ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

ドン・デイヴィス、安らかに

2014-06-08 11:02:46 | ソウル、ファンク
JOHNNIE TAYLOR / WHO'S MAKING LOVE

6月5日、デトロイトの大物プロデューサー、ドン・デイヴィスが亡くなられたそうです。75歳でした。

モータウンの総帥ベリー・ゴーディと並び賞される程のデトロイト・ソウル・シーンの重要人物でありますが、代表的な仕事は、ジョニー・テイラー、ドラマティックスなど、メンフィスのスタックス系でのものが多かったりと、北部と南部を繋いだ革新的なプロデューサーだったのかもしれませんね。

また、プロデュースだけではなく、ジョニー・テイラーの大ヒット曲「Who's Making Love」を始め、数々の名曲にソングライターとして名を連ねたり、いくつかのレーベルを立ち上げその運営を手掛けたり、活動初期にはモータウン等でセッションギタリスト(バレット・ストロングの「マネー」でもギターを弾いていたとか)を務めていたり、後に銀行家としても大成したりと、様々な顔を持つ方でもありました。

そんな中、やはり一番の代表作と言えばジョニー・テイラーの「WHO'S MAKING LOVE」(写真上)でしょうね。これは1968年の作品で、ドン・デイヴィスにとっておそらくスタックスにおける最初期の仕事。タイトル曲「Who's Making Love」はジョニー・テイラーのディープなフィーリングと、ドン・デイヴィスのノーザンなグルーヴが見事にマッチした名曲ですね。またジョニー・テイラーとはこのアルバム後も「Jody's Got Your Girl and Gone」(72年)、「I Believe in You (You Believe in Me)」(73年)、「Disco Lady」(76年)など、数々のヒット曲を生み出し、名コンビとなりました。





RON BANKS AND THE DRAMATICS
ドン・デイヴィス関連ではジョニー・テイラーに次ぐ重要アーティストであるドラマティックス。彼らはドン・デイヴィスのプロデュースで72年に「In the Rain」という大ヒット曲を出しており、それを含むVOLTからの1st作が人気のようですが、私はこちらの3枚目の方が好き。ヴォーカル・グループの粋を極めたこれぞスイート・ソウルな名作です。



DAVID RUFFIN / SO SOON WE CHANGE
元テンプテーションズのリード・シンガー、デヴィッド・ラフィン。彼がワーナー移籍を機にドン・デイヴィスのプロデュースのもと、アダルトな魅力で再出発を果たしたのがこの79年作。デニス・コフィ(g)、ルディ・ロビンソン(kbd)などデトロイト人脈が奏でるアーバンなサウンドとデヴィッドのジェントルな歌唱が心地よい。



もちろんこの他にも、デルズ、ソウル・チルドレン、マリリン・マックー&ビリー・デイヴィス・Jr.などなど、数々の印象的な作品を残しています。R.I.P.