ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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ビヨンセ@埼玉スーパー・アリーナ 2Days その3

2009-10-27 08:44:11 | R&B、HIPHOP
ビヨンセの埼玉スーパーアリーナ公演レポートの最終回です。

Bステージでのビヨンセはギンギラギンのミニスカート。ビヨンセはギラギラが良く似合うんです! で、感動の「Irreplaceable」の後は、「Check On It」をチラッとやって「Edge Of Seventeen」のギターリフが、もちろん「Bootylicious」です。待ってましたのデスチャ・メドレー。狭いステージにダンサー達が合流し華やかさを増します。17日のスタンディングエリアでは私の周りで一緒に歌っている女の子が結構居ましたし、18日のVIPエリアではビヨンセの真似をしながら踊ってキャーキャー騒いでる娘達がいたりで、いい雰囲気で盛り上がってました。みんなデスチャが好きなんですね~。「Bug A Boo」とか「Jumpin' Jumpin」とかやったかな。で、切れ目無く「Upgrade U」に続く。もうデスチャもソロも関係ない感じのメドレー攻勢でした。

そして「Video Phone」。この曲はダンスのみでビヨンセは歌ってなかったような…。ダンサーの一人がハンディのカメラを持っていてその臨場感溢れる映像をスクリーンに映してたようですね。Bステージ最後は再びデスチャ・ナンバー。18日は観客の男性に日本語で「ナマエハ?」「ワタシノナマエハ?」と聞いても「ユウキ!!」と自分の名前を答えられてしまい苦戦していましたが、何度目かでやっと「ビヨンセー!」と叫んでもらって「Say My Name」がスタート! このビヨンセの手こずってる感とたどたどしい日本語になんか親近感が沸きましたね。そして曲が始まるや否や節をつけて「ユウキ~、ユウキ~、ユウキ~」と何度も連呼するサービス振りでした。そして本ステージに帰還。

ダンサー達によるデスチャ曲を中心にしたダンス・タイムの後、ゴージャスなドレスに着替えたビヨンセが登場。歌うは映画「キャデラックレコード」から「At Last」。ここでぐっと大人な雰囲気になる。ゆったりとした極上の歌声でした。そして「Listen」。最初の部分をショートカットしていきなりサビへいくパターンですが、個人的にこのヴァージョンはどうしても違和感を感じるんですよね…。前半は「At Last」の雰囲気を引き継いだおおらかな感じでしたが、後半に入って徐々に気合いが増していきグイグイ引き込まれていきます。ステージ終盤になっても衰え知らずな脅威の喉です。高音部分もほとんどカットすることなく、ビヨンセならではのドラマチック且つ感動的な歌声でした。この曲を間近にビヨンセの表情を観ながら聴けた私は幸せ者です。

そしていよいよクライマックス。Bステージで惜しげも無く「Irreplaceable」をやれたのも、ちゃんと新作からの切り札があるからなのです。そうです、「Singles Ladies」です。スクリーンには素人さん達があのPVのビヨンセの踊りを真似た映像が次から次へと流れます。その中にはオバマ大統領やジャスティン・ティンバーレイクまで混じっている。サマソニ含めて3回観ましたけど、ジャスティンが出てくる瞬間はいつも盛り上がりますね。そして2人のダンサーを従えPVのレオタードを豪華にしたような衣装でビヨンセが登場。そしてあの踊りを踊りながら歌うんです! あたりまえですけど、本物による生「Singles Ladies」です! これが異様に格好良い! 歌もダンスもハネまくるリズムも最高です。観客も一体になって盛り上がる、ライヴ会場という特異な磁場を最大限に引き出した高揚感。さらに後半は観客とのコール&レスポンスで盛り上がる。頭の中では「オッオッオー」がぐるぐる回る。ビヨンセは東京にちなんで「トキオッオッオー」と歌ってる。そして盛り上がりも最高潮のなか、パッと終わってしまう。会場は真っ暗。サマソニではこれが最後の曲でした。え~、もう終わりと思っていると、本当に最後の曲「Halo」が始まる。

この曲は最新作の中でも印象に残っている曲ではありますが、比較的スローな曲ですし、まさかライヴの最後の曲としてこんなにも映える曲だとは思っていませんでした。パーティ気分全快な「Singles Ladies」とはまた違う、もっと根源的なエネルギーが会場を包み込みます。そしてビヨンセはステージを降り、観客席の前をゆっくり歩き始めます。VIP席最前列に居た私はもうドキドキですよ。ビヨンセがもうすぐそこまで来てるんです! 4、5人となりの人達と握手してるんです! と思ったら急に歩みを早めて私の前をサッと通り過ぎ、また私の4、5人先の人と握手し始める…。え~?なんで?

でも良いんです。贅沢は言いません。ビヨンセと握手出来なくてもこんなに素晴らしいライヴを最前列で観れたのですから。ビヨンセがステージに戻るとマイケル・ジャクソンの姿がスクリーンに映し出される。ビヨンセが情感たっぷりに「Forever Young」の一節を歌う。80年代に活躍したドイツのバンド、ALPHAVILLlのヒット曲ですが、ジェイZが自身の最新作で「Young Forever」として拝借している曲ですね。そしてもう一度「Halo」にもどる。最後は膝を付きながら、これが最後と言わんばかりの圧倒的な声と驚異的な筋回しで高らかに、そしてディープに歌い上げる。痺れました。そして客席に向かって「今日、誕生日の人はいない?」みたいなことを聞いて、“ハッピー・バースデイ”を歌う。最後は女性のコンサートらしく幸せな気分で終わります。バックの演奏に合わせて楽しげに踊るビヨンセをカーテンが隠し、夢のようなコンサートもついに終了。アンコールは無し。ま、ビヨンセのライヴは東京ドームの時もサマソニもアンコールはありませんでしたからね。


それにしても約2時間、最強ビヨンセの魅力をたっぷりと見せつけられました。惚れ直しましたね。もちろんステージ構成も見事でした。別にはっきりとしたストーリーがあるわけではないのですが、バラードセクションやダンスセクションなど、静と動のコントラストや、素のビヨンセとステージ上でのサーシャという二重人格のイメージが、ショー全体を立体的に見せてくれましたね。そして巨大スクリーンやBステージもインパクトありました。新作からの曲中心のセットリストも流石という他ありません。でもやっぱり、なによりもビヨンセそのものの凄みにやられました。彼女のパフォーマンスを間近に観て、ビヨンセというシンガーの全盛期を体験出来たということに、この上ない幸せを感じました。

ちなみに個人的なハイライトは、「Crazy In Love」、「Ave Maria」、「Irreplaceable」、「Singles Ladies」です。


*上写真はVIP席に付いて来るおまけグッズが入ったバッグです。私のは金色ですが、赤とか数種類の色があったようです。ま、どれも派手目な色合いでした。そして中身は下の写真です。


光る棒と、首から提げるカードと、マグです。光る棒には、赤、青、白の3色があったようです。コンサートの間中、VIP席の人達はみんなこれを振る訳です。なかなか壮観でしたよ。カードやマグにもヴァージョン違いがあるのかどうかは分かりません…。