goo blog サービス終了のお知らせ 

JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

マンハッタンの狙撃手  ロバート・ポビ 著 山中朝晶 訳

2019-09-30 14:57:11 | 


ハヤカワのコートランド・ジェントリーがとても面白かったので次どうしようかとおもっていたら、同じくハヤカワから「マンハッタンの狙撃手」というタイトルの本が出ていた。連続狙撃犯と天才的な空間把握能力を持つFBI捜査官との闘いだそうで、展開が面白そう。
ロバート・ポピという人の本邦初訳本だそうです。

捜査中に片手片足、片目を失って捜査官から引退していた主人公が、その天才的な判断力から再びFBIに呼び戻されるスタート。身体に問題がある主人公としてはリンカーン・ライムがいて、気難しいけれど、こちらルーカス・ペイジイもずいぶん皮肉がきつい人。しかし頭脳明晰なことはライムに劣らない。
プロットが明確で、展開はスピーディー、章建ての長さもうまい具合に変化があって、これは面白い。
連続犯だけれどあっという間に二人を殺しているけれど、まだ理由も何もわからないで、これはページがはしる。4分の1ちょっとを読んだけれど久しぶりに新鮮な驚くべき作家と会ったのかもしれません。

登場人物も個性がきちんと出ていて、行動を共にする女性FBI捜査官、ウィテカーはリンカーン・ライム・シリーズのアメリアサックスみたいに車を運転するし、隣人のディンゴはライムの介護をするトムみたいに心優しい。
後半もきちんと謎が持続して、最後まで未フォトだった。

日本では初翻訳だそうだけれどこれは驚いた。今年のミステリー1位になると思う。
ボシュ、ジェントリーと続けてよくなったけれど、このペイジがそれを上回って、3連続よくなあるのは初めてじゃないだろうか。

次で落ちてもしょうがないけれど、これも知らない人を買ってきた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暗殺者の追跡 マーク・グリーニー著 伏見威蕃 訳

2019-09-11 16:46:11 | 




ボッシュの新しいのがとても面白かった。そのあと図書館で借りたものは裁判ものかと思ったら、善良な作家をだます話で悪人が魅力なかったので飛ばし読み、でも結果はちゃんんと読みでそれで納得。ショップに行ったら、おなじみの”暗殺者の ”シリーズがでていて、発売日だった。
おなじみコートランド・ジェントリーも8作目になった。7作目を記事にしたときに「前作で魅力的だったCIAに保護されたロシアの精鋭部隊員ゾーヤが登場して、ジェントリーとこんがらがってくれるのを期待したい。」って書いたけれど21ページ「車三台分のガレージを改造した設備の整ったジムでは、女が独りきりでトレーニングしていた。肩まである焦茶色の髪をポニーテイルにまとめ、ブルーのアメリカン大学のTシャツにグレィのヨガパンツという服装で、腕立て伏せと腹筋運動をやり、重いサンドバックをたたき、蹴り、ダンベルを持ちあげてから、登攀用ロープに向かった」って登場するのがゾーヤなのでこれはうれしい。
話の方もとても良いスタートをて展開も早いしこれは前回期待した通りになった。
そして、展開の幅とテンポは最後まで快調、最後もあっと驚かされるし、ゾーヤとの絡みも期待通りでこれは面白さの増し方としては、ボッシュを上回っているかもしれない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

訣別 マイクル・コナリー 著 古沢嘉通 訳

2019-08-21 17:13:07 | 


マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズは完全に定期かして1年に一度必ずあっている。それも内容と流れが緻密でいつもなんぞくできるという、稀代な作家だと思う。
死して今回も店先で出会って驚いたのだけれど、その内容はここのところのなかでも一番ではないだろうか。
無給の嘱託刑事になって、掛け持ちで私立探偵の身になったボッシュ、従来の未解決事件の捜査とあらたに私立探偵での依頼とが同時に進行するのだけれど、二つの組み合わせが絶妙。
大学へいって家を出ているマディや元同僚のベラ・ルルデスの存在感も見事というしかない。
シリーズ物の品位がすこし落ちたような気がしている中、これは凄かった。

