JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

12年を重ねてSCENS FROM A DREAM / CHRIS MINH DOKY

2010-11-23 21:04:50 | 聞いてますCDいいと思う


クリス・ミン・ドーキーを大好きになったのは、5作目のリーダー作のアルバム、まるで青春映画をみているようだったので、「青春映画すきですか?」という題で記事にしました。

http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20060720

それ以後ずっとドーキーのアルバムを追っかけていますが、映画音楽を題材にしたり、今回のアルバムも題名からして映像的です。

1曲目がドングロルニックの曲“The Cost of Living”でドーキーの曲から始まると思っているから一寸驚きます。ドーキーは良い曲を選ぶのがうまいのですが、この曲はドーキーの曲調よりずっと沈んだ感じ、人生がはかなさをしみじみうたうような演奏です。
4曲目、ドーキーの曲“RAIN”もゆったりとした演奏で、大地に落ちる雨が全てを潤すように吸い込まれていくようです。
5曲目トラディションはニールス・ペデルセンも良く演奏していたと思っていると、7曲目“”はペデルセンが何度も録音している曲ではないですか。
最初に思い浮かぶのが、ケニー・ドリューとの「DUO」そしてO・ピーターソンのピアノが美しい「This is all My Ask」,晩年のワケニウスがギターを弾いている最後の録音でも演奏しています。この曲何度も聴いていて、ですからこのアルバムで演奏すること、ペデルセンを仰いでいるドーキーにして、とても思いいれた選曲です。
ゆっくりと、ペデルセンよりゆっくりと弾く(実際はそうでもない)ドーキー、青春映画みたいな「Minh」から12年、その年の積み重ねがこの選曲になり、やっとペデルセンを落ち着いて語れるのです。
アルバムからは、人生のはかなさ、悲しさを肯定していくような確固たる強さを感じさせるのです。
8曲目が面メンドーサの、これも映画音楽のような曲。
最後の曲はこれまでのドーキーの曲調に一番近い演奏、フォーク調の思い出を静かに語るような曲は“Dear Mom”ですから、遠くのMomへのやさしい思いなのでしょう。

想像とは少し違って少し陰影の強いアルバムになりましたが、これが12年の落ち着きでしょうか、メンドーサの協力を得て、とてもとても内容濃く仕上がった感じです。



SCENS FROM A DREAM / CHRIS MINH FOKY

Chris Minh Doky (b)
Larry Goldings( p)
Peter Erskine (ds)

Vince Mendoza (conduct)
The Metropole Orkestra

1.The Cost of Living
2.Arthos II
3.Fred Hviler Over Land og By
4.Rain
5. All Is Peace
6.Vienna Would
7.I Skovens Dybe Stille Ro
8. Julio And Romiet
9.Dear Mom  



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6 コメント

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こちらからもTBさせていただきます (nary)
2010-11-23 23:30:05
これまでのドーキーはエレクトリックな方面にも行っていてどっちつかずのイメージだったのですが、本作はアコースティックなサウンドできっちりと勝負していたのでよかったです。
これでアースキンがもっと活躍している曲が何曲かあれば最高だったです。
その楽曲ですが、ペデルセンのやっていた曲も取り上げていたとは、ペデルセンをそんなに聴きこんでいるわけではなかったので、まったく気がつきませんでした。

monakaさんがブックマークして下さっている当方のブログですが、まだ引っ越し前のgooブログにリンクしますので、時間があるときにでもFC2ブログの方にURLを直しておいてもらえると嬉しいです。
新ブログURL ↓
http://narymusic2010.blog90.fc2.com/
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なるほど。。 (スズック)
2010-11-24 19:05:20
最中さま、、

最中さまがドーキー弟をずっと応援していて、今回も、きっと買ったんだろうな、、って、思ってましたが、評価は厳しいですねぇ。
わたしは、もの凄く単純に好みにぴったりだったので、お気に入りにランクインしました。

でも、このジャケットは、、どうなんでしょう。。
アルバム内容と全然あわない気がしますけど。。
だったら、風景写真のほうがいい気もしますけど。
ファンクでもやってそうな感じじゃありませんか?

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アースキン (monaka)
2010-11-24 20:55:07
naryさん、こんにちはmonakaです。
アースキンも少し年取ってきたと最近かんじませんか。
確かにドラムスあまり耳に来ないで、2曲目聴きなおしてうれしくなりました。
ゴールディングスはとても美味しいところを持っていった感じします。
この線でドーキー行ってくれると、私もうれしい、先々この戦のベーシシストアメリカには少ないです。
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聴くほどに (monaka)
2010-11-24 20:58:28
スズックさん、こんにちはmonakaです。
特に厳しく思ってはいません。最近では一番良いですね。
ただもう少し若若しさがあっても、とにかくまだ人生これからですから。
1曲目の雰囲気で作りすぎの感ありでした。
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これは素晴らしい作品でした。 (中年音楽狂)
2010-12-15 19:40:37
monakaさん,こんばんは。TBありがとうございました。

私はこのアルバムを聞いていて,本当に夢見心地になってしまいましたが,これからも何度も聞きたくなるような傑作でした。年末のせわしない時期に本当によい作品に出会えたと感謝したくなりました。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
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とてもうれしい (monaka)
2010-12-17 22:16:07
音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
ドーキーを聴いていただいてありがとうございました。
彼がペデルセンをずっと慕っていますから、その音楽の展開をしているのがわかります。
このアルバムは特にその雰囲気が出ているのです。
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