エキセントリックが増して Riflessi / T.R.E.

ラジオ風エキセントリックという変わった名前のトリオの2005年発売のアルバムはエキセントリックと言うより、ノーマルな感じで結構良いと思いました。
2006年に次作が出ていたようで拾いましたが、こちらはどうでしょう。
１曲目内省的なメロディで美しいけれで暗めな感じでスタートです。
前作でもベースがかなりの比重を占めますがこの人はSTEFANO BATTGLIA(p)なんかと演ってます。
２曲目はより即興的な感じです。
このドラムスはMicaele DitoroのトリオやMario ZAraのトリオのアルバムで叩いていて、しっかりとリズムを刻める人という感じです。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20070511
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20071119

きょくが進んでいくのですが結構同じ感じで今ひとつ印象が強くならない。
全部の曲に３人の名前がクレジットされていて、一つのモチーフを弾く感じなので特に作曲と言うよりかフリー・インプロヴィゼーションを中心に演奏しているのでしょうか。
但しこのアルバムの５曲目“passaggi”は前作のアルバムタイトル、前作の５曲目は“riflessi”は本作のタイトルと何ともエキセントリック度が増しています。
７曲目ピアノのメロディアルコの無調な響きはフリー度がましていてが、そのフリーはパッションを破裂させると言うフリーではなく、哲学的な感じです。
ところが残念ながら、この３人の哲学的独白みたいな感じで、どの曲も同じようになってしまいます。
エキセントリックがかなり増して不思議な雰囲気ですが、シュールな美学みたいなものには届いていない様に思います。


Riflessi / T.R.E. ( Tri-Razional-Eccentrico )

Alessandro Giachero - Piano
Stefano Risso - Double Bass
Marco Zanoli - Drums

1. Opening
2. Drops
3. Fragments
4. Fuoco Rituale
5. Passaggi
6. L'ingranaggio
7. Sabbia
8. Colors
9. Conversation I
10. Conversation II
11. Dietro lo specchio
12. Il sogno
13. La scala di cristallo
14. Memories
15. Notturna
16. Paesaggi Sonori