ルーツな日記

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ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男

2015-06-15 08:21:28 | ソウル、ファンク
先日、映画「ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男」を観てまいりました。想像以上に面白かったです。ジェームス・ブラウンがどのように生き、どのようにファンクしたのかが140分に渡って濃密に描かれていました。

(ここからは映画の内容に触れますので、これから映画をご覧になる予定の方は読まないことをお勧めいたします。)


まず、特筆すべきは主演チャドウィック・ポーズマンのJBへの成りきりぶり。ステージでの足技をはじめ数々のアクションを決めるパフォーマンスにまず驚かされますし、表情はもちろん、しゃべり方、歩き方、その他諸々の仕草からもムンムンにJBの臭いを感じさせられる。時代時代の髪型や衣装の再現率もかなりのもの。ステージ上のJBしか知らない我々にとって、未知なるJBの姿がスクリーン上で躍動します。そしてブラックミュージックの“王”へと上り詰めるそのエネルギーはまさに圧倒的でした。


そんなJBの快進撃と、貧しい幼少期が交差しながら進んでいくストーリーも秀逸。幼い頃から“孤独”を味わってきたJBは、名声を得た後も“王”たるが故の“孤独”を背負わされます。華やかなスター街道と、押し寄せてくる様々な葛藤。その明と暗がジェームス・ブラウンという男を浮き彫りにしていきます。

そして物語のもう一人のキーマン、ボビー・バード。まるでJBを救うために現れ、長きに渡って彼を信じ付いていった盟友でありナンバーツーであるボビー・バードの、その意外にも控えめで気弱そうな人柄には見ていて感情移入せずにはいられませんでした。特に終盤における彼の複雑な心情は、この映画のハイライトとも言えるでしょう。

もちろんボビー・バードだけではなく、彼の奥方となるヴィキー・アンダーソンを始め、マーヴァ・ホイットニーやイヴォンヌ・フェアなど歴代の歌姫、メイシオ・パーカーやピー・ウィー・エリスなどバンド・メンバー達がスクリーンを賑やかに彩ります。まあ、役者さん達が似ているかどうかはよく分かりませんけど、そこもまた面白い。彼らが繰り広げる、アポロやオリンピアと言った有名ライヴの再現や、練習風景、録音風景など目から鱗なシーンの連続で、やはりそういった場面は思わず身を乗り出してしまいましたね。

あ、あと役者さんと言えば、JBの良き理解者となる白人マネージャー役をブルースブラザーズのダン・エイクロイドが演じているところも特筆物。この人選は泣けますよね。彼のJBを見る目が何とも言えなく良いんですよ!


とにもかくにも、ジェームス・ブラウンを良く知っている人も、これから知ろうという人も、色々な方が楽しめる映画だと思います!

ぜひ、映画館へ!!



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