ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

アレッシーズ・アーク@恵比寿BATICA

2014-06-22 11:49:13 | SSW
ALESSI'S ARK / THE STILL LIFE

6月20日、恵比寿BATICAにてアレッシーズ・アークの来日公演を観てまいりました!

1990年ロンドン生まれという、まだ20代前半の若手女性シンガー・ソング・ライター、アレッシーズ・アーク(WIKIによりますと、本名はAlessi Laurent-Markeというそうで、Alessi's Arkとは、彼女のプロジェクト名のよう)。昨年リリースされた3rdアルバムとなる最新作「THE STILL LIFE」(写真)も素晴らしい作品であり、個人的には現在最注目の女性アーティストなのです。アルバムでは彼女の歌声を柔らかいポップ・フィーリングが包み込むようなアレンジが秀逸でしたが、今回はアコースティック・ギター弾き語りということもあり、彼女ならではのフォーキーな感覚をじっくりと堪能できるライヴとなりました。

私はアレッシーのその落ち着いた暖かい歌声から、人柄も静かな雰囲気を想像していたのですが、自身の出番前に対バンの邦インディー・バンド、JAPPERSの演奏をかなり前方で、しかもノリノリに踊りながら楽しんでる姿を見て、あ、こういう人なんだ、とちょっぴり驚いたり。またセッティング中にはBGMにレスリー・ゴアの「Maybe I Know」がかかると、声を上げて喜んだり。アレッシーズ・アークはこの曲を2nd作「TIME TRAVEL」でカヴァーしてるんですよね~。

さて、最新作から「Sans Balance」で始まった彼女のステージ。彼女の歌声は期待通りに緩やかで柔らかく、そして思った以上に繊細。爪弾かれるギターの音色も情緒豊か。「Veins Are Blue」「The Good Song」「Tin Smithing」など最新作からの曲の数々。アレッシーズ・アークらしいラヴリーなメロディーラインが、弾き語りならではの躍動感とエモーショナルに彩られるよう。アレッシーは表情を歪めながら、身体を上下左右に微妙にくねらせつつ、彼女独特のフィーリングで、フワっとしながらも濃密な歌声を聴かせてくれる。ライヴならではの人間味溢れるパフォーマンスに思わずうっとりでした。あと何故か彼女、時折片足を上げる一本足のポーズで歌っていましたが、そんな姿もキュートでした。

2nd作「TIME TRAVEL」から「The Robot」、1st作「NOTES FROM THE TREEHOUSE」から「Woman」「Ribbon Lakes」「The Horse」など旧作からの曲も披露されましたが、どれもCDで聴くのとはまた違った魅力で、楽曲の良さや、アレッシーのシンガーとしての魅力をあらためて感じさせてくれました。そして私なんかはおそらくこの日、初めて聴かされたであろう曲も何曲かあって、それがまた嬉しかったですね。多分、「Longest Sun」、「Desert」という曲。特に「Longest Sun」は良かったです。とてもフォーキーな憂い豊かな曲で、こういう曲を聴くと、現代的なドリーム・フォークといった雰囲気の彼女にも、しっかりと伝統的英国フォークの香りが息づいてるなと感じさせられたり。独特のしめった情緒が素晴らしかったです! あとこの曲では途中でギターのコードを間違えたりして、思わず「オウ!」と声を上げてやり直す場面もあったり。場内からも笑い声が沸きましたが、はにかみながら演奏に戻る、そんなアレッシーも可愛かったです。

可愛いと言えば、アレッシーは曲間によく喋ってました。もちろん英語なので私にはその内容はさっぱり分かりませんでしたけど…。でも早口でハキハキとした語り口、観客達との会話を楽しみながら、その身振り手振り、表情を見ているだけでなんか嬉しくなるような、そんなアレシーの人柄でした。

最後は観客達に「Hummingbirdとchicken、どっちが聴きたい?」みたいに問いかけ、一人の男性から「Hummingbird」という答えを聞くと、日本語で「OK、おやすみなさい」と言って「Hummingbird」を歌い出しました。これがまた絶品でしたね。そして彼女はこれで終わりとばかりにギターを置く。ですが拍手が鳴り止まない。その手拍子に体を揺らしながら「もうやらないよ~」みたいな戯けた顔でふざけるアレッシー。もちろんこれで終わりではありません。再びギターを抱えると、観客からの「chicken!」というリクエストに応えその曲を。「chicken」なんてきょくあったっけ?と思っていると、それは最新作収録の「Whatever Makes You Happy」でした。たしかに歌詞のかに「chicken」という言葉が出てきますね。この曲も良い曲なんですよね~。生のアコギ弾き語りで聴くとこれがまた格別。

およそ45分程の短いライヴでしたが、アレッシーズ・アークの魅力たっぷりな素敵なステージでした。



終演後はお楽しみのサイン会。私はポストカードを買ってサインを頂きました。アレッシーはイラストレーターでもあるそうで、おそらく彼女の作品なんでしょうね。サインに「アリガト☆またね☆」って書いてある!?







この日のセットリストは多分こんな感じ。既に記憶が曖昧ですので、間違ってましたらごめんなさいね。

01. Sans Balance
02. Veins Are Blue
03. Longest Sun
04. The Good Song
05. Woman
06. Tin Smithing
07. The Horse
08. Ribbon Lakes
09. Desert
10. The Robot
11. Hummingbird
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12. Whatever Makes You Happy