
Joey Calderazzoをジョイ様などと呼んで親愛を表現したのは私ではありませんが、随分永いこと注目になってきました。
最新作はバンマスのBranford Marsalisとのデュオということで、少し構えてしまいます。その構えがそのまんま、聴く側に影響を与えているところがあります。
ブランフォードのデスクグラフィーとかジョイのこれまでを一切知らない人が聞いた感想のほうが的を得るかも知れません。
スライド・ピアノとデキシーの香りのする1曲目、ニューオリンズの午後の一室に2人が集ったような感じのする始まり、タイムを自由に変えながら語らうことが目的です。
2曲目、ソプラノの音とメロディは傑作「エターナル」を思い出させる、クラシカルなブランフォードの作品、1曲目との落差を可能するジョーイだから録音できているのです。
3曲目、2曲目より少しイタリア歌曲が入ったb欄フォードのメロディに寄り添うのはジョイ以外いるだろうか、それはジョイのアルバム「Haiku」で実証されているのです。
ジョイのこのピアノを聴けることは喜びです。
4曲目はショーターへのリスペクト、コンテンポラリーなラインがこの曲では聞くことが出来ます。
5曲目ブランフォードのクラシックとジャズをミックスさせたような曲、ブランフォードのカルテットで2人は常に一緒に演奏しているので、デュオで吹くことはたびたび会ったはずです。そのデュオを突き詰めて残そうとするとアルバム1枚の長さが必要だったのです。
簡単な感想では済まされない一つの到達点を作り上げた感じがします。
7曲目の後半ソプラノとピアノの集中力はこの時点だから可能だったのでしょう。
良い香りのお酒を造るように、素材とか技術、手間隙が必要な時をへて醸されていき、その時をとらえたような、そしてそれはニューオリンズの一室に居るように和みを含んでいるのです。
SONGS OF MIRTH AND MELANCHOLY / B・MARSALIS&J・CALDERAZZO
Branford Marsalis - Saxophones
Joey Calderazzo - Piano
1.One Way
2.The Bard Lachrymose
3.La Valse Kendall
4.Face on the Barroom Floor
5.Endymion
6.Die Trauernde
7.Hope Buy
8.Precious Buy
9.Bri's Dance
基本的にドラムレスのソロやデュオものはどうも苦手です(苦笑)。
最初と最後に元気のある曲を持ってきて、中ほどにはクラシカルなものも含めてバラードが多かったですが、このデュオはなかなか他ではできない演奏をやってくれたな、と思いました。その演奏をCDに封じ込めたので、何度も聴くことができて、うれしいです。
という表現が良いですね。
まさに、醸成に醸成を重ねた結果という演奏だと思います。
私の"怪しい関係"より数段上の表現に脱帽です。
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
次のアルバムが凄い事となると思いますよ。
ジョイもブランフォードも凄いのですから。
この時期にデュオをアルバムにとっておく事とても価値ありと思いますね。
ものを醸していって、ある時点で人様に出せるようになるというのが、つくり人ではないでしょうか。お褒め頂いてうれしいですが、ただお酒が好きなだけです。はい。
こんばんは。トラバありがとうございます。この作品好きです。単純に心地が良くて。でも5あたりは聴き流せない迫力でしびれました。ジョイ様やるなと(便乗)。それではトラバさせて頂きます。
いろいろなJAZZがあり、いろいろな奏法があって、いつも驚いたり、喜んだりです。
TBありがとうございました。