コナリーは大のJAZZファンだから、かならず、どこかでジャズをきくのだけれど、今回は2回。そこのところが2か所あるので抜き書き

「ボッシュはジープのCDプレーヤーに一枚のCDを入れ、クリスチャン・スコットという名の若きトランペット奏者の演奏に耳を傾けはじめた。最初の曲、「リトニー・アゲインスト・ファィアー」は、厳格なサウンドとドライヴ感があり、それはいま必要としているものだとボッシュに感じさせた」



CHRISTIAN SCOTT(tp), WALTER SMITH III(ts), AARON PARKS(p), LUQUES CURTIS(b), ESPERANZA SPALDING(b), MARCUS GIOLMORE(ds)の演奏で2007年のアルバムだからちょっと古いのを聞いていた。

もう一か所

「CDプレーヤーの電源を入れ、少しスイッチをいじってから、サックス奏者グレース・ケリーの最新アルバムに耳を傾けた。娘が好きでよく聞いている数少ないジャズ・プレーヤーのひとりだ。」

マイクル・コナリーは個人的にもグレース・ケリーを応援しているから、よく登場する。私もマイクルの小説から2枚購入して気に入っている。2016年の作品んで最新作だからこのアルバムかもしれない。



どっちにしても今作はよかった。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

座席ナンバー7Aの恐怖 セバスチャン・フィッツエック 著 酒寄進一 訳

2019-08-02 14:03:33 | 


昨年読んだ「乗客ナンバー23の消失」が面白かったので次の「座席ナンバー7Aび恐怖」を予約しておいたら半年たったけれど届いた。
全作もそうだったけれど、細かくプロット立てしていて、その最後に驚かせて次につづくというスタイル。だからページはどんどん進んで目づらしく3日で読んでしまった。
同じなのは読者の不安感とか心理層を弄ぶようなところも同じ。もうひとつ、ありそうもない、または起こりえないような事件をぎりぎりつじつま合わせできているのも同じ。
毎年、新作を続けているようで、訳者が考えている次のタイトルからしても、同じように罠が沢山の小説のようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

危険な弁護士 ジョン・グリシャム 著 白石朗 訳

2019-07-25 11:54:04 | 


ここのところ途中であきらめた小説が続いてしまった。シリーズで読んでいる、イスラエルの情報機関のお話はなぜか盛り上がってこなくってNG、つぎに読み始めた弁護士の話は読み始めて面白いし、展開もありそうなんだけど、登場人物が多くてけ結構入り乱れて頭に入らない、これはこちらの能力不足でNG、これはあかんな~と思っていたら、グリシャムの新刊に出会った。
最近のグリシャムは読みやすいような気がして続いているのでこれは救いをもとめて始めました。

だれも引き受けたがらない、刑事事件を扱う弁護士のはなしだけれど、いくつかの話が進行していくオムニバス形式で読みやすく面白い。読んでる途中で本屋さんに行ったら、ベストセラーになっていたそうな宣伝。



そうかアメリカは惚れたか、この主人公、セバスチャン・ラッドが気に入りだしているのが認められたようでうれしい。

あまり難しくならずに読みやすく結構いい人なところも、元妻が変わらないところもはっきりしていて面白い、へぇそう終わるのかと終わりましたが、これは次があるからじゃないかな。

終わる間際で、いつものハリー・ボッシュに会ったのだけど、図書館の方から予約がとどいたので、次はそちらから。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

すべての医療は「不確実」である  康永秀生 著

2019-06-12 15:01:23 | 


レヴューを読んだら面白そうなので、図書館に予約した。新しい本なのに待ちなしだった。
東大大学院の臨床疫学の先生が書いた本。
立ち位置などを明確にするため1章からしばらくはお堅いけれど、4章「エビデンス」のない治療、ぐらいから面白くなってくる。
風邪に抗菌薬は有害とかがんの代替医療に明快な判断をつけるけどここら辺は了解範囲。
5章の子宮頸がんワクチン騒動は、知らなかったけれど女児のお母さんにはぜひ読んでほしいところ。
6章のベーコン悪もの騒動やトクホ、グルコサミンもバッサリ、ひざや腰の痛い私としてはちょっと気になっていたのだけれど、この本の160頁ちょっと抜き書きしておこう。

