが変わったところですが、暴力場面は音楽とは合わないとおもうんで(映画では結構みていますが)そこが一番の問題点になりました。
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