2017年に出版された最新のメタアナリシス論文では、厳密に実施された6編のランダム比較試験の結果が統合され、グルコサミンの効果は完全に否定された。

以下7章では「無益な検査、有害な検査」、ポリープ除去を2度にわたってやっていてそろそろ大腸がんの内視鏡検査をした方がいいかなと思っていたけれど、この章で判断基準が変わった。
8章で「がんにはかかると覚悟せよ」9章「認知症は改善できるか」10章「あなたはあと何年いきられるか」とちょっとつらい方向に行ってしまうけれど、これもはっきりと書かれているから、しょうがないというか受け入れていかなければいけないのでしょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青い虚空 ジェフリー・ディーヴァー 著 土屋晃 訳

2019-06-05 16:56:08 | 


ジェフリー・ディーヴァーのシリーズものの大ファンだし、騙されないように読みながらいつも騙されて嬉しくなっている。
ディーヴァーのファンだから短編集や単発長編も読むのだけれどこちらはどうも肌に合わない。
短編はゆっくり騙される楽しさがないし、長編はなじみない主人公で落ち着かないからだろう。
そんな中でディーヴァーの読んでいない単発物の評判がとても良いのをしって、これは躊躇なく買った。
2001年の作品だから「エンプティー・チェア」と「石の猿」の間の作品だった。
話は収監されているハッカーと昔行動を共にしたことのある、死のゲームに取りつかれた天才ハッカーとの戦いを描いたもので、さすがディーヴァーというしかない。
ネタバレになるから書かないけれど、こういう風に騙していくのはもちろん単純で、一番単純な読み方をしていたら、なんとなんと、最後の展開は完全に考えもつかないものでした。

だけど、ネットとサイバースペースのことに疎いので、642ページあるうち、400ページぐらいまではちょっときつかった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミッドナイト・ライン  リー・チャイルド 著 青木創 訳

2019-05-08 21:44:24 | 



リー・チャイルドのジャック・リーチャー・シリーズも22作目だそうで、今回は小林宏明しより青木創しに訳が変わっている。
いつから付き合っているか見てみたらなんと200年に刊行された1作目の「キリング・フロアー」からだった。
22作中日本に翻訳されているのは10作ですべてを読んでいることになる。最初の2作ぐらいがとても強烈だったので、出るたびに読んでいるけれど、リーチャーの強烈度はここのとろ落ちている感じ。
2012年の「最重要容疑者」が良かったかな。
今回も悪者が迫力なくて、リーチャーが危なくなることがほとんどないけど、そこのところはリーチャーの感がさえているところを読ませるのかもしれない。
今回は戦場で大きな傷を負った戦士が太い線だったとこらが重要なのだろう。

抜きが気じゃないけど結構気に入った一節。

ずっといい落としどころを思って物を言ってきたところがるけれいど、これもいいかな。


 「最善を望め」リーチャーはいった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

血泥の戦場  クリス・ライアン 著 石田 享 訳

2019-04-26 16:51:24 | 


つづけさまにクリス・ライアンのSASシリーズを読んだけれど、やはり続けてというのは良くなかった。前作の方がテーマも緊張感があった。
続けて読むとライアンって人、ほんとによく殺してしまう。アンリャ死んじゃったという場面に何度もであうので、ここでこのシリーズはちょっとお休みになるでしょう。
また残虐な血がわいたとき会いましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神火の戦場 クリス・ライアン 著 石田享 訳

2019-04-12 12:58:14 | 



ショップでちょっと面白しろそうなので買ったら、シリーズの第4弾とあるので、律儀なところがあるので1から読みたい。クリス・ライアンの名前は知っていたけれど、シリーズは気にしていなかったというか、このダニー・ブラックのSSA部隊シリーズは知らなかった。
ネットでみてみると、3弾から面白くなった書いてあったので、一つ戻ってここから読み始めた。2作目の続きの部分が1つあって、このお話。
上巻の終わり、生物兵器のテロの話になって、本当に悪い黒幕が出てきて、謎が出来てと急に面白くなった。
クリス・ライアンって結構残酷に書く人だとおもうけれど、ISISだボコ・ハラムとなあるとしょうがない。
下巻にスピード・アップして、ロンドン・マラソンを標的とした生物兵器テロとなってきてこれはかなり一気、主人公も結構短期で残忍、ほかにないキャラクターで逆に面白い。
筋として状況の動機というのがあいまいなところがあるし、終わり方は上手くいきすぎなのはままあるけれど、結構面白いで読んで、この次の4弾も手元だから、続いてそちらに行こう